【家族葬 Q&A】費用が抑えられる?参列する際の注意点は?に専門家がアンサー

よく聞く「家族葬」という言葉だけれど、ホントのところどんなもの? アラフィー女性100人へのアンケートで寄せられた「喪主」として、「参列者」としての疑問や迷い、悩みに専門家が回答!
お話をうかがったのは……
葬送・終活ソーシャルワーカー 吉川美津子さん
大手葬儀社や仏壇・墓石販売会社勤務を経て独立。コンサルティングや人材育成、講演、執筆など幅広く活躍。著書に、『お墓の大問題』(小学館新書)、『はじめての喪主 葬儀・葬儀後マニュアル』(秀和システム)などがある。
家族葬のギモン1

【喪主編】

Q.家族葬の案内はどのようにすればいい?

A.参列を遠慮してほしくても所属先への連絡は必須

「参列してほしい人には、『故人の意向で家族葬を行う』と伝えたうえで、日時と場所、喪主の連絡先やどんな宗教・宗派で行うかなどをお知らせします。また、参列は遠慮してほしくても、故人や喪主の所属先(会社や老人ホームなど)への連絡は必須。もし、お呼びしていない人から、『どうしてもお見送りしたい』と申し出があれば、むげに断らず、参列いただいたほうがよいと思います」

Q.家族葬で見送ったことを後日知らせる場合は?

A.故人との関係や時期によっては喪中ハガキで知らせるのも可能

非常に近しい関係でないのなら、後日、「○月○日に、故人の意思で葬儀は家族だけで行った」といった内容をハガキで知らせるのでOK。お香典などを遠慮する場合は、それも加えて。「時期や、相手との関係によっては、年末に喪中ハガキをもって、お知らせにかえることも可能です」。
家族葬のギモン2

Q.家族葬にすれば費用が抑えられる?

A.演出や食事、返礼品によっては高くつくケースもあります

「家族葬は一般葬より割安」というイメージを抱きがちだけれど、「一概にそうとはいえません」と、吉川さん。「参列者数が少ないため、会場が小さくてすみ、祭壇がコンパクトになったり、返礼品が少なくなったりして、安くすむ場合もあると思います。一方で、演出や食事などにこだわって、予想外に高くなってしまうことも。費用を抑えたいという理由で家族葬を選ぶのは要注意。まずは、参列者数をベースに考えてください」。

Q.「家族葬」を掲げている葬儀社に頼むのがベスト?

A.葬儀社を選ぶ際は、必ず見積もりをとり、比較検討を

最近は、「家族葬」をうたう葬儀社に加え、大手スーパーチェーンなどが運営するネット系の葬儀社紹介業者も増えてきた。「家族葬にかぎらず、重要なのは、事前に見積書をとり、内容をしっかり確認すること。基本料金が安くても、時間帯などに応じて加算されたり、オプションが多かったりで、合計金額がハネ上がるケースも少なくありませんから。できれば、数社に問い合わせ、トータル金額とともに、利便性なども考えて選んで」。
家族葬のギモン3

【参列編】

Q.参列する際、注意すべき点はある?

A.基本は一般的な葬儀と同じくマナーを心がけて

「服装やお香典の額、遺族にかけるお悔やみの言葉などは、一般的な葬儀と同じです。お寺での家族葬なら、お経やお焼香がありますから、数珠も持参するように。ただし、家族葬の場合、喪主がお香典などを辞退するケースも少なくありません。事前に、『お香典はご遠慮いたします』などと連絡があったのなら、それに従いましょう」

Q.参列の依頼はなかったけれど弔意を表したい

A.弔問や不祝儀を送るほかお墓にお参りするのも一案です

「後日弔問したり、お香典や供物を送るほか、納骨後にお墓参りするかたもいらっしゃいます。いずれも、遺族の負担にならないよう配慮してほしいですね。お香典や供物は、お返し不要な3000円程度に抑え、お菓子といった消え物を選ぶのがおすすめ。お線香は、香りの好みもありますし、使いきれない場合もあるので避けるのが無難です」
家族葬のギモン4
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