50代"自分のための"愛車の選び方。今、選ぶべきおすすめの車をモータージャーナリスト まるも亜希子が指南！【50代からの車選び #2】

人生100年時代といわれると、まだ半分なのかと安心する一方で、年々衰える体力気力を感じはじめて焦る気持ちも隠せない、揺れる50代。コロナ禍を経て、やりたいことは後回しにしてはいけないと痛感し、長年家族のために自分の時間を捧げてきたならば、子どもが成長したらすぐにでも取り戻したいと思っている人も多いはず。愛車選びは、その最たるものかもしれません。

クルマは私たちに、行動力と心の潤いと誰にも邪魔されないパーソナルスペースをくれる、自由の翼。今こそ、“誰かのための”ではなく、“自分のための”最良の愛車を選ぶときです。

そしてクルマにとっては「100年に一度の変革期」といわれるほど、激動の時代。純ガソリンエンジンのクルマや大排気量車、マニュアル車はどんどん少なくなり、ハイブリッドや電気自動車といった電動化の大きな波が押し寄せています。数年後に100％電動化モデルにすると宣言したブランドもあり、若い頃に憧れていたクルマがあるなら、今乗っておかないと後悔するかもしれないのです。

でも、変革期は私たちに新しい世界を見せてくれる一面もあります。出かけた先で電源を使ってコーヒーを淹れ、大自然の中でホッとひと息つくなんて昔は夢のような光景でしたが、今ならプラグインハイブリッド車や電気自動車を選べば簡単。どこでも車載Wi-Fiでワーケーションできたり、コンシェルジュが周辺の美味しいレストランなどの案内をしてくれたり。どんなクルマを相棒とするかによって、人生も変えることができるのです。

選ぶ条件はただひとつ、私らしさ。惚れぼれするデザインやカラー、ゴルフやアウトドアレジャーなどの趣味に活かせる機能、全国各地のグルメや温泉をめぐるための、最高のドライブフィールなど、「ここだけは譲れない」「これが好き」とビビッときたクルマが、自分にとって最良のクルマです。一緒に過ごす時間をイメージして、心ときめいたらそれはもう、運命の出逢い。クルマ選びから広がる、人生のアップグレードにトライしてみませんか。

1970年代からステーションワゴンをリリースしてきたメルセデス・ベンツが、フォーマルな場にも臆することのないエレガントさを持ちながら、SUVに近いタフな面を備えたモデルとして新たに誕生させたのが、このオールテレインです。

ゴルフバッグも余裕で積み込める広いラゲッジは、5人乗車時でも490Lの大容量。後席が4：2：4

分割でフラットに倒せるので、アウトレットモールめぐりなどの買い物や旅行も気兼ねなく楽しめます。ディーゼルターボエンジンのパワフルさに、オールテレイン専用の走行モード「オフロード」と「オフロード＋」が備わって、山道や未舗装路も頼もしい走り。ある時は淑女、ある時はプチ冒険家気分で、いろんな私を演出してくれる1台です。

C220d 4MATIC All-Terrain
サイズ：全長4,760mm×全幅1,840mm×全高1,495mm
価格：8,250,000円〜
パワートレーン：2.0Lディーゼル（マイルドハイブリッド）
燃費：17.9km/L（WLTCモード）
乗車定員：5名
ボディカラー：ハイテックシルバー、ソーダライトブルー他全10色

身を預けるとそっと包み込まれるようなシートは絶品。ふっくらとしたクッション、上質な素材で、ロングドライブでも疲れにくいと評判。

フランスのブランドらしく、一流メゾンがオートクチュールを発表するかのように、とびっきりのセンスとクラフトマンシップで仕立てられたモデルに定評のあるDS。

中でもDS4は日本の道路事情でも扱いやすいサイズ感ながら、クーペのように低いルーフのスタイリッシュなボディと、ほかでは決して見かけないパリの美意識を結集したようなインテリアが見事なクロスオーバーSUVです。しかも、DS4 E-TENSEはプラグインハイブリッドなので、充電すればEVとして最大56km（WLTCモード）の走行ができます。すべすべとしたなめらかな走行フィールが上質で心地よく、どこまでも走っていきたくなるほど。ロングドライブ好きな人にもぴったりです。

DS DS4 E-TENSE
サイズ：全長4,415mm×全幅1,830mm×全高1,495mm
価格：6,756,000円〜
パワートレーン：1.6Lガソリンターボ＋モーター
燃費：16.4km/L（WLTCモード）
乗車定員：5名
ボディカラー：クリスタルパール、ルージュベルベット他全5色

宝飾品に用いられる“クル・ド・パリ”をはじめ、感性を刺激してくるデザインがDSならでは。上質なレザーに洗練されたステッチのシートも格別です。

7つの走行モードがダイヤルを回すだけで切り替えられ、オフロードや雪道に強いのはもちろん、雨など悪天候の日や高速道路でも快適に走ることができる4WD技術を持つアウトランダーPHEV。

プラグインハイブリッドなので、そんな頼もしい走りとともに、電気を賢く使ってカーライフの可能性を広げることができるSUVでもあります。普通充電器、急速充電器のほか、停車中にエンジンで発電するという３つの方法で電気を貯め、最大87km（WLTCモード）のEV走行や、1500Wまでの電源として屋外で電化製品を使うことも可能。2列シート5人乗りと3列シート7人乗りがあり、多人数での賑やかなドライブも楽しめます。

ミツビシ・アウトランダーPHEV
サイズ：全長4,710mm×全幅1,860mm×全高1,745mm
価格：4,995,100円〜
パワートレーン：2.4Lガソリン＋モーター
燃費：16.2km/L（WLTCモード）
乗車定員：5名／7名
ボディカラー：レッドダイヤモンド、ブラックダイヤモンド他全5色

ゆったりとした室内には収納スペースがたっぷりあり、各席ごとにスマートフォンを収納するスペースが設置されているなど、乗る人へのおもてなしも万全。

ラグジュアリーSUVの先駆け的存在として、世界中で人気のあるNX。エッジの効いたスタイルは都会的なシーンにも溶け合い、ジャケットを着こなすような感覚で気分を高めてくれるはず。インテリアにはレクサスが次世代に受け継ぐ、人とクルマがしっかりと意思疎通できることを目指した新たな思想が注がれています。

上質な素材を独自の美学で丁寧に仕上げた個性あふれる空間は、身を置くと心が解き放たれていくよう。音声認識による対話型インフォテインメントシステムでは、「Hey、レクサス」（好きな起動ワードに変更可能）と呼びかけるだけで、目的地検索からナビ設定、天気予報やニュース、エアコン調整などさまざまな操作ができ、まるで執事が付き添ってくれているようなお姫様気分に。ゴルフバッグもしっかり積める実用性の高さもあり、フットワークが軽くなりそうです。

レクサス・NX（350h "version L"）
サイズ：全長4,660mm×全幅1,865mm×全高1,660mm
価格：6,176,000円

パワートレーン：2.5Lガソリン＋モーター

燃費：20.9km/L（WLTCモード）
乗車定員：5名
ボディカラー：ソニッククロム、ソニッククォーツ他全9色

インテリア全体がセンスよくコーディネートされ、ブラック＆リッチクリーム、ダークローズ＆アッシュなど心が弾むようなカラーが揃います。

世界中の多くの著名人を魅了してきたマセラティは、SUVでもタイムレスで美しいイタリアンデザインを貫き、うっとりするような世界観を見せてくれます。グレカーレは比較的コンパクトなサイズで、日本の道でも扱いやすいのが嬉しいところ。

インテリアはフル液晶メーターパネルやデジタルギアシフトなど、先鋭的なテクノロジーを取り入れながらも、レザー張りのダッシュボードやたっぷりとしたシートといった、優雅でクラシカルな空間が豊かな時間をつくってくれます。そしてマセラティといえば、パヴァロッティも惚れ込んだ最高の音へのこだわり。360°の立体サウンドは、本物がわかる人にも響くはずです。

マセラティ・グレカーレ （GT）
サイズ：全長4845mm×全幅1950mm×全高1670mm
価格：
パワートレーン：2.0Lガソリン（マイルドハイブリッド）
燃費：
乗車定員：5名
ボディカラー：ロッソグランツーリズモ、ビアンコ他全10色

優雅でクラシカルなインテリアですが、セントラルディスプレイでナビやメディア、ドライブモード、アプリといった先進機能が操作可能。