ただし、施設では、「入浴は週2回」のような制約が多々ある。大部屋の場合、プライベートな空間をもつこともほぼ不可能に。
「ただ、入居当初は『早く出たい』と訴えていても、しばらくすると、施設になじみ、受け入れるかたも少なくないと聞きます。そのかたがたに共通するのは、家族の面会が定期的にあること。家族が会いにきてくれるうれしさが、入居者の心を落ち着かせるのでしょう。施設に入れることは、介護放棄ではありません。無理をして在宅介護を続けた末に、虐待などしてしまうなら、施設介護を選んだほうがずっといいと、私は思います」