そんな中、私には本当に久しぶりの感あるソフィー・マルソーの主演映画。テーマが尊厳死と言う事もあり、私の母がそれを望む事はまずなさそうだし、まだまだ長生きしてくれそうだけど、年々出来ない事が増えていく母への家族としての『心の使い方』の参考にもなるかもと、ミニシアターでの上映最終日に駆け込みました。
まずちょっと嬉しかったのは、上映館だった東京菊川の『ストレンジャー』というミニシアターの素敵さ。かわいいブルーを基調にしたデザインが印象的なカフェで上映前に軽く食事。恐らくミントが香るチキンサンドも丁寧に考案されたのだろうなと思える美味。コーヒーも苦すぎず、香りもフルーティーで私好みでした。
映画館の椅子が綺麗なブルーでフッカフカで、角度も絶妙で腰も痛くならず快適でした。
20代の頃は仕事が終わってから、よく同僚と一緒にあるいは一人で、銀座や渋谷のレイトショーに通いました。東京のミニシアターが少しずつ減っていって、今や配信で映画を観る時代。私もその流れに乗ってはいます...。でも、こうやって映画を観るためだけに足を運ぶ場所があり、暗闇に身を潜めてどっぷり映画の世界に入り込める文化は消えてほしくないですね。
『ストレンジャー』と言う館名から、なんとなく同時代の匂いを感じますが、クラウドファンディングで設立されたミニシアターなのだそう。こんな風に上質な映画を丁寧に扱う映画館はとっても有難いし、貴重です。通って応援していきたいと思いました。