50 代のふたりにひとりが、実はいびきをかいていた!もしかして私も、「女のいびき」

エクラ世代でいびきに悩む女性が増えているという。実はいびきの原因のひとつに、女性ホルモンが関係していたのだ!もしかして私も? どうすれば止まるの!? いびきのスペシャリスト・竹腰英樹先生に、いびきの実態と解決法をうかがった。
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いびきの3人にひとりは女性。 しかも患者は 50 代がピーク!

「いびきというと男性特有の症状だと思い込んでいるかたが多いのですが、いびきや睡眠時無呼吸症候群の症状があるのは男女で2対1。そして、50代でいびきをかく人の割合は50%といわれています。私のクリニックの患者さんも、女性では50代のかたが圧倒的に多いですね」(竹腰先生)
 これはもう、他人事ではない。そもそも、なぜ人間はいびきをかくのか?
「鼻からのど、肺へとつながる空気の通り道を上気道といいます。いびきとは、睡眠中にこの上気道のいずれかの部分がなんらかの原因で狭くなり、そこに空気がぶつかって振動して起こる呼吸音のこと。いびきを本人が自覚することはほとんどなく、たいていは家族やパートナーの指摘で気がつくようです。けれど、睡眠中の物音の感じ方は人それぞれ。実際にはいびきをかいているのに、家族も気づかないというケースもありえます。いびきには明確な治療基準がなく、そこが診断のむずかしいところでもあります」
 上気道が狭くなる原因には、いったいどんなものがあるのだろう。
「風邪などによる一時的なものを除くと、睡眠中に筋肉がゆるんで舌や口蓋垂(こうがいすい・のどちんこ)が
落ち込んでしまう、鼻の粘膜がうっ血して鼻の通りが悪くなる、下あごが小さかったり鼻腔(びこう)が狭いといったもともとの骨格によるもの、肥満でのどの周囲に脂肪がたまり気道を狭くしているなどが考えられます。また、のどや鼻、甲状腺などにポリープなどのできものが生じたり、脳梗塞(こうそく)や神経麻痺といった病気も気道を狭くします」

女性ホルモンの減少が 50 代女性のいびきの原因に

 それなら、特にエクラ世代の女性にかぎった話でもなさそうだが。
「舌を支えるオトガイ舌筋(ぜっきん)という筋肉があるのですが、実は女性ホルモンがこの筋肉を緊張させていることがわかっています。つまり、女性ホルモンが減少する50歳ごろになると、オトガイ舌筋がゆるみ、睡眠中に舌が落ち込んで気道を狭くするというわけです」
 女性ホルモンが減少すると肥満にもなりやすい。首まわりに余分な脂肪がつくと、それもいびきの原因に。
「一方で、50代の女性の患者さんの受診理由を見ると、女性同士の旅先で友人にいびきを指摘されたというケースが多いようです。クリニックに50代女性の患者さんが多いのは、こんなところにも原因があるようですね」

いびきは気道が狭くなって起こる

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のどの周囲にはさまざまなパーツがあり、もともとの骨格のほか、筋肉がゆるんで位置が下がったりすると、気道が狭くなっていびきが発生。花粉症などによる鼻づまりも気道を狭める原因に。
■お話をうかがった先生
東京ロンフェルメ耳鼻いんこう科
竹腰英樹先生

耳鼻咽喉科医師。いびきのレーザー治療発祥の地であるフランスへ留学し、いびきや睡眠時無呼吸症候群、アレルギー性鼻炎などを専門に診療。いびきの悩みに真摯に向き合うと評判。

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