専門家が徹底ジャッジ! 定年後の「夢」と「不安」【夫の定年】

2018年10月21日
アラフィー100人にアンケートを実施。“夫の定年”に「いろんな意味で不安」という声が多い反面、「忙しくてできなかったことに、一緒に挑戦したい」といった夢と希望に胸を膨らませる人もいるなど実に様々。50代女性に行ったアンケートに寄せられた、「夢」と「不安」の声を専門家のアドバイスと共にご紹介。

アンケートに寄せられた「夢」と「不安」をエキスパートがジャッジ!

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→【ジャッジ!】なんらかの役割を与えれば、張り切って社会に参加します

「男性は、誰かに必要とされたい性。なので、ボランティアでもサークルでも、何か役割を与えれば、張り切って参加しますよ」(姫野さん)

「老後は、ご近所との助け合いが必須。関係性を築くには時間がかかるので、定年後すぐに地域とかかわるのが得策。それを夫に認識させたうえで、一緒に地元付き合いを深めては? 行きつけの店をつくったり、町内会活動をしたりすれば、夫ひとりでも外出するようになるのでは」(大久保さん)

「私のまわりには、定年を機に犬を飼うご夫婦が少なくありません。犬を散歩させるために最低でも一日一度は外に出ますし、同じく犬を散歩させている人たちとの交流も生まれるみたいです。歩くことは健康につながるので、一石二鳥。犬をとおして夫婦の会話が増えるかもしれせん」(井戸さん)
→【ジャッジ!】退職金は大切な老後資金。
慎重&計画的に使うように

「旅行資金に退職金をあてにしているならちょっと待って。退職金は貴重な老後資金。旅行にしても、大きな買い物にしても、将来を見据えて計画してください。ローンを組むのも厳禁。定年後は、借金しないのが基本です。キャンピングカーは購入ではなく、リースやレンタルが賢い選択」(井戸さん)

「経験者いわく、旅行するなら客船がおすすめだとか。荷物の持ち運びも、面倒な乗り換えもないため、ストレスフリーで、夫婦でもめることが少ないそうです。ただし、女性は船内での社交も難なくこなすでしょうが、男はそうはいきません。妻だけが頼りとばかりに、片時も離れない可能性があることは覚悟してください(笑)」(髙橋さん)
→【ジャッジ!】「一緒に長生き」
という言葉が、妻に自由をもたらします

「『一緒に長生きしよう』をコンセプトに、コトを運ぶのがよろしいかと思います。『社会とつながっていたり、生きがいがあると、長生きできるそうよ』などといっていただけると、夫は『オレに生きしてほしいのか』とうれしくなって、せっせと再就職先を探しますし、趣味やボランティアに励みます。結果、家から出ていけば、自由が手に入るのでは」(髙橋さん)

「中高年男性に覇気がなくなるのは、食べた物をエネルギーに変える回路が変わるため。若いころは瞬発力重視の解糖系だったのが、年をとると、女性と同じく持久力のミトコンドリア系に。瞬発力を司る男性ホルモンのテストステロンが低下し、攻めの姿勢が失われていくのです。彼だけの現象ではないと、理解してあげて」(姫野さん)
→【ジャッジ!】夫のキャリアやスキルに
頼るのが正解

「ふたりで起業、素敵ですね。ご主人は、それまで長年社会で働いてきたのだから、ある程度のノウハウをもっているはず。男性は、助けることに喜びを感じますから、大いに頼って。新たな目標が見つかれば、ご主人も老け込むことなく、若々しくいられるかもしれません」(姫野さん)

「私の知り合いにも、定年後、自宅の一角を利用して、飲食店を始めた夫婦がいらっしゃいます。営業はランチだけと、無理のない範囲で働いていることもあり、収支は赤字が出ない程度だとか。もっとも、収入を得ること以上に、生きがいとしての意味合いが大きいよう。日々やるべきことがあり、いろんな人とかかわれる。それは、定年後の生活の張りになると思います」(大久保さん)
→【ジャッジ!】夫の意向をたずねたあと、
プレゼンのつもりで説明して

「いきなり『語学留学したい!』と切り出されると、我々男はショックを受けます。妻にとって自分がじゃまな存在なのかと、思ってしまうからです。おすすめなのは、『定年したら、あなたはどうしたい?』と、まずは相手の意向をたずねること。たいていの男は先のことなんて考えていませんから、十中八九、『君はどうしたいの?』と、聞いてくるでしょう。そうしたら、やりたいことを発表されればよいのです。ご主人は、自分に敬意を払ってくれたことだけで満足しているので、すんなり受け入れると思いますよ」(髙橋さん)

「男性は、理路整然と説明されると、納得します。どんな目的で、どの国の、どの学校へ、どのくらい滞在するか、費用はどうするかなど、プレゼンのつもりで伝えるのが得策」(姫野さん)
→【ジャッジ!】年1~2カ月のお試し移住を
数年続け、適性を判断して

「旅行なら、毎日観光したり、外食したりと、楽しいことがたくさんあるでしょうけれど、何年も暮らすとなると別。どんなに好きな国でも、"日常" になれば、飽きてしまうかもしれませんよ。それでも移住したい先が決まっているなら、まずはコンドミニアムなどを1~2カ月程度借り、毎年季節を変えて数年間、お試し移住をするのがおすすめ。政治経済や社会、文化の違いを知ったうえで、自分たちに合うと思えば、本格的に移住を計画すればよいのでは?」(大久保さん)

「現地の言葉ができ、海外生活に慣れているのならよいと思います。でも、言葉ができないと、せっかく移住しても家に閉じこもってしまい、会話する相手は夫だけなんてことにも。それでは、移住した意味がないような気がします」(姫野さん)
→【ジャッジ!】「やってほしい」と
言葉にし、具体的に指示をして、教育を

「家事ができないのは、将来的にも困ります。年をとってからだと新しいことを覚えるのが面倒になるので、今から始めてもらいましょう。大切なのは、具体的な指示。食器洗いなら、『水でさっと汚れを流してから洗剤で洗い、最後に水ですすいで』など、細かく教えて」(姫野さん)

「申しわけないことに、我々男性は、日々の生活がまわっているのは妻の尽力のおかげだということに、思い至らないのです。鈍感なので、態度で示されても気づきません。でも、『疲れているから、お昼は作って」など、はっきり告げていただくと、『えっ、そうなの? じゃあやるから、休んで』と、案外素直に従うと思います」(髙橋さん)
教えてくれたのは…

ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん

複雑なお金の話をわかりやすく解説。年金制度に詳しく、定年後のライフプランや資産運用アドバイスにも定評がある。『知ってトクする! 年金の疑問71』『届け出だけでもらえるお金』など、著書は累計64万部以上。

住生活コンサルタント 大久保恭子さん

住宅情報誌編集長などを経て、’05年に「風」設立。「マンション評価ナビ」(www.mansion-hyoka.com)の運営をはじめ、一般財団法人住まいづくりナビセンター理事、国土交通省 社会資本整備審議会委員などを歴任。

ノンフィクション作家 髙橋秀実さん

’61年、横浜市生まれ。『定年入門 イキイキしなくちゃダメですか』ではリアル定年を取材。著書に『「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー』『損したくないニッポン人』『人生はマナーでできている』など。

心療内科医 姫野友美さん

東京医科歯科大学医学部卒業、’05年、ひめのともみクリニックを開設。栄養療法に精通し、脳・心・体からストレスや病気にアプローチする。『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)など、メディアでも活躍。

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