「5年前、家族でオーストラリアに移住して仕事のためにひとりで東京に滞在するようになり、友人を誘って夕食を食べる機会が格段に増えたんです。以来、人とのご縁がどんどん広がって、せっかくならいろんな世界で活躍する人同士を結びつけたいと思うようになりました。20人くらいのかたを集めて会を催すこともあり、私ってこんなに社交的だったんだ、今が人生で一番友だちが多いって自分でも驚いています(笑)」
そんな小島さんにとって友人とは何か?をたずねると、「自分を守ってくれる素敵な洋服みたいなもの」という予想外!?の答えが。
「着飾るためのもの、という意味ではないですよ。自分を豊かにしてくれる存在ってことです。友人関係ってセレクトショップみたいで、ハイブランドからカジュアル、ナチュラル系までいろんな人がいて、今の私にはこの人が必要だし、彼女とはうまくいってないからしばらく倉庫に入れておこう。そんなふうに入れ替わっていくものじゃないでしょうか」
ハイブランドだから友人として上で、カジュアルは下の存在とか、決してそういうことではないという。
「この人といると憧れの世界に堂々と踏み出せる、この友人とは素(す)の自分になってリラックスできる。上とか下とかいうのは野暮ですよね。人は裸では生きていけないし、むしろ服によって生かされているもの。ご縁があって仲よくなり、また会える時期がくるかもしれないのに、少しのことで切ってしまうのはもったいない気がします。ただ、もうまったく付き合う気がしないというのなら、断捨離もありですが」
その日の気分や変化した体型に合わせて服を着替えるように、友だちを替えてもいいだなんて!“目からウロコ”とはこのこと!? アラフィー世代が感じる友だちについてのモヤモヤが一気に吹き飛んで、友だち付き合いが楽しみに。
「それはたぶん、友人というものに期待しすぎているからだと思います。ずっと仲よくしなくちゃという思いで自分を縛るから苦しくなるし、いる・いらないという方向になってしまうのかも。モヤモヤするならしばらく会うのをやめてみる、グループではなく1対1で会ってみる。すると“この人、意外におもしろい”とわかって、新たな友人関係が生まれるかもしれません」