✳映画部屋✳ 観てない人にぜひ観てほしい2本。

ねね子映画部屋/⑥オタク万歳! 10代の若者の特別なあの頃。/⑦胸にズシンと響く圧巻の演技。
ねね子映画部屋⑥

「ぼくとアールと彼女のさよなら」
2015年 アルフォンソ・ゴメス=レホン監督作品

観たことない方にはネタバレ無しで観てほしい。

ぼく/グレッグ(トーマス・マン)、アール(RJ.サイラー)、彼女/レイチェル(オリヴィア・クック)の3人。
彼らの会話がとても楽しく、ユーモアとワードセンス抜群!

「Me and Earl and the Dying girl」
という原題に、忠実な邦題。なおかつ意味深であり、可愛らしさもあり、とても好きな日本版タイトルです。
映画チラシ1
ぼくとアールが少年時代から作ってきた、名作映画のリメイク(?)が、映画好きにはたまらなくおもしろい。
オマージュ的・替え歌的タイトルは半分以上わからないものもあったけど、あの雰囲気は小学生から中学生の頃、友達のアダ名を状況に合わせておもしろく変化させていったあの感覚に少し似ていて、素晴らしくおもしろかった。そういう感覚を残した映画って大好きです。

……ちなみに、オマージュ的映画タイトルで1番ツボにハマったのは、「午後2時48分のCOWBOY」でした。
タイトル作りも、センス抜群!
※元ネタは1969年の、ジョン・ヴォイト&ダスティン・ホフマンの「真夜中のカーボーイ」
映画チラシ2
悲しく重苦しく描かれるであろうことを、ユーモアを交え優しく描き、オタク精神と感動を見事に融合させ、邪念のないこんなに素晴らしい作品が出来上がったんだなと、さらに感動。
観終わって、喪失の悲しみはあるけれど、何よりも清々しさが残る作品です。
一風変わった素敵な人々が織りなす素敵な物語。オススメ!

ねね子映画部屋⑦
「ダラス・バイヤーズ・クラブ」
2013年 ジャン=マルク・ヴァレ監督作品

余命宣告された人の行動力たるや。凄まじいほどの生命力。
ネガティブでいながらも突き進み、「生きることに必死で生きている心地がしない」という、主人公ロンのセリフが頭の中に響く。
ダラスバイヤーズクラブ②
1985年、HIVに感染し、余命30日と宣告されたロデオカウボーイのロン。自分も含め、病魔に侵された仲間たちのため、生きること・死ぬことに立ち向かい、なりふり構わず奔走した末に、メキシコで特効薬を発見する。米国では未認可だったその薬を密輸し、トランスジェンダーの仲間と共に、薬を頒布するクラブを設立する。1985年〜の、実話を基にした映画。

マシュー・マコノヒーとジャレッド・レトの、胸に迫る演技・表情が印象的。
第86回アカデミー賞で、彼らがオスカーを獲得したその瞬間、「そうでしょうとも!」と声に出し、画面に向かって拍手喝采したのを思い出す。
見た目の変化と、それをも超えるリアリティある圧巻の演技。
ダラスバイヤーズクラブ①
……ロン(マコノヒー)が元同僚を三角締めして、無理矢理レイヨン(レト) と握手をさせたときのレイヨンの表情が綺麗で、あぁ~女子力高いわ~と思いました。
そのあと妙に素直にロンの言うことをきくレイヨン、ジャレッド・レトーの感性が滲み出る姿に釘付け。

痩せこけたロンが、希望を持ち続けてはいるものの、しかし絶望と隣り合わせだという事実からは逃れられず、どうしようもなく涙が溢れ、車の中で声を上げて泣くシーンが、忘れられない。
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ねね子

ねね子

秋田県在住。パートナー経営の地域密着型飲食店をお手伝い。映画大好き。猫がいれば幸せ。読書、スキンケア、天然石、イヤーカフにイヤリング、その他好きなものをあれこれ発信したいです。

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