「血管ケア」してますか? あなたの食生活を見直すQ&A

“血管にやさしい生活”を意識し始めたら、まず気になるのが毎日の食事。血管にいい食べ物、実はいいと思い込んでいたけれど間違いなもの……。正解を知って健康ライフを!
「血管ケア」してますか? あなたの食生活を見直すQ&A_2_1

Q5.睡眠中、血液がドロドロにならないよう、夜寝る前に水をたっぷり飲むことを習慣にしているんですが……

A 夜間、トイレに頻繁に行くことが血管事故を招く原因になることも。

熱中症が起きやすい夏場は、食事から得る水分も含めて一日2.5ℓの水分をとることが必要です。とはいえ、寝る前に水を飲みすぎて、夜間、しばしばトイレに起きるようになると、睡眠障害を招いたり、血圧が上昇して脳出血や脳梗塞などの血管事故を引き起こしたりする危険も。水分不足が気になる人は、入浴後か寝る前に体重を測りましょう。通常時より体重が多ければ、水分は十分足りています。いつもより体重が少なければ、軽くのどを潤す程度の水を補給してください。

Q6.血管力を上げるためにはしっかり朝ごはんを食べたほうがいいですよね?

A 実は朝食タイムは体内時計がエネルギーをためる方向に働きます。

「ビーマル1」と呼ばれるタンパク質を知っていますか? ビーマル1には、脂肪の分解を抑制して体内にため込みやすくする性質があり、その働きは午後6時ごろから強まり、深夜2時ぐらいがピーク。そして、最も弱くなる午後2時ごろに向かって、下がっていきます。つまり、一般的な朝食タイムである午前7~8時ごろは、まだビーマル1がエネルギーをためる方向に働く時間帯。朝食のカロリーを抑えたほうが、効率よく太りにくい体質に変えることができ、血管にも負荷が少ないといえます。朝食をしっかり食べたいという人は、昼食や夕食で摂取カロリーの調整をしましょう。

●ちなみに、池谷先生の一日の食事は?

7:00 血管に優しい野菜ジュースやヨーグルト
14:00 たっぷりの野菜と肉や卵、豆腐。運動量に応じて、適量の米やパン。
15:00 スイーツタイム
20:00 血管によい食材を使ったおかずと米。適量のお酒も。
スリムな体型と、年齢を超えた肌の美しさでも注目を集める池谷先生。若々しさの秘訣は「ビーマル1」の働きに沿った食事タイム。朝食は野菜ジュースのみ、昼食は午後2時にとることで、余分なカロリーをためない体に!

Q7.アルコールは血管力を弱めますか? なるべく飲まないほうがいい?

A 飲みすぎは血管障害の原因になるが、 適量は血流にプラスの働きも。

健康にとってマイナスだと思われがちなアルコール。実は血管に対しては、①血管を広げて血行を促進し、血圧が上がりにくくする。②血中の善玉コレステロールを増やして動脈硬化を予防する。③心身をリラックスさせる……など、さまざまなプラスの作用もあります。ただしこれは適量を守った場合で、飲酒が過ぎると脳血管障害や肝機能障害などの疾患を引き起こす危険が。下の適量を参考に、週1日は休肝日をつくりましょう。

●一日の飲酒の適量(女性の場合)

ビール 缶ビール1本
ワイン グラス1 杯
日本酒 1/2合
焼酎 1/4合程度
ウイスキー シングル1杯程度
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Q8.血管力を高めるために、糖質はほぼとらないように しているんですが……

A ストイックな糖質制限はリバウンドの可能性も。おすすめは “なんちゃって糖質制限”です。

糖質のとりすぎは動脈硬化を招きます。とはいえ、ごはんやパン、いも類などの炭水化物が体内に入って生まれるブドウ糖は、私たちの体に欠かせない栄養素でもあります。炭水化物の控えすぎはかえって体によくありませんし、糖質制限をストイックにやりすぎるとリバウンドしやすいという報告も聞きます。おすすめは、ごはんやパン、麵類など、糖質を多く含む食品の摂取を通常の半分に抑える“なんちゃって糖質制限”。体重の低下がゆるやかで、無理なく長期にわたって続けられますよ。
教えてくれたのは…
池谷医院院長 池谷敏郎先生
’62年生まれ。血液・血管など循環機能の専門家としてメディアで活躍。『女性の気になる不調を解決!』『血管を強くするジュース&レシピ』ほか著書多数。

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