50代にして、初めての…憧れの超巨大果物「晩白柚」を買ってみました【ウェブエクラ編集長シオヤの「あら、素敵☆ 手帖」#8】

手に入れようと思えばできるのだけれど、臆してしまっていまだ手にしたことはなく……。皆さんにもそんなものはありませんか? シオヤにとっては果物屋さんの店先で、どどーん!とものすごい存在感で鎮座ます「晩白柚」、がそれです。長く憧れだったこの「ばんぺいゆ」、このたびとうとう50にして初購入! 早速家に連れ帰ってみました☆
ウェブエクラ編集長 シオヤ

ウェブエクラ編集長 シオヤ

50代女性のための雑誌&ウェブメディア「エクラ」のウェブ担当編集長。155cmのアラフィー。ビューティ・小柄担当多め。鈍感肌。盛ってます。
一度でいいから、食べてみたい……でも大きすぎるし。持って帰るの大変そうだし。食べきれないだろうし。その前に大きくて剥くのも大変そうだし。そんな理由をつけては、買うのをためらっていた晩白柚。でも、1個1~2キロある巨大柑橘ゆえ、果物屋さんの店先でも、その存在感のアピールっぷりは半端なく。それがある日、発見してしまったのです。「¥800」と値札のついた晩白柚を。通常だいたい¥980くらいするのに!「……これは、買えってことかしらね……」と意を決し、とうとう一つ手にしてレジへと向かったのでした。
晩白柚(ばんぺいゆ) 正面
晩白柚、主な産地は熊本なんですね。くまモンがプリントされたラッピングの晩白柚を見かけたことがあります。とにかく重いのを持ち帰った充実感で、記念の写真を撮らずにはいられませんでした。しかしこんなに大きく、美しく立派な果物を育てるって、どれだけのご苦労があるんでしょう。生産して流通に関わる方々に、頭が下がります。
晩白柚(ばんぺいゆ)
頑張って片手で持ってみましたが、重いです……。量ってないですが、1.5キロくらいはありそう。皮はキレイな黄色で、しばらく飾っておきたい感じ。実際、買ってすぐに食べず、しばらく床の間に飾って香りを楽しむ方もいらっしゃるそう。床の間が似合いすぎます……!お供え感、ありますよね。とても厚い皮に覆われているおかげで、日持ちがとても長いのも特長だそうです。
晩白柚 メロゴールド グレープフルーツ
大好きな柑橘「メロゴールド」と並べて撮ってみました。ちょっと小ぶりなので、平均的なグレープフルーツのサイズ、だと思ってください。やはり晩白柚、「デカ……っ!」と声が漏れます。実は元々このメロゴールド(1袋3玉入り)目当てに果物屋さんに行ったので、レジで晩白柚+メロゴールド3玉を、袋に入れてもらって軽く後悔……。重い!すごく!どっちかにすればよかった!と、時すでに遅く、引きずられるように家に持って帰りました。
晩白柚 包丁
早速切ってみます。調べると色々な切り方があるようです。普通、ヘタを下にひっくり返して、へそと呼ばれる少し凹んだ部分から包丁を入れると思いますが、ちょっと不安定で……。ヘタの近くを包丁で切ってみます。ものすごーく皮がしっかりしているので、とてもじゃないですが、ミカンのように手で剥くことはできません。包丁入れるのも、一苦労です。
晩白柚 皮
少し切って、皮を剥いてみました。これだけ剥くのにも、えいっ!と結構な力が要ります。そして皮の下の、白いスポンジのような「わた」の部分。ここがめちゃくちゃ厚いんです。2センチくらいありそう。
剥いた晩白柚 
剥いてみました。ぜえええ……。かなりの力仕事です。皮を剥くと「えっ、これだけ!?」と一瞬驚くほど、身が小さく感じます。とにかく晩白柚は、すごく厚くて立派な皮に守られているんですね……。
剥いた晩白柚
さらに白い筋をはがして、ざっと割ったところ。この一袋の身がかなり大きくて、ミカン半個分くらいあるかも。ミカンというより、黄色いしサイズ的にもカズノコ感が。ここまでで、かなり体力を使ったのですが、白い筋を引き剥がしつつ、この袋を一つ一つ剥いていくのも、また結構な時間がかかりました。
晩白柚の果実
全部剥き終わったところ。うちで一番大きい保存容器に入れたのですが、量が多すぎて軽くはみ出しています。フタがしまらないので、少しつまんでみました。これは……とてもサッパリしていて、風味が良いです! 文旦に近いかな。美味しい♡ 水気も多すぎず、少なすぎず、食べやすいですね。それにしてもこの量! 4人家族でも食べきるのに数日かかりそうです。
晩白柚 皮
ここでいきなり、この写真で失礼します。皮を剥き終わって、しばし放心状態のまま晩白柚を口にしていたシオヤ、視界に入ったあるモノがどうにも気になってしまいました。それは……やっぱり巨大な「晩白柚の皮」! これ……このまま捨てるには、立派すぎてもったいないかも。マーマレードとかにできないのかなあ……と思ってしまったのが運の尽き(と書いてしまいますが)。「晩白柚 皮 ジャム」等テキトーにググってみると、「晩白柚の皮はとても苦いので、ジャムにするには細く刻み、茹でる→水にさらす、を3回くらい繰り返してから砂糖で煮る」と出てきます。果てしなく面倒くさいです。でも……既に晩白柚の虜となっていた私は、気づくと皮から厚くて白いわたをはがし、細く刻み始めていました。なんなんでしょう。こんなことヒマな土曜の午前中だったからできたことです。そして刻み終わったのが、こちらの写真。ここで初めて重さを量ったら、300gありました。
マーマレード レシピ
皮を煮る→水にさらす×3回は面倒くさすぎる。苦くてもいいから2回くらいでいいかな、と高をくくっていたのですが、頑張って2回茹でた時点で皮を口にしてみると……苦い。しかもその後結構後をひくピリピリ感まである。わりとトラウマになりそうな苦さ。ここまできて皮とこれまでの労力も共にムダにするのはバカバカしすぎるので、黙ってあともう1回、計3回茹でました。3回も茹でられてヘナヘナになった晩白柚の皮を前に「こんなに茹でたら、柑橘の風味もへったくれもないのでは……」とも思いましたが、ここでお砂糖と水とレモン汁を投入。さらにグツグツと煮詰めていったのが、こちらの写真です! なんかマーマレードっぽくなっていませんか!? この時点で、家中がマーマレードのいい香りに包まれていました。ちょっと苦労が報われている感!
晩白柚 ジャム マーマレード

実は、この時点で止めておけばよかったのに、そのままうっかり長く火を通してしまい、できあがりはかなり水分が抜けた状態に……。でもめげずに、瓶に詰めてみます。写真だと全然美味しくなさそうですが、実は結構、美味しくできました。てんさい糖を使ったので色がちょっと濃いのですが、水分がぬけた分、そのままつまんでもワインに合いそうな感じです。頑張って3回茹でたおかげで苦みはそこまで感じず、でも晩白柚の風味は残っていて、いい感じ。その後毎朝ヨーグルトに入れて食べています。

実は……あまりに晩白柚がビッグすぎて楽しくなってしまい、気が付いたら写真を撮っており。コラムにするつもりは当初全然なかったので、今となって「あれも撮っておけばよかった!」とプロセスの途中でヌケてるカットも多々あるのですが、晩白柚食べ尽くし格闘記、今週の編集長コラムとさせていただきました。今回も最後までこのオチの無い話にお付き合いくださり、ありがとうございました。でもまだ食べきれなくて、冷蔵庫に残ってます、晩白柚……。

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