菊間千乃さんに聞く!50歳からの理想的な友だちとの付き合い方【いる友だち、いらない友だち】

ライフスタイルの変化によって変わっていく友人関係。アナウンサーから弁護士に転身し、常に新しいことに挑み続けている菊間千乃さんに、アラフィーになった今思う“理想の友だち付き合い”について話を伺いました。
菊間千乃さん

菊間千乃さん

きくま ゆきの●’72年、東京都生まれ。弁護士。アナウンサーとして活躍後、弁護士に転身。最新刊は人間関係のアウトにも触れた『いまはそれアウトです! 社会人のための身近なコンプライアンス入門』。

「自分軸でアクセスする付き合い方を選べば、友人関係でモヤモヤすることはなくなると思います」

アナウンサーから弁護士に転身。ハードな業務のかたわらワインエキスパートの資格を取得し、フルマラソンに挑戦するなど、アクティブなライフスタイルが支持を集める菊間千乃さん。「30代まではひたすら人脈を広げることを楽しんでいた」という彼女だが、最近、友人との付き合い方が変わってきたという。

 

「学生時代、部活や学園祭を一緒にがんばった元同級生、ワインスクールやロースクールでともに学んだクラスメイトたち……。人生の大事な時期に濃密な時間を過ごした信頼できる仲間たちと、これからの人生を一緒に楽しみたいという気持ちが強くなってきました。進んだ方向は違うけど、みんながそれぞれの世界でがんばっていて、会えばお互いにいい刺激をもらうことができます」

 
なかには年に一度会うか会わないかという友人もいるが、「彼女が困っていたら、すべての約束をキャンセルして会いにいく」という。読者アンケートには「友人とある程度の頻度で会わないと不安になる」という声も多く、菊間さんのように、ほどよい距離感のある大人の友人関係をもてるのがうらやましい!
 

「不安なのは待ちの姿勢だからじゃないでしょうか。あるコミュニティに所属して声がかかるのを待つ、という友人関係は卒業して、自分主体の付き合い方に替えてみるといいと思います。今日はこのコミュニティで遊びたいから誰々に声をかけよう、今度は別の場所から声がかかったから予定が合えば出かけよう。自分を軸にアクセスする友人関係ができれば、『私は求められていない』と落ち込むことはないし、ベタッとした付き合いがないので、“友人を切る・切らない”という発想も出てこない気がします。同じように考えると、大勢の人が参加するSNSのグループにわざわざ入らなくてもいいかな、という気持ちになりませんか」

菊間千乃

いい人のままでいると、どうでもいい人になってしまう

それでも誰かに求められる付き合いを望むなら、勇気をもって一歩を踏み出すことが必要だと菊間さん。

 
「以前、秋元(康)さんから、『いい人っていわれて喜んでたらダメ。それはどうでもいい人ってことだから』という話をうかがいました。一歩前に出て踏み込むと、波風がたって嫌われたり、悪口をいわれるかもしれない。でも、そこを恐れずにいかないと、どうでもいい人で終わっちゃうよと。受け入れてもらえなければ、サッと引けばいい(笑)。そうやって人との距離感をはかりながら、コミュニケーション力は培っていけるし、唯一無二の深い関係を築いていける、それで十分なのではないかと思います。浅く広くという友人関係は必要ないかな」

 

いかにいい友だち付き合いをするか、すべては自分の心持ちしだいだ。

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