4月から10月頃が食べ頃の芳醇なマンゴー目当てに台湾に旅する人も多い。この季節、びっくりするほど甘いタケノコも旬を迎えるし、南国の暑さから逃れ、熱気であふれてはいるが涼しい会場で、台湾の美食の世界を多角的に紹介、五感で味わうことができる充実のイベント「2017 台湾美食展」も待っている。このイベントを、毎年楽しみにしているファンも多いほどだ。会場は、ランドマークの台北101近く、台北世貿展覧館一館。800ほどのブースがひしめくパビリオンは、どこから攻めればいいのか目移りするラインナップ。トップシェフたちの見目麗しい料理の展示、クッキングデモンストレーション、老舗の軽食店の味を楽しめるエリア、お茶にこだわるのと同じように美味しさが際立つコーヒーのブース、器のブース、台湾各地の伝統食や食と観光の情報を発信するブース、人気ホテルのグルメ紹介やお得なバウチャー販売など、どれも興味深い。特に、鮮やかな衣装が目を引く先住民の料理や加工品を紹介&販売しているブースは、なかなか触れ合う機会がないので、キヌアを月桃の葉で包んだ料理など、生活の知恵が生かされていて目から鱗だった。ここで、パパイヤの金木犀&パッション漬けを買い、さらに他のブースで、干し柿やウェスティンホテルのパイナップルケーキも買い込んだ。
年々盛況さを増すイベントだが、今年は、台湾でも放映中の「MOCO’Sキッチン」で人気の速水もこみちさんもトークショーに登壇し話題に。豊かな食であふれる台北での取材を通じて、オリジナルレシピがまた増えそうだ、来年も来たいと熱弁。人だかりの絶えない駅弁コーナーにも、毎年日本からの出店があり、香川、山形、札幌ブースに来場者が関心を寄せていた。古くから愛されて来た朝食の美味しい店に、様々な国の言葉が飛び交うほど、食目的の観光客に絶大な人気を誇る台湾。まだまだ食べ足りないことを再確認する、食の祭典だ。
今年は7月21日から24日の4日間で、162,191人もの食いしん坊が美食展に来場した。ちなみに来年の「2018 台湾美食展」は8月10日から13日の予定だ。台湾の食の底力にどっぷり浸れるビックイベント、ぜひ足を運んでみて。