アラフィー世代も、大学・大学院へ! 現役学生のルポ取材

大人になって見えてきたことをより深めたり、さらなるキャリアの構築を目指したりなど、大学や大学院で学ぶアラフィー世代が、増えている。現役のアラフィー学生のルポ取材に加え、社会人からの大学・大学院であれこれ気になる疑問に専門家がお応え。

社会人からの大学・大学院 素朴なギモン集

Q.大学と大学院、どちらを選ぶべき?

A.知識を身につけるなら大学、A専門分野を極めるなら大学院

わかりやすくいうと「大学」は学ぶためのインプットの場、「大学院」は深めた専門知識に基づいて論文を発表するアウトプットの場です。自分が関心をもっていること、例えば歌舞伎について、歌舞伎の歴史から演劇論まで体系的に幅広く学びたい…というなら、大学がよいでしょう。大学院に入る場合、例えば自身の介護問題から社会に提言したいことがある、人事部での経験や実績を生かして人事制度について研究&発表をしたい…など、具体的なテーマをもっていることが必須になります。ただし研究したい分野の基礎知識が自分には不足していると感じたら、まず大学で基礎を学ぶのがよいでしょう。

Q.自分の学びにぴったりの大学や学科を探す方法は?

A.無料の公開講座や、シンポジウムをチェックして

大学が学外の人を対象に実施する公開講座がおすすめです。1回完結で学ぶ教養的なものから、数カ月にわたって特定のスキルを磨くものまで、テーマも学び方も期間も実にさまざま。さらに、学内で行われるシンポジウムや研究発表会などにも参加して、実際に授業を行っている先生たちの生の姿に触れてみると、「この先生のもとで学んでみたい!」という出会いのチャンスもあります。そこから、有料にはなりますが次のQで触れる『科目等履修』などを試すのもよでしょう。カルチャーセンターより大学のほうが時間当たりの授業料は安いケースも。
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Q.授業は受けたいけれど、入学するほどかどうかが…。

A.『履修証明プログラム』や『科目等履修』という選択肢も

入学をしなくても、大学・大学院には授業を科目単位で受けられる『科目等履修』の制度があります。通学期間は2カ月〜半年。この制度を利用して選んだテーマが自分に合っているか判断してから、正規入学に進むのもひとつの手。また、あまり知られていませんが、特定のテーマについて体系的に学べるように組まれた『履修証明プログラム』もあります。例えば、ぶどうの栽培からワイン製造、品質管理、ソムリエまで実践的に学習できる山梨大学の「ワイン・フロンティアリーダー養成プログラム」など、地方大学には地域の産業に貢献できるユニークな講座が見つかりますよ。

Q.入学後も、仕事との両立は可能?

A.学びのルートは多様化。サテライトキャンパスも続々と

もちろん可能です。大学の場合、通信制大学を利用するのが賢明。学べる内容も多彩になり、webでの学習などサポート体制が充実、週末や夏休みなどに登校して授業を受けるスクーリングもあります。社会人を中心に募集する大学院の場合は、土日・夜間だけで修了できるような体制が整えられています。また、仕事との両立、育児や介護などの事情で修了年数が長引きそうな人は、「長期履修学生制度」を利用してゆっくり単位を修得するのも手。近年は、通学に便利な都市部の駅近くに「サテライトキャンパス」を開設する大学が増え、社会人学生が学びやすい環境は充実してきています。
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Q.入試にあたってどんな準備をすればいい?

A.通信制大学は書類審査のみがほとんど。大学院は研究計画書の作成がカギ

通信制大学の入試は書類審査のみがほとんどなので、学力面での事前準備はあまり求められません。一方大学院の場合、必要な基礎知識を備えていることを前提に学生を募集します。ビジネススクールなどの実務型の研究科の場合、最も大切になるのは「志望理由書」。これまでの実務経験とそれをどう生かしていきたいかをまとめます。研究型の大学院の場合は「研究計画書」が重要。先行研究を調べるなどしっかりと準備する必要があります。さらに、小論文、専門科目や語学の筆記試験を実施しているケースもあるので、社会人向け予備校を利用するのも手。まずは資料や説明会で、求められる内容を確認しましょう。

Q.学費の目安はどのくらい?

A.通信制大学なら年20万円前後から、大学院は年間100万円前後

通信制大学の学費は取得したい資格にもよりますが、年20万円前後~と通学に比べかなり安く設定されています。大学院の場合は少人数の対面授業も多いため、初年度の納入額の相場は100万円前後。通信制なら、年間60万円くらいで受講可能なことも。学費支援を受けるなら、奨学金の前に、まず「教育訓練給付制度」の検討を。これは一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)、または被保険者であった人(離職者)が対象で、大学、大学院、履修証明プログラムの一部が該当します。これからの仕事に役立つ分野の学習・研究であることを条件に、国から年間最大56万円の支援を受けられます。
お話をうかがったのは…
乾喜一郎さん
ケイコとマナブムックシリーズ編集長。キャリアカウンセラーの資格をもち、『スタディサプリ通信制大学』『スタディサプリ社会人大学院』をはじめ、長く社会人学習専門誌の編集に携わる。

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