【万年筆とインク】富岡佳子の「今、欲しい暮らしのモノ、コト」~長月~

“春夏秋冬”のライフスタイルを提案する、富岡佳子さんの連載。メールやLINEでのやりとりが主流となり、暑中見舞いなどの季節の便りやお礼状をいただくことも、書くこともすっかり減ってきた昨今でも、富岡さんは名入りのカードに手書きでお礼状を書くことを心がけているそう。手にとるのは万年筆。「娘が幼稚園児だったころ、通っていたスクールの先生が、毎回手紙をくださいました。手紙は万年筆でていねいに書かれていて、心をこめてしたためてくださっているのが伝わってきて、とても感動したんです。以来、私も見習って手紙やお礼状はなるべく万年筆で書くようにしています」

万年筆とインク

万年筆とインク
富岡さんのファースト万年筆はモンブラン。インクは、黒でもなく明るいブルーでもない、ミッドナイトブルーという色がお気に入り。その後、ペン先のもう少し細い日本製の万年筆も購入し、何本かを使い分けているのだとか。
万年筆とインク
「万年筆で手紙やお礼状を書くのは、気持ちが落ち着いているとき。心がザワザワしていると文字や文章に表れてしまう気がします。朝起きて、家事をすませ、ひと息つく午前中に書くことが多いですね。万年筆で書かれた手紙やお礼状をいただくと、わざわざインクを準備し、手間や時間をかけて書いてくださったのだな……と思います。私は感謝の気持ちを、気のきいた言葉や、リアクションで表現するのがあまり得意ではなくて。だからこそたとえ気づかれなくても、そういうところにきちんと心をこめたいと思うのです」

相手のことを思いながら、万年筆を手にとる。手書きでしか伝わらないことがきっとあるから。
「昔読んだ本に、モンブランのミッドナイトブルーという名のインクが出てきて、『どんな色なんだろう』と憧れていました」と富岡さん。ネーミングと黒でもブルーでもない、絶妙な色に惹かれ、愛用しているそう。万年筆のボディやキャップはディープブラックプレシャスレジン製。ペン先はロジウムの象嵌(ぞうがん)を施した手作業によるゴールド製。

「マイスターシュテュック ル・グラン」万年筆¥71,000・インクボトル ミッドナイトブルー¥2,400/モンブラン コンタクトセンター

[富岡さん]ワンピース¥39,000/ボウルズ(ハイク)

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