映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』西島秀俊さんインタビュー

PR 2018年10月23日
西島秀俊
にしじま ひでとし●’71年生まれ、東京都出身。シリアスな作品からコメディーまで幅広い役柄を演じ、話題作に次々と出演する実力派。映画『散り椿』が公開中のほか、『人魚の眠る家』(11月16日公開)、『空母いぶき』(’19年公開)など、今後も出演作が目白押し。

背中を押してくれた先輩たちのおかげで、今の僕がいます

 最近、寡黙で陰のある男を演じる機会が多かった西島秀俊さん。
そんな彼のジェントルな笑顔とコミカルな演技を楽しめる!と話題を集めるのが、映画『オズランド笑顔の魔法おしえます。』。西島さん演じる遊園地のカリスマ職員・小塚の部署に、新卒の女子社員・波平(波瑠)が配属される。理想と現実のギャップに悩む波平に対し、小塚はさまざまなアプローチで仕事の楽しさを伝えていく。
「新米社員が壁にぶつかりながらも一生懸命に仕事をして成長し、まわりの人たちも温かく彼女を見守る。どの年代のかたにも共感していただける普遍的な物語だと思います。脚本がすばらしく現場のチームワークもよかったので、試写を見たら、自分の想像以上に小塚がよく笑ってました(笑)」

 ロケが行われたのは、アットホームな雰囲気で知られる熊本の遊園地「グリーンランド」。
「そういえば、中学・高校時代は遊園地によく遊びにいきました。男子校だったから男だらけのグループで……って、今思い出すとちょっと気持ち悪いですね(笑)。大型船がスイングする『フライングパイレーツ』に3回連続で乗って、降りたときはみんな顔が真っ青。それで『おまえ、真っ青だよ』といい合うのが、また楽しくて」

 結果を恐れず、部下たちにチャレンジさせる小塚の姿勢がすばらしい。西島さん自身も若手のころ、先輩の役者たちに助けてもらったことが支えになったという。
「不器用で、この世界に入ってからも空回りや遠回りをたくさんしてきました。気持ちだけで突っ走って失敗したこともありましたし。でも、お世話になった先輩や演出家のかたたちは、ダメだとわかっていても、『やってみな』といって背中を押してくれたんです。迷惑をかけるかもしれないのに“失敗”をちゃんと経験させてくれて、さらに『おまえ、おもしろいな』と引き立ててくださる。そういう度量の広い皆さんがいたから、今の僕があるのだと思います」

 時が流れ、西島さんもその先輩たちと同じ年ごろになった。
「僕がしてもらったのと同じようには無理でも、若い役者さんたちをできるだけサポートしてあげたい。といっても、昔、撮影が終わってひとりきりで食事をしていて、さびしいなと思ったことがあるので(笑)、『めしに行こうよ』と誘うとか、自分の体験を話すとか、全然たいしたことじゃないんですが」

 役者として円熟期を迎えた西島さんが、これから目ざすものは?
「その人が写っただけで何か説得力を感じるような、特別な存在感をもつ50代、60代の素敵な俳優さんたちがいらっしゃって、僕もいつかそうなれたらと思います」

 そのために必要なのは、「厳しい場所に身を置いて自分を磨き続けること」。こう語った西島さんの表情が最後にキュッと引き締まった。
撮影/山本さちこ ヘア&メイク/亀田 雅(The VOICE) スタイリスト/TAKAFUMI KAWASAKI(MILD) 取材・文/浦上泰栄 オーダースーツ¥325,000~・その他すベて参考商品/ジョルジオ アルマーニ ジャパン(ジョルジオ アルマーニ)

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』

『海猿』シリーズの原作者としても知られる小森陽一の小説『オズの世界』(集英社文庫)を映画化。一流ホテルチェーンに就職しながら系列の遊園地に配属されたヒロインと、その上司とのやりとりを通じて、働くことの喜びを描く。10月26日より、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開。

Ⓒ小森陽一/集英社 Ⓒ2018 映画「オズランド」製作委員会

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