富岡佳子が会いに行く 精神科医 名越康文さんに聞くコミュニケーションの極意

eclat10月号では、富岡佳子さんと精神科医・名越康文さんが対談。名越さんに難解なことも分かりやすく話せるコミュニケーションの極意を教わりました。
富岡佳子が会いに行く 精神科医 名越康文さんに聞くコミュニケーションの極意_2_1

相手の中に、尊敬できる、信頼をおける部分を見つける

富岡 世代の違いはどう乗り越えればいいんですか? 最近、相手が子どもとか若者とか、年齢差があるとちょっとひるんでしまうことがあります。
名越 僕ね、基本的に相手を尊敬していれば、気持ちは通じると思ってます。子ども相手でも子ども扱いはしません。もちろん、しつけが必要な場面ではきちんと叱ったらいい。そしてひとりの人間として話せば、わかってくれます。
富岡 それは、ほめて育てる、というのとはちょっと違いますね。
名越 違います。相手が何かやったことに対してほめるのは、型にはめるのと同じやと僕は思うんです。ほめて育てるなら、何もしていない相手をほめるべきです。花を愛(め)でるように、そのままがキレイだよって。
富岡 では、大事なのは?
名越 相手のいいところ、尊敬できる点をひとつでも見つけておくこと。僕は相手が子どもに限らず、誰に対してもそう接しているつもりです。その気持ちのまま話せば、心は通じますよ。
富岡 なんだか、素敵な講演会を独り占めしたような気分です。ありがとうございました!
富岡佳子が会いに行く 精神科医 名越康文さんに聞くコミュニケーションの極意_2_2

実際にお会いして…Yoshiko's MEMO

名越先生は心理分析の達人。私のことも少し話しただけで、「ちょっと天然」「直観力があって瞬発力で生きている」など、すぐ見抜かれてしまいました。ご自身の失敗談や経験をベースに話してくださるコミュニケーションの極意には、目からウロコが。明日から心がけようと思いました。今回、4人のみなさんからいただいた貴重なお言葉を胸に、次の10年に向けて歩き出そうと思っています。

お話をうかがったのは…

なこし やすふみ●′60年生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて精神科救急病棟の設立、責任者を経て’99年に同病院を退職。臨床に携わる一方、テレビ・ラジオ番組のコメンテーター、映画評論、漫画分析などさまざまな分野で活躍中。
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