母は無類のジュエリー好きで
百貨店や複合施設に行くと必ずアクセサリー店に行き、とても時間をかけて選んでいました。
そんな母にうんざりしていましたが、
「全部、けーちゃんにあげるからね。」
と自分が亡くなった時の事を話すので私は更にうんざりしていました。
お母さん子だった私。
母が死ぬなんて事を考えただけで涙が出てくるし。
当時から、Tシャツとリーバイスのようなシンプルファッションが好きな女の子にとって、アクセサリーはただただデコラティブな物でしかなかったのです。
ひと昔(ふた昔?)のアクセサリーはセンスも最悪でした。
デザイナーは多分おじさんがほとんどだったと思います。
ネックレスやリングもやたら派手で。
クレオパトラのようなシルエットの横顔のブローチや、可愛いらしい(←イヤミです)猫ちゃんの顔の形のピアスとか。
欲しい要素が一つもなかったのです。
本当に母が亡くなった時はとうに成人していたのですが、
シンプル好きは相変わらずで、欲しいデザインの物はほとんどありませんでした。
その中に、1カラットない位の大きなダイヤモンドのネックレスとリング。
それと、パールのネックレス3つ。