「親世代も比較的ゆとりがあるため、貧しいという経験をあまりしてきていないのでは? かくいう私も同世代。この世代は定年後のお金に対する危機感が乏しいと実感しています」
やっぱり! 総務省の「平成27年家計調査報告」では、高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)無職世帯の1カ月あたりの消費支出平均は約24万円、単身者(60歳以上)は約14万円だとか。けれど、年金受給時期が引き上げられ、受給額も減るというウワサもあるし、とてもまかないきれないはず。かといって貯蓄は、「最低3000万円」といわれる老後資金には遠くおよばないし……。
「そんなふうに世間一般でいわれていることを鵜のみにすることこそが問題なんです。大切なのは、“自分はどうか”を考えること。年金にしてもエクラ世代はぎりぎり逃げきれる可能性が高いですし、老後の生活費も持ち家かどうか、どんなライフスタイルを送っているかによって変わります。必要な老後資金だって、人によって違うんですよ」
まずは自分の現状の認識を。そうすれば、今とるべき対策が見えてくる!