50代“自分のための”愛車探し。モータージャーナリストまるも亜希子がすすめる「恋するクルマ選び」【50代からの車選び #3】

残りの人生、あと何年、安全に運転できるのかを考えたら、納得のいかないクルマに乗っている時間がもったいない――。そんな心理がアラフィーには働くらしい。50代に入ってからのクルマ選びはもっと自分本位で、もっと「好き」という気持ちに素直であっていい! アラフィー世代のモータージャーナリスト、まるも亜希子さんによるクルマ選び指南、「自分のための愛車編」。好評につき、続編をお送りします!
教えてくれた人
まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト

「クルマのある毎日のリアル」をイチ生活者の視点から、メディアで届けるカーライフ・ジャーナリスト。イベントのMCも務め、フレンドリーなキャラから「業界の笑い袋」の異名をとる。女性ドライバーをはじめ運転しない人にも伝わりやすい「今日からできる交通安全」をテーマに、交通安全応援ユニット「OKISHU」(オキシュー)としても活動中。2004年、2005年、サハラ砂漠ラリー完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

「好き」と感じる心に素直になっていい!

50代からの「恋するクルマ選び」のすすめ

「素敵な靴は、あなたを素敵な場所へと連れて行ってくれる」とは、フランスに伝わる有名な言葉です。25年以上の取材経験を通じて、これは愛車にも当てはまる言葉だと実感しています。一目惚れしたクルマを思い切って購入したら、新たな出逢いに恵まれ、出かける場所が増え、気がついたら思いもよらなかった自分に生まれ変わったようだと、笑顔を輝かせながら愛車の話をしてくれる女性を数えきれないほど見てきました。

 クルマは移動できるプライベート空間でありながら、完全に区切られてはおらず半分はパブリックな空間でもあります。素敵な愛車に乗ると、人は自然と服装や美容、指先の所作ひとつにまで気を遣うようになり、そのうちに生き生きとしてくることが多いと感じます。それはきっと、自分の心が惹かれるままに選んだクルマに恋をしているからではないでしょうか。

 全体のデザイン、ヘッドライトの形、ボディの色、エンジンやウインカーの音。クルマに恋する理由はなんでもいいのです。今こそ、「好き」と感じる心に素直に耳を傾けてクルマを見直してみませんか。素敵な愛車は、きっとあなたを素敵な場所へと連れて行ってくれると信じて。

かっこよさがとまらない!50代が選ぶべき「恋するクルマ」5選

進化し続ける名車の最新型

1. ポルシェ911

 ハリウッドスターやプロアスリートなど、ポルシェ愛を表明している著名人が多いのは、スポーツカーとして普遍の哲学を持ちながら、止まることなく常に進化を続ける姿に魅了されているからでしょう。予約受注が開始されたばかりの最新911もまた、ひと目でポルシェとわかるデザインながらも大きくエアロダイナミクスを向上し、フルデジタルコクピットやコネクティビティで利便性を増したインテリア、磨き上げられた走行性能で新しい世界を手にしています。

 Apple CarPlayと連携することで、車両機能の音声操作が可能となり、スマホの非接触充電と冷却機能も装備。ポルシェらしい伝統的な水平対向エンジンのサウンドに包まれながら、デジタル機能でスマートなドライブが楽しめるのが最新911です。

ポルシェ911

ポルシェ911

ボディサイズ:全長4542×全幅1852×全高-mm

パワートレーン:3.0L 水平対向6気筒ツインターボ(ガソリンエンジン)

乗車定員:2〜4名 燃費:-

価格:16,940,000円〜

ポルシェ911車内

ドライバーの直感的で素早い操作性を叶え、刺激的にも優雅にも過ごせる室内は、2人乗りが基本設計ですが4人乗りに変更することも可能です。

どんな時もあなたを守ってくれる「騎士」

2. レンジローバー スポーツ

 世界中のあらゆる悪路と極限状態を走り抜くための、タフな骨格とシャシー、最新テクノロジー。レンジローバーには、75年にわたる4×4一筋の歴史と実績が結集しています。それでいて、どこから見ても高貴で凛とした美しさを感じさせるスタイリング。たとえ嵐が訪れようとも、この内側にいれば大丈夫と思わせてくれる、騎士のような存在かもしれません。

 サステナビリティに配慮したノンレザー新素材も用意されたインテリアは、モダンラグジュアリーを追求した空間。暑くても寒くても、一貫した操作性の良さを提供してくれる運転席は、高いアイポイントで視界が開け、安定感抜群の走りでロングドライブも快適そのもの。いつしか、ドアを閉めればホッとするような大切な場所になることでしょう。

レンジローバー スポーツ

レンジローバー スポーツ

ボディサイズ:全長4946×全幅2209×全高1820mm

パワートレーン:3.0L 直列6気筒ディーゼルターボ(マイルドハイブリッド)

乗車定員:5名 燃費:11.3km/L(WLTCモード)

価格:12,210,000円~

レンジローバー スポーツ車内

レンジローバーと比べてボディサイズが少しだけスマートなSPORTは、ガソリンとディーゼルのマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッドが用意されています。

できるだけじゃない!ユーモアも備わったEV車

3. テスラModel3

持続可能な社会への移行を加速することをミッションに掲げるテスラのEVの中で、トライしやすい価格とサイズ感で人気のModel3。発進からわずか3.1秒で100km/hに達する速さを誇るグレード「パフォーマンス」も追加され、速さや走行距離、価格などの好みに応じた選択肢が広がりました。大きなディスプレイのほかはほとんどスイッチなどのないすっきりとしたインテリアや、充電中に楽しめる豊富なエンターテインメント機能にはユーモアもいっぱい。テスラ専用の急速充電器であるスーパーチャージャーを使えば、わずか15分で280km以上の走行が可能。走行中の車内の静かさや、ミリ秒単位で車両の安定性を制御することによる乗り心地の良さも魅力的です。

テスラModel3

テスラModel3

ボディサイズ:全長4720×全幅1850×全高1441mm

航続距離:573km

乗車定員:5名 燃費:-

価格:5,313,000円~

テスラModel3車内

ペットを車内で安全快適に留守番させておける「ドッグ・モード」は愛犬家にも嬉しい機能です。

スーパーカーを乗りこなす喜びが私のもの

4. マクラーレンGTS

環境とドライバーの腕前が許せば、とてつもない速さを誇るスーパーカーでありながら、快適に安全にロングツーリングが楽しめる設計となっているモデルがマクラーレンGTSです。レーシングDNAを受け継いだ超軽量かつ強度の高いボディと、4.0LV8ツインターボエンジンによって引き出される走行フィールは、もはや異次元。最高速は326km/hにも達しますが、60km/hで走っても爽快感が味わえることに驚き、新たな世界を知ることができるでしょう。車両リフト機能があり、地上高が110mmから130mmに変えられるので、段差などがあっても気を遣わない実用性も兼ね備えています。

マクラーレン

マクラーレンGTS

ボディサイズ:全長4683×全幅2045×全高1213mm

パワートレイン:4.0L V型8気筒ツインターボ(ガソリンエンジン)

乗車定員:2名 燃費:11.9L/100km

価格:29,700,000円

マクラーレン車内

全面ガラス張りの電動テールゲートでアクセスできる後方のラゲッジスペースは420L、ノーズの収納スペースは150Lと大容量。

クーペとオープンが選べる英国のスタイリッシュカー

5. アストンマーティンDB12 Volante

誰もが憧れるスーパーカーというだけでなく、イギリスでもっとも権威のあるビジネス表彰である英国国王賞を受賞し、ハンドクラフトと最先端テクノロジーを融合させたウルトラ・ラグジュアリーなレザーインテリアにも注目が集まるアストンマーティン。DB12はクーペモデルとVolanteと呼ばれるオープンモデルがあり、どちらも機能美と伝統に裏付けされた美しいスタイリングが目を惹きます。運転席に座ると、ショルダーライン下にまで達する高いセンターコンソールが特徴的で、ボディに包まれているかのよう。走り出せば、心を震わすサウンドと予想外にしなやかな乗り心地にすっかり虜になること間違いなしです。

 アストンマーティンDB12

アストンマーティンDB12 Volante

ボディサイズ:全長4725×全幅2135×全高1295mm

パワートレイン:4.0L V型8気筒ツインターボ

乗車定員:2+2名 燃費:-

価格:32,900,000

 アストンマーティンDB12車内

タッチ操作のディスプレイをはじめ、スイッチ類が機能的に並ぶセンターコンソール。ややタイトながら後席も備わります。

取材・文/まるも亜希子

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