あなたが描いている“家族”は思い込みかも!?【50歳から考える家族のかたち】

2018年12月24日
親の介護や看取り、子どもの独立、夫の定年など、家族の節目や転換期に直面する機会が多い50代。だからこそ感じてしまう、「家族って何?」という疑問。少子高齢化や未婚率の上昇など、社会が大きく変化する「今」だからこそ考えたい“家族のかたち”とは?

家族との関係に息苦しさや疑問を抱く人が増えている

エクラでは、介護や相続、お墓といった問題から、卒母や卒婚のような親子や夫婦の関係まで、この世代が直面しがちなテーマを扱ってきた。そこで、必ず寄せられるのが、家族との付き合い方に悩み、苦しむ読者の声。

「ひとり娘なので、両親に何かあれば、私が面倒を見なければと思っている。でも、実母とは折り合いが悪いので、正直憂うつ」(47歳・会社員)

「もう何年も前から、夫との間に愛情はない。子どもが巣立った今、なぜ夫婦を続けているのか、自分でも不思議に思うことがある」(51歳・パート)

「息子は2年前に会社をやめて以来、ニート状態。この先ずっと親に頼って生きるつもりなのかと思うと、目の前が真っ暗に」(53歳・専業主婦)

もしかしたら、家族という存在に息苦しさや違和感を抱く人が増えているのでは? そんな疑問から生まれたのが、今回の企画だ。

 世間で注目されている“家族もの”にも、昔ながらの大家族を扱った作品もあれば、血縁によらない新しい家族を描く作品もある。今、家族のかたちは、大きく変化しつつあるのかもしれない。この機会に、自分にとって家族とは何か、今後どう向き合っていくか、一緒に考えてみませんか?

今、家族の話題がアツい!

  • 家族もの ドラマ
  • 家族 本
  • 万引き家族 映画
’15年に発売のエッセイ『家族という病』がベストセラーとなり、新しい家族のかたちを描き続ける是枝裕和監督の最新作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞。

今年放送の連ドラでは『あなたには帰る家がある』や『義母と娘のブルース』(ともにTBS)が話題になるなど、ここ数年、家族をテーマにした作品に注目が集まっている。

実社会でも、同性カップルを後押しする「パートナーシップ制度」を導入する自治体が急増。9月に逝去した樹木希林さんの40年以上におよぶ別居婚に、"新しい夫婦のあり方" と、エールを送るエクラ読者も多数いた。

「日本は家族の転換期を迎えています」

読者100名へのアンケートで、家族をどうとらえているかたずねたところ
「家族は唯一無二の存在。支えあい、助けあっていきたい」と、「血縁に縛られず、苦になるならかかわらなくてもよいと思う」に、意見が大きく二分された。

とはいえ、後者の中には、苦しみながらも、親やきょうだいと深くかかわっている人も目立つ。その裏には、「家族の絆は切っても切れない」という“すり込み”があるよう。そこで浮かぶのは、「そもそも家族って何?」という疑問。家族社会学が専門の岩間暁子さんは、「家族の内実は、時代や社会、階層、地域などで異なります」と。

「エクラ世代の多くは、夫婦と未婚の子どもから成る、いわゆる“核家族”で育ち、自分たちも核家族を形成していることでしょう。けれど、このかたちが一般的になったのは、高度経済成長期の1950年代半ば以降。それ以前は祖父母や親戚のほか、使用人といった血縁のない人々も同居するケースも多く見られました。つまり、現在私たちが“家族”だとイメージしているかたちは、ここ60年ほどの歴史しかないのです」

高度経済成長期は、性別役割分業が進んだ時代でもある。夫はモーレツ社員として外で働き、家のことは妻が一手に引き受ける。そのほうが、経済効率がよかったからだ。エクラ世代が生を受けたのは、そのスタイルが定着したころ。私たちが、「家事や育児、介護は、女性である自分がすべき」ととらえがちなのは、そのせいかもしれない。

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