富岡佳子が会いに行く 精神科医 名越康文さんに聞くコミュニケーションの極意

2017年9月19日
eclat10月号では、富岡佳子さんと精神科医・名越康文さんが対談。名越さんに難解なことも分かりやすく話せるコミュニケーションの極意を教わりました。

Q.難解なこともわかりやすく話してくださる名越さん。コミュニケーションの極意、教えて下さい!(富岡さん)

A.そのとき“これだ!”とひらめいたことを話すんです。ちょっとバカになってね(名越さん)

■共演中に惚れ込んだ、名越流話術の奥義とは?

 実はおふたり、土曜朝の『知っとこ!』(毎日放送)で共演した間柄。これを機に、ぜひ一度お話ししたいと、富岡さんからラブコール!

富岡 番組での名越先生の話術に、感動したんです。心理学や精神分析の難しい話を、こちらと同じ目線でていねいに説明してくださるから、すごくわかりやすい。今日はぜひ、コミュニケーションの極意を教えていただきたくて。
名越 僕はもともと精神科医ですから、人前で話すのは仕事じゃなかったんです。でもある人の講義を聞いて〝自分もやってみたい!〟と思った。当時関西大学教授やった宗教人類学者の植島啓司先生、破天荒で賭け事大好きで、魅力的な人なんですよ。その先生がこう言うたんです。「名越さん、3つ教えておきたいことがある。ひとつは人と話をするとき、相手の話を広げてあげなさい。例えばその人が『ハワイに行ってきたんです』と言ったら、全然興味がなくても『ハワイのどこ?』『どうだった?』って聞いてあげれば、相手はどんどん説明してくれて、会話が弾む。2つ目は自分が話すとき、必ずエピソードをひとつ添えなさい。具体的な話から入ると聴き手は想像がふくらんで理解が早いし、場も盛り上がるから」と。で、次の瞬間、先生が隣の女の子に話しかけだしたので、話がそれきりに。後日、「3つめは何ですか?」と尋ねたら、「そんな話したっけ?」と(笑)。ただね、これも植島流の僕に対する心理療法かもしれない。3つ目は何かって、ずーっと考え続けてますからね(笑)。
富岡 今のお話そのものが、エピソードもあって話がひろがって、すごく印象に残りますね!
名越 そしてもうひとつ、会話の奥義とでもいいますか、これは僕自身が体得したSクラスの秘訣があります。
富岡 え、なんですかそれ?
名越 僕はメディアに出はじめたころは、悩みに悩みました。短い出演時間内に、どうすれば視聴者に伝えられるか、と。でも続けるうちにわかったんです。その瞬間に思いついたことをしゃべるのが、正解。みんなに楽しんでもらおうというサービス精神さえあれば、そのとき頭の中に浮かんだことをそのまま言うのが、実は一番正しいんです。
富岡 あ、それ、ありますね。
名越 でね、これはエクラ読者の皆さんに特に聞いて欲しいんやけど、女性は一番初めに思いついたこと、心に浮かんだことを間違ってたらどうしようとか、場の雰囲気に合わないとか、打ち消してしまう傾向が強い。それ、もったいないですから。明るい心の状態であることが条件といえば条件ですが、そのうえで、思いついたことを表現したほうがいいです。
富岡 私は、思いついたことをそのままいっているような気がします。
名越 そうかもしれないね(笑)。
富岡 こういう仕事をして、瞬間瞬間で対応する経験を重ねていますから。あまりそこを疑わなくなったんです。
名越 モデルは、自分を解放する瞬間に自分が最も美しいということを写真で証明しているからね。解放することの価値を知っているんです。場の空気や人の顔色ばかり気にせず、バカになってみること。バカは楽しいしユニークだし、カッコよくもあるんですよ。

自分の心を見つめることから始まるコミュニケーション論

コミュニケーション不全には「怒り」がつきもの。自身の心を見つめることを説く。名越さんはアラウンド50を転機として、学んできた西洋医学に仏教哲学を融合して、仏教心理学の構築を目指すことを決めたという。

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