【親をみてくれる施設の選び方】施設の検討を始めてから入居までの流れとは?

「高齢者施設」について、いざというときに慌てることなく、親子ともに納得のいく選択ができるよう、今から知っておくべき&準備しておきたいことと心構えを、専門家が指南!

教えてくれたのは…

シニアの暮らし研究所 岡本弘子さん

シニアの暮らし研究所 岡本弘子さん

長年、高齢者施設の入居相談を行い、講演会や書籍監修など幅広く活躍。シニア住宅相談員の育成にも力を注ぐ。『人生最後に失敗しない! イラストと図解でよくわかる 高齢者施設の選び方』(宝島社)なども監修。
「LIFULL 介護」編集長 小菅秀樹さん

「LIFULL 介護」編集長 小菅秀樹さん

日本最大級の老人ホーム検索サイト「LIFULL 介護(ライフルかいご)」の編集長。テレビ・ラジオで介護施設の解説、講演など活動は多岐にわたる。YouTubeやSNSでも介護情報を積極的に発信している。

検討を始めてから入居までだいたい何日くらいかかる?

公共タイプだと、特養のように入居まで数カ月~数年かかる施設もあるが、民間タイプの場合、検討開始から入居まで1~2カ月が一般的。「5カ所ほど資料請求をし、2~3カ所見学して決める人が多いですね。検討中に子供たちの間で意見が分かれたり、心が揺れ動くこともあるので、事前にしっかり話し合いを。また、入居費用は親のお金だけでまかなうのが基本。無理せず、予算内に収まるところを選んでください」(小菅さん)。「まずは入居の目的を明確にしましょう。要望は多数出してOKですが、すべての希望がかなう施設はないので、必ず優先順位をつけること。それをベースにすれば、候補を探すときはもちろん、入居先を決める際もスムーズだと思います」(岡本さん)。

【 検討から入居までの流れ 】

【検討から入居までの流れ】

1.入居理由を明確にし、希望する条件をあげる

「余生を謳歌したい」「適切な介護を受けるため」など、入居目的を明確にし、受けられるサービスや設備、立地や環境、規模など、希望条件をあげ、優先順位をつける。

2.予算と照らし合わせながら、条件を満たす施設を探す

親の保有資産(預貯金や不動産など)と月々の収入から予算を出し、100歳まで生きると仮定して、施設に払える額の算出を。その範囲内で条件を満たす施設をリサーチ。

3.施設を3つほどに絞り込み、見学・体験をする

地域包括支援センターやネット、民間の紹介会社などを活用して候補を探し、3カ所ほどに絞り込んで見学を。体験入居を実施している施設もあるので、利用するのも手。

4.診断書など必要な書類を用意し、申し込む

希望の施設が決まったら、入居の申し込みを。入居申込書のほか、健康診断書や収入証明書、住民票など、施設が指定する書類を提出し、本人面談と入居審査を受ける。

5.入居審査に通ったら契約を交わし、入居

審査に通ったら、契約を締結し、入居日を打ち合わせ。契約は原則対面で、身元引受人の署名・捺印が求められる。前払い方式の施設の場合は、期日までに支払いが必要。

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