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【松本千登世さんが語る】アラフィーが目指したい「質感のいい肌」

年齢とともに増える老化のサインに、焦りを感じ、やみくもに抗(あらが)おうとするスキンケアはもうおしまいにしよう。今、大人がすべきは、手のひらで感じる“質感のいい肌”へと育んでいくスキンケア。「質感のいい肌」の定義を、美容ジャーナリスト・松本千登世さんに語っていただきました。

 

松本千登世(まつもと ちとせ)

松本千登世(まつもと ちとせ)

航空会社の客室乗務員、広告代理店勤務を経て、出版社にて雑誌の編集作業に携わるようになる。現在は、フリーのエディターとして、鋭い審美眼と温かい視点で女性の魅力を分析し、世の女性にきれいになるヒントを発信。『いつも綺麗、じゃなくていい。50歳からの美人の「空気」のまといかた』(PHP研究所刊)、『美人に見える「空気」のつくり方/セルフケアで女(わたし)を磨く79のテクニック』(三笠書房刊)ほか著書多数。

 
①松本千登世さんが語る大人の美しい肌とは?

“質感のいい肌=豊かな表情を誘う肌。未来永劫、進化しつづける大人の美しさはこんな肌から生まれると思うのです”

松本千登世
こんなことが起ころうとは予想だにしなかった昨年12月。仕事でパリを訪れました。ノエルに向けて華やぎに包まれたあるメゾンブティックで、美しくディスプレイされた小物の横に、小さなプレート。そこにはこう綴られていました。「Touch by your eyes」。「触れないで」ではなく「目で触れてね」。目には想像力という「触覚」がある……。表現の豊かさに、心が温かく柔らかくなるのを感じました。ふと思ったのです。手にも想像力という「視覚」があるんじゃないか。手のひらで感じる美しさは、目で見る以上に奥行きを感じさせる美しさなんじゃないか……。
「質感のいい肌」を創れば、自ずと見た目の美しさはついてくる、あえて、そう断言したいのです。むしろ、見た目の美しさだけを追うよりも、ずっと「愛すべき肌」になれる、と。たとえば、あまり眠れなかった朝の肌。たとえば、疲れて帰ってきた夜の肌。ランチ後もディナー前も。年齢を重ねるほどに、鏡の中の自分に溜息をつく機会が増えたと感じているのは、きっと私だけではないと思います。目の下のたるみ、フェイスラインのもたつき、目尻やほうれい線の深いしわ…、なかったはずの「サイン」が記録され、記憶されていく焦りや恐れから、スキンケアに余計な力が入る。本来のスキンケアの意味や価値を忘れ、必要以上のスピードやドラマを求めていることに気づかされるのです。あれっ、そんな自分って、美しかったっけ?
スキンケアは、質感のいい肌を育てるためにあると捉え方を変えてみませんか? 質感のいい肌とは、滑らかで柔らかくてハリや弾力がある肌。豊かな表情を受け止め、跳ね返し、さらに豊かな表情を誘う肌です。それこそが、未来永劫育ち続ける美しさと信じて。

ーーー文・松本千登世

 
②質感論:質感から肌を整えるスキンケア

“質感から肌を整えていくとスキンケアはうまくいく”

松本千登世

「日本人は肌質感を表す擬音をたくさんもっている。アラフィー世代に欲しいのは、ムチッ、ツルッとしたボリューミーな質感

「人の目って、自分の見たいように見ていたり、気になっている個所ばかり見ているケースが多く、案外あてにならないもの。だから、自分の肌を知るうえで大切なのは、見た目にあまり騙されず、一喜一憂しすぎず、手のひらで感じる質感で脳と対話すること。日本には美しい肌の質感を表す擬音が多くあります。もちもち、すべすべ、ふわふわ、さらさら…。そんな数ある擬音の中でエクラ世代に欲しいのは、細胞ひとつひとつが詰まってボリューミーでなめらかそうな『ムチッ、ツルッ』という音が聞こえる質感だと思っていて。うれしいことにこの秋冬は、やせてヘタッとした大人の肌を、いい意味で太らせて、スピーディに『ムチッ、ツルッ』とした質感へと誘うスキンケアが豊富。自分の肌にもっと触れて、今日の肌はどんな音を想像させてくれるだろう?と、脳と対話をしながらケアをしてみてください。弾力が弱まった肌が、みるみるぷるんとしたお菓子のババロアのような質感に変わっていくはずだから」

 
③クリーム論:毎日手入れをして肌を育てる

松本千登世

「毎日毎日手入れをして、大切に育てたレザーは、時を重ねたことでしか生まれない圧倒的な存在感を放つ。肌もそうありたいと思います」

「カシミヤやシルクなどの上質素材も経年劣化はしていくものですが、レザーだけは経年優化がかなうものだなと思っているんです。いたわるように優しくお手入れするほどに、ツルッとしたなめらかさ、ぬめっとしたしなやかなハリが生まれ、新しいときよりも味わいのある質感になっていくものだと。肌の質感もそんなふうに育てていけたら理想的。だからこそ、スキンケアの中で手ざわりを操る役割を担っているクリームを欠かさずに、ていねいに続けてほしい。夜は、幸せと安心に包まれるほどリッチなクリームで、遠慮なくベタつきを楽しんでください。そして朝も、肌をボリューミーに太らせ、夕方まで疲れを寄せつけないクリームを。一日、余裕のある肌で過ごせるから、精神衛生上もきっといいはず」

朝、上向き肌になり、メイクのりもアップするクリーム術

メイクのりもアップするクリーム術
1.スキンケアの恩師だった佐伯チズさんから教わった、とっておき。まず、朝、クリームをいつもよりたっぷりなじませる。
クリームの栄養が肌深くまで行き渡る
2.その上から、水にぬらし化粧水をなじませたコットンをのせ、肌の上に約3分放置。ベタつかず、クリームの栄養が肌深くまで行き渡る。

 
④クレンジング論:肌はシルクのように大切にする

 松本千登世
「私が自分の肌を嫌いから好きになったのは、30歳を過ぎてからとだいぶ遅咲き。取材で出会ったスキンケアカウンセラーのかたから、『あなた、肌をデニムだと思って洗っているけれど、上質なシルクだとイメージしなさい。シルクなら、優しく押し洗いするでしょ』って、愛のあるお叱りを受けたのがきっかけ。以来、忙しいときでも、時間のなさに力の強さがかけ合わされないよう、洗うとき以外もなるべくていねいに、穏やかに。そんなふうに肌を扱うようになると、翌朝、1週間後、1カ月後と色も質感も肌がみるみる変わりました。でも、なにより変わったのは、大切なものを大切にするという“意識”。まずは、おざなりになりやすい、肌を傷めやすい“洗う”行為を、落としながら守り、与えるクレンジングでていねいに行うことから。洗濯の際におしゃれ着洗いだと洋服の着心地のよさが変わるように、洗い上がりの肌が格段に柔らかくなるんです」

松本流クレンジングポイント

松本流クレンジングポイント
目のきわ、小鼻わき、口角、下唇中央の真下などの凹み部分は、洗い忘れやすい個所だから指の腹でぬかりなく。実は、眉の中も洗い忘れが多いので注意を。

 
⑤目もと論:マスクライフのアイケアの大切さ

松本千登世

「大人の私たちは、感情の自由度が高い目もとでありたい。そのためにも、表情の跡をはね返せる目もとを育んで」

「インタビューをするとき、相手に『あなたの言葉で、今、私はとても幸せになっています』というのを伝えたいと思っています。けれど、それを目もとだけで表現しなくてはいけないマスクライフの今、改めてアイケアの大切さを痛感する日々。昔、何をやってもしわはできるじゃんって、ちょっと拗ねてアイケアをお休みしたことがあるんですけど、使うと使わないとではしわの柔らかさに雲泥の差があることに気づいて。大人が思いっきり笑い、まなざしで雄弁に語るために、表情の跡をはね返せる上質でシルクのような柔らかい質感に育ててみましょう。感情の自由度が高い目もとは、自分の意思や意見がちゃんとある人に見えますし、なにより一緒にいて楽しい人なはず」

松本流アイクリームポイント

松本流アイクリームポイント
「私は顔の上半身は全部目だと思っているんです(笑)」。アイケアは、下まぶたはもちろん、上まぶた、眉上、こめかみまで。

 
⑥自愛論:ときめく肌のためのボディケア

 松本千登世

服やメイク、そして毎日や人生にときめく自分でいられるように、スキンケア&ボディケアをしたい」

「自分を大事にすることは、自分をときめかせることに等しいのだと改めて確信しています。図らずも、ステイホームで服を奪われ、マスク生活で口紅を奪われ。でも、奪われたと何かのせいにしてみたけれど、いやいや、それって自分しだいだ、と。私は、服を着たい、口紅を塗りたい、そう思える自分でいたいと思うのです。そうあるために過ごす毎日、それが自分を大事にするということなのだと実感しました。例えば、大好きな口紅を楽しむために、唇をぷるんとなめらかにしておきたい。大切なピアスが映えるように、肌をぱっと明るくしておきたい。好きな服を自信をもって着られるように、ネックケアをしておきたい。裏を返せば、老けることに対する不安やおそれなど、見えない何かに追われてケアするのではなく、服やメイクにときめく=毎日や人生にときめく自分でいられるように、スキンケア&ボディケアをしたいのです。そしてケアをするときは、自分とスキンシップを図るようなタッチがお約束」

 
⑦肌荒れレスキュー対策

マスク生活やストレスで予期せぬ肌不調が続く今、大切なのは、バリア機能がしっかりした丈夫な肌へと育て、備えておくこと。
松本千登世

「備えあれば憂いなし。起きてから何かをするのではなく、日々のダメージをその日のうちに立て直せる肌を目ざして」

「とあるメーカーの取材にうかがったとき、肌にとって一番いけないことは“波乱万丈”だと。人生にとって、“波乱万丈”は包容力をつけたりといいことのように感じるかもしれないけど、肌にとっては迷惑千万ですというお話。深く納得しました。肌は落差が大きいほど老けるし、戻すのが大変になりますから。だからこそ、肌にも過酷なマスク生活かつストレスフルなことが多い昨今、大切なのは、バリア機能がしっかりした丈夫な肌へと育て、備えておくこと。私も昔より肌がだいぶ丈夫になり、マスクこすれなどの刺激に負けていません。また、揺らいだら、その日のうちにきゅっと戻せる、そんなレスキュー的スキンケアを常備しておくのがおすすめです」
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