あると便利!災害時・非常時に大活躍する日用品アイテムあれこれ

ふだん気にもとめない日用品が、非常時に意外なパワーを発揮することも! 水道が使えないときに役立つアイテムを中心に“あると便利な日用グッズ”を防災指導の専門家・三平洵さんに教わった。

給水時のポリタンクがわりとしても!

「ゴミ袋」

ゴミ袋
穴をあけて被れば即席の雨具やポンチョにもなり、詰め物とほどよい空気量で枕やクッションにもなるゴミ袋。特に有意義なのは、水を運ぶときのタンクがわりになること。段ボールなどの枠にあらかじめ入れて水を注げば、かなりの量を一度に運ぶことが可能。バケツと違って、ホコリやチリが入らないのもメリット。
お風呂用など、たっぷりと水が必要なときに
お風呂用など、たっぷりと水が必要なときに。重くなりすぎないよう、入れすぎには注意

口の中の清潔を保つと、気持ちもさっぱり!

「液体ハミガキと歯ブラシ」

液体ハミガキと歯ブラシ
“必要だけれど、支援物資としてすぐに届かないもの”としてあげられるのが衛生を保つ品々。水が限られるときは練りハミガキよりも液体ハミガキのほうがよい。歯を磨きながら、ときどき歯ブラシの汚れをティッシュなどでふき取ると、水の使用量が少なくてすむ。

下着は非常時用のアイテムを買いそろえて

「カップつきタンクトップ」

カップつきタンクトップ
水が使えないと洗濯ができないため、非常時の下着類は何日か着たら使い捨てにする、という覚悟でストックしておきたいもの。カップつきのタンクトップは、避難所生活に入った場合でも下着に見えにくく、干すときのストレスが出にくいとの声あり。

温かい食事をとるのに絶大な力を発揮!

「高密度ポリ袋」

高密度ポリ袋
被災時にも、できるだけ温かい食事をとりたいもの。ただ、水がない状況では鍋や食器を頻繁に洗うことはできない。そこで役立つのが高密度のポリ袋。鍋での湯煎に耐えるので、お米やおかずの材料を袋に入れて煮込めば、ごはんやスープ、煮物などが作れる。冷めた配給のおかずなども温めることが可能。1人分ずつ調理すれば、ポリ袋ごと器に盛ることで器を汚すことなく食事ができる。水を入れて球状にすると、レンズ効果で火も起こせる。
高密度ポリ袋2
食材を入れた袋をしばる位置は、高めがよい。煮えたものは手袋をして器にとる。それから結び目の近くをハサミでカットして、袋を器に沿わせると盛りつけ完了
高密度ポリ袋3
紙や糸くずなどに火を起こすことも可能。油性ペンの黒も併用して

意外なスグレモノ! すぐつくれる三角巾

「レジ袋」

レジ袋
外出先での避難途中に骨折することも、なくはないこと。そんなときに便利なのが、『エクラ』本誌が入るくらいの中型サイズのレジ袋。左右を切り開いて、首にかければ、軽くて丈夫な三角巾になる。添木はロール状に丸めた新聞紙で代用可能。それを腕に固定するのにも、ひも状に細くしたレジ袋が使える。
レジ袋2
いずれかの側を10㎝ほど切り残すと、肘が固定しやすくなる。大きな布がないときに便利

知っておきたい寒さをしのぐ手立て

「新聞紙」「ヨガマット」「ラップ」など

防寒
緊急避難時やその後の生活に役立つ、体を冷やさないための応急処置も覚えておきたい。いろいろ使えるのは新聞紙。床に敷いたり、体に巻くのも可能。ふだん使っているヨガマットは敷物になり、ラップも腹部に巻くと体が冷えにくい。レインコートは重ね着用に有効。また、ホコリの多い場所へ外出するときにアウターがわりにすると、衣服の汚れ防止になる。
防寒2
一時避難場所や避難所で実感するのが、床から体温を奪われること。また、おなかを冷やすと体調をくずしやすいので、保温の知恵を知っておきたい
教えてくれたのは……
一般社団法人 地域防災支援協会 代表理事 三平 洵さん

一般社団法人 地域防災支援協会 代表理事 三平 洵さん

イオタ代表取締役。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士修了。東京都総務局総合防災部主催の講習会で講師を務めるほか、企業・地域行政向けの防災指導、ソリューション事業を行う。『シニアのための防災手帖』を監修。

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