エクラ世代に多い目の症状を緩和したり予防するために、生活の中で意識したいことを眼科医・平松 類先生が厳選! 全部がむずかしければ、今気になるお悩みに対応しているものだけでも、今日から早速チェック&スタート!
スマホは、意識的にまばたきしながら遠くで見る
スマホを見るときは、意識的にまばたきの回数を増やすことが大事。「遠くを見ているとき、私たちは1分間に平均約21回まばたきをしています。ところがスマホの画面など近くを見るときは7回程度、つまり3分の1に減ってしまうのです。目の表面が乾燥し、ドライアイや眼精疲労に直結するため、意識してまばたきをしつつ、距離を離して見るクセを」。
冬でもサングラスやUVカットメガネをかける
紫外線による酸化ストレスは、眼球の老化を促進する大きな要因。「帽子や日傘もいいですが、UVカットメガネやサングラス、UVカットコンタクトなど、より眼球に近い部分でガードするほうがベター。ちなみにサングラスのレンズの色の濃さは、UVカット率に関係ありません。春夏に限らず、通年で使用することを習慣にして」。
目薬を適切にさす
目の乾燥やドライアイは眼精疲労、肩こりや頭痛などの原因になるため、目薬で緩和を。「実はさし方も大事。さしたら目頭を軽く押さえ、1分ほど目を閉じてキープして。ふき取ったりまばたきするのは×。目薬は防腐剤不使用の『人工涙液』で、使いきりタイプがベスト。使いきりでないものは開封後1カ月以内に使い終えて」。
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涙液に近い性質をもち、目の乾きやコンタクト装着時の不快感を改善。防腐剤無添加。コンタクトを装着したままさせる。ソフトサンティア® 5㎖×4本¥627(編集部調べ)/参天製薬
遠くを眺めるのがカギ。視力向上ウォーキング
目の健康には運動が不可欠。ただし激しい筋トレは眼圧を上げるため、ウォーキングなどの有酸素運動が◎。「1日30分、週3日のウォーキングは眼圧を下げ、緑内障のリスクを低減させます。なるべく遠くを見て歩くと、ふだん近くばかり見て酷使している目の筋肉を休ませられ、眼精疲労の予防や解消に有効。また目と脳を刺激して、ものを認識する力を高めます」。
目の酸化ストレスを軽減するルテインを多く含む食品をとる
肌などの細胞と同様、目の健康にもバランスのいい食事が土台であることは言わずもがな。「そのうえで、目のために特に積極的にとりたい栄養素はルテイン。ブロッコリー、ケール、小松菜などの緑黄色野菜に含まれる抗酸化物質のひとつで、網膜の中心に集まる性質が。食事でとるほか、サプリメントを活用してもいいですね」。
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1日2粒を目安に摂取。ルテインが目のコントラスト感度(色の濃さの判断力)をサポート。機能性表示食品。ネイチャーメイド ルテイン 60粒(約30日分)¥1,980/大塚製薬
そのほか「ビタミンA·C·E(エース)」も目にいい栄養素
ビタミンA : 視神経自体を作るのに重要なレチノールを含む
ビタミンC : 抗酸化作用で水晶体や網膜の酸化・老化を防ぐ
ビタミンE : 細胞膜に入り込み、酸化ストレスから目を守る
目の潤いには水分補給が大切。だけど、ガブ飲みはNG
体内の水分が不足すると血液が濃くなり、網膜の血流が悪くなって視神経の働きが弱くなることも。「ただし飲む速度には気をつけて。500mlを一気に飲むようなガブ飲みは、眼圧を上昇させ視力が低下することが。1~2時間かけて200ml飲む程度のペースが◎。特に緑内障やその兆候がある人は、よりダメージが大きくなるため要注意」。
目を温める
眼球の乾燥を防ぐには、表面を覆う涙液の質を上げることが大事。「眼球の表面は油を含む水(涙)で覆われています。まぶたの上から目を温めるとまぶたの血流が上がり皮脂腺からの油分の分泌がよくなるため、ホットタオルなどで温めると、疲れ目やドライアイの緩和に◎。ただし目にかゆみがあったり腫れている場合は避けて」
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エアストレッチとヒーターで目の周囲を優しく包む。独自開発のリラックスサウンドとともに、一日の疲れを癒して。NEWPEACE モーションアイ¥22,000/MTG
目のトレーニング「ガボール・アイ」で脳の視覚野を鍛える
出典/『1日3分パズルを楽しむだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』 平松 類(SBクリエイティブ)
ものを見る際は、目から入った視覚情報を脳で処理する連携が大切。「その連携強化に有効なトレーニングが『ガボール・アイ』。上のようなシート内で、一番右上の図形と同じものを探し、見つけた図形のひとつ上の図形と同じものをまた探す、というのを繰り返します。似たような図形が並ぶ中で同じものを見分けようとすることで脳がその差を認識し、目と脳の連携がスムーズに。続けることで老眼や近視の改善に効果が期待できます」。
まぶたをこすらない
まぶたの上からこすったり揉んだりするのは、眼球にとってダメージ大。「実は眼球を圧迫すると一時的に心拍数が下がる反射が起きるため、リラックスするような感覚に。ですが目にとって殴られたのと同様のダメージで、将来的に白内障や網膜剥離などのリスクが上がります。かゆみや疲れ目などの症状がある人はこすらず、目薬で対応を」。
2年に1回は眼底検査を受ける
定期的な検診も健康な目を維持するには不可欠。「網膜や血管、視神経の状態を調べる『眼底検査』は、40歳を過ぎたら2年に1回は受診を。眼科での診察のほか、健康診断や人間ドックなどでも受けられます。目の病気は症状が進行してからでないと自覚しにくいものも多いため、早期発見できるかが眼球寿命に大きくかかわります」。
加齢だけじゃない! 習慣で改善できる眼球寿命を縮める5大要因
□長時間のスマホ・PC
□まぶたをこする
□紫外線ダメージ
□検診不足、老眼を放置
□目の乾燥
教えてくれたのは
ひらまつ るい●医学博士。二本松眼科病院(東京・平井)副院長。全国から訪れる患者さんの診療にあたるほか、メディアで目の健康について発信している。『名医が教える 新しい目のトリセツ』(エクスナレッジ)ほか著書多数。
取材・原文/遊佐信子 イラスト/藤原琴美 ※エクラ2026年11月号掲載