髪型も輪郭のうち。今から「輪郭整形」スタートを【大人美が目覚めるとき vol.28】

エクラでもおなじみのスタイリスト・池田奈加子さんの著書『おしゃれの「落とし穴」』（講談社）に、〈すっきり感を決めるのは、じつは「素材」だった〉という項目があります。大人になるほどに上質な素材に惹かれるのは、着心地のよさに夢中になるからだけでなく、見た目の体型やボディラインをすっきり見せる効果があるから。シルクやカシミヤといった極上の「落ち感のあるとろみ素材」が、「骨を見せ、肉を隠す」のだといって。印象のうえで、骨感をきわだたせ、肉感を削ぎ落とすという、それまで気づかなかった新たな視点に、はっとさせられたことを鮮明に覚えています。

年齢を重ねるにしたがって、まるで「答え合わせ」をするように、その言葉を噛み締めています。極上の素材が体型の変化をカバーしたりカムフラージュしたりしてくれることを、身をもって体験しているのです。ただ、私の場合、実は奈加子さんが唱える理論の「逆」パターン。肩先やデコルテの骨が目立ち、貧弱に見えがちな体型を救ってくれるのは、落ち感のあるとろみ素材よりも、適度な厚み、硬さを備えながらしなやかな張りのある極上の素材。どちらかというとメンズアイテムに使われるような素材に「肉を見せ、骨を隠す」効果があり、かえって、丸みや柔らかさを想像させて、全身の「輪郭」が整うというわけなのです。

ふと思いました。髪にも、輪郭があるんじゃない？と。例えば、髪にツヤやハリがあると、光の反射が強まり、その効果で輪郭が整う。例えば、根元が立ち上がっていたら、毛先が潤っていたら、それだけでひし形の輪郭が生まれる。髪の輪郭は、顔の輪郭や全身の輪郭をも決めている、髪の輪郭はその素材力が決めている……。これも、年齢を重ねて気づいたこと。

もって生まれた髪質のコンプレックスや、年齢を重ねて生じるエイジング悩みばかりにとらわれて引きの目線を忘れがちだけれど、今一度、輪郭という視点で髪をとらえ直したいと思うのです。すると、素材力を極上にするという共通のソリューションが見えてくる。インバスでアウトバスで、そしてドライヤーで。ヘアケアは私たちの想像以上に進化を遂げています。印象を研ぎすます、「輪郭整形」を髪から。メイクもファッションもきっと、もっと楽しくなる！

選択肢も可能性もかぎりなく広がりを見せているヘアケア。肌のエイジングケア同様、大人髪の深刻な悩みに対するケアは特に、進化が止まらない。一時的に髪質にアプローチして扱いやすくするだけでなく、頭皮と毛髪、両方に働きかけて生まれ変わりをサポートするインバスアイテムや、使い続けるほどに髪そのものを補修して理想的な状態へと導くアウトバスアイテム、髪を乾かす＝ダメージを受けるという、ネガティブな要素を一掃するどころか、乾かすほどに、続けるほどに、髪の素材力が高まるようなドライヤー……。味方につけた人から、髪の輪郭が変わる！

ITEM LIST
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