思い当たったらまずチェック 意外と知らない、「いびき」に関するQ&A

いびきって病気なの? いびきと寝息のボーダーラインってどこ?いびきに関する素朴なギモンを、竹腰先生がていねいに回答。知っていそうで意外と知らない、いびきの真実に迫る!
思い当たったらまずチェック 意外と知らない、「いびき」に関するQ&A_1_1

Q1.いびきをかくといわれたけど…。 寝息じゃないの?

A.まわりが迷惑に感じたら、それはいびきです。

「海外の報告では、音量が50デシベル以上だといびきと判断されるようです」。50デシベルといえば、ささやき声での会話くらい。けっこう小さい……。「ポイントは、本人やまわりの人が気にするかどうか。本人に睡眠不足などの弊害がなかったり、一緒に寝ているパートナーが特に気にしないのであれば、大きめの寝息だと思って様子を見てもいいでしょう」。

Q2.自分がいびきをかいているか心配。 どうやってチェックする?

A.いびきをチェックするアプリがあります。

自分ではなかなか気づきにくいいびき。心配なら録音してみるといいだろう。「ICレコーダーに録音すると再生して確認するのが大変です。もしスマートフォンをお持ちなら、『いびきラボ』などいびき音を録音し効率的にチェックできるアプリがあるので活用しては。枕から30㎝ほど離し、位置を固定して数日録音します。診察の際にも役に立ちます」。

Q3.いびきはお酒を飲んだ夜だけ。 アルコールのせいだから安心?

A.もともと、いびきの要因をもっていた証拠です。

アルコールがいびきの原因になるのだろうか?「アルコールは鼻の粘膜を充血させて鼻づまりを起こし、舌を支える神経を麻痺させて睡眠中に舌がのどに落ち込みやすくなります。もともと上気道が狭い人が、アルコールによってさらに狭くなり、いびきの音量が大きくなると考えられます。アルコールの摂取量を減らせば、いびきも軽くなります」。

Q4.いびきをかく人はみんな 睡眠時無呼吸症候群なの?

A.3割の人が睡眠時無呼吸症候群です。

「睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が10秒以上停止し、それが1時間に5回以上、またはひと晩に30回以上認められる病気です。必ずいびきがあるとはかぎりませんが、慢性的ないびき症のある人の約3割が、睡眠時無呼吸症候群だとされます。睡眠時間は十分なのに日中に眠気があるなら要注意。さらなる病気を併発することもあるので、すぐに受診を」

Q5.いびきは病気じゃないから、 放っておいてもいいですよね?

A.急にいびきをかくようになったなら病院へ

「本人や家族が困っているかどうかが、受診のひとつの目安です。けれど、放っておくと睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群に進む可能性も。また、急激にいびきをかくようになった場合は、のどや鼻、甲状腺などのがんや、脳梗塞や神経麻痺といった病気が隠れていることも。いびきが気になる人は、まずは耳鼻咽喉科を受診して原因を確認しましょう」

■お話をうかがった先生
東京ロンフェルメ耳鼻いんこう科
竹腰英樹先生

耳鼻咽喉科医師。いびきのレーザー治療発祥の地であるフランスへ留学し、いびきや睡眠時無呼吸症候群、アレルギー性鼻炎などを専門に診療。いびきの悩みに真摯に向き合うと評判。
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