【50代 “ウェルエイジング美容”】美容家・君島十和子が考える「ウェルエイジング」への近道とは？

年齢を重ね、人前に立つ機会が増えてから、ウェルエイジングの本質に気がつきました。どんなに美しく着飾りメイクを盛っても、目の輝きや肌のツヤ、髪のツヤなど、内側からほとばしるような生命力の強さにはかないません。人は無意識に、淀みのない清潔な空気感や光り輝くものに心惹かれるもの。それはまるで本能的にプログラミングされているかのように、です。以来、生命力にあふれ、つややかな光を放てるよう、日常にちりばめられた課題を楽しく実践。その先にきっと、心地いいウェルエイジングが待っているのだと思います。

管理職や指導的立場になる世代なので、生命力やエネルギーの強さであり、管理能力の高さや推進力を連想させる肌のツヤやハリは、どんなケアよりも優先させたい課題。ツヤやハリを育む潤いは、届けるだけではなく持続させることも意識して、ベタつき感のないリッチな導入美容液を味方に。午後3時に乾きのピークを感じたら追い保湿ケアも欠かさずに。

十和子さんのツヤとハリを育む3品。
（左から）とろける官能系テクスチャーで幸福感あふれる唇に。
ルージュデコルテ クリームグロウ 13G ￥5,500／コスメデコルテ

94％自然由来成分、輝くツヤ美肌に仕上がるリキッド。
プリズム・リーブル・グロウ・セラム・ファンデーション 30㎖ ￥8,030／パルファム ジバンシイ〔LVMHフレグランスブランズ〕

3種のブラックビーハニー配合。内側からツヤハリ強化のブースト美容液。
アベイユ ロイヤル ウォータリー オイル セロム 50㎖ ¥19,800／ゲラン

ただでさえ“圧”が増す年代。黙っているだけで「怒っている？」と気遣われるのはいやなので、口角は常に上向き、機嫌のいいオーラをまとえるよう意識しています。ほめ言葉が上手な人の脳は老けないという研究データもあるので、口角を上げることを脳に記憶させて、セロトニンやオキシトシンを活性化。入浴中も有効活用して、咬筋や顔筋を鍛えて口角を上げるエクササイズを実践中です。

清潔感って、この人の話を聞きたい、この人と一緒にいたい、そう思わせる信頼感に匹敵するもので、ウェルエイジングを左右する大事なキーワード。メイクやファッションで簡単に補えるものではないので、常に指先や首もと、オーラルケアまで細部のチェックは怠りません。年齢を重ねてからはシンプルヒューマンの拡大鏡が親友です（笑）。

知らず知らずのうちに首が前に、巻き肩や反り腰になりがちなので、ときどき、娘たちに写真を撮ってもらって、ポーズをチェック。首を引っ込めてとかいわれながら（笑）。全身ミラーでのチェックはパーソナルトレーナーのもとで。トレーニングは週2回をルーティンに、毎晩のラジオ体操も欠かせません。老いを感じさせない姿勢は、記憶させることがなにより大事ですから。

年齢とともにトレンドの取り入れ方がむずかしくなってきますが、大事なのはやっぱりTPO。それはメイクやファッションだけの問題ではなく、発言や言動などを含めたライフスタイルすべてにおいて。相手に迎合する必要はありませんが、人が心地いいと感じることは自分にとっても心地いいもの。緩急がつけられる柔軟性とバランス感覚は錆びつかせないことが大事です。