「私は大丈夫」が落とし穴!? 災害発生後のために最低限揃えておきたい“わが家の備蓄”

災害発生後の生活を支えるために、備蓄は常にチェックしておきたいところ。これまでは3日分が目安とされてきたが、安心なのは7日分。これだけは自宅に備えておきたい最低限のアイテムを、防災指導の専門家・三平洵さんに教わった。

【わが家の備蓄、最低限これだけは!】

水・食料品

飲料水/保存のきく食品(すぐ食べられるもの、調理するもの)/経口補水液(パウダーも可)/野菜ジュース/果物の缶詰/飴など/カセットコンロ/割箸や紙コップ
水・食料品
食品はふだんからのローリングストックがおすすめ。賞味期限1年程度の口に合う保存食、レトルト食品を決めておこう。水も含め、ふだんから通販の定期便を利用するのも手。「避難生活での健康維持には温かい食事が不可欠。カセットコンロを必ず備えて」。ガス缶(強火で約1時間/本)も多めに備蓄を。

トイレ・衛生用品

携帯トイレ/ウェットティッシュ(体用、手ふき用)/除菌グッズ/救急用品/歯ブラシ/マスク/ティッシュ/トイレットペーパー/タオル/生理用品
トイレ・衛生用品
避難生活のための備えとして最優先されるのは、実はトイレ。「自宅の便器を使うタイプの“携帯トイレ”を人数×7日分以上、確保しておきましょう。トイレの我慢は、体調管理上よくありません。また、水が使えないと使い捨てになるので、タオルは薄手のタイプがたくさんあるほうがよいですね」。

“体の一部”、災害時の必需品

メガネや常用薬/着替え/軍手/防暑・防寒グッズ/筆記具/照明、懐中電灯/電池、モバイルバッテリー/自家発電ラジオ/多用途に使えるもの(ラップ、ポリ袋やごみ袋、新聞紙など)
"体の一部"、災害時の必需品
メガネや持病の薬などはいわば“自身の体の一部”なので、自らの責任で予備を持つようにしよう。着替えは夏冬とも想定し、髪をカバーする帽子も用意しておきたい。筆記具は、何にでも書ける油性ペンも入れておこう。照明は照度の調整ができるもの、ソーラー蓄電池利用のものなどが便利。

ペットの備蓄7日分

ペットの備蓄
缶詰はゴミが出るうえ器を汚すので、ドライフードに慣らしておく。小型の動物は避難所へ行く場合に備え、ケージもときどき利用を。
ペット

近所の両親の避難生活

近所の両親
両親が自力で避難生活を送るのが困難で自宅に迎えるとなると、備蓄量は大きく変わってくる。すでに介護が必要な場合は、福祉避難所についてあらかじめ問い合わせておくことも必要。
以上は自宅で避難生活を送ることを前提にしたもの。火災や津波の発生などで急いで逃げる状況や、避難所に行く場合に備えて、持ち出しやすい分量をパッキングしておこう。なお、ペットにはふだんからネームタグをつけておきたい。防災シューズなど、ペットの足の裏を守るための備えも忘れずに。
教えてくれたのは…
一般社団法人地域防災支援協会代表理事 三平 洵さん

一般社団法人地域防災支援協会代表理事 三平 洵さん

イオタ代表取締役。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士修了。東京都総務局総合防災部主催の講習会で講師を務めるほか、企業・地域行政向けの防災指導、ソリューション事業を行う。『シニアのための防災手帖』を監修。

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