あれから10年。ヨーロッパで絶賛された”FUKUSHIMA”の映画とは?

~東日本大震災から10年。4年前に日本でも公開されたFUKUSHIMAを映し取ったベルギー映画「残されし大地」(英題は"The Abandonned Land")が期間限定のオンライン無料上映でリバイバル!~
松村直登さんと震災後に迷子になっていたダチョウ
2011年3月11日に起こった東日本大震災。
その日から10年の節目を迎えるにあたって、様々な報道で福島の話題を目にすることが多くなりました。

そんな中、4年前に日本でも公開された、あるベルギー人が製作した当時の”その後の福島”を描いたドキュメンタリー映画の、オンライン無料上映が下記日程にて、期間限定で実施されることとなりました。

2021年 3月11日(木)〜22日(月)

映画は原発事故後も福島にとどまる人、もしくは避難生活を余儀なくされていたものの避難指示解除とともに帰還する人々・・それぞれの異なる決断、けれども誰が正しいでもなく、誰もがただ精一杯生きている現実を、優しく見守るような視点で映し出しています。

避難先の集合住宅で慈しまれる観葉植物
ベルギーでは2度も全国テレビ放映され、フランスをはじめとした各国の映画祭に招待され、受賞ラッシュに。情報の少ない海外でこそより関心の高い”FUKUSHIMAの現実”を、リアルかつフォトグラフ的に切り取った映像に、現実性とセンスを重んじるヨーロッパの批評家からの賞賛が集まりました。

人影のなくなった街で風に揺れる無人の理容院
実は、この映画を製作した監督ジル・ローラン(写真・下)は、日本人妻とその子供があり、逝去直前の拠点は東京にありました。同作品の編集作業の終盤でベルギーに帰省。当時ヨーロッパをはじめ世界中を震撼させた相次ぐISによるテロ活動の一環、ベルギーでの地下鉄テロ事件に巻き込まれて2016年3月22日に亡くなりました。享年、46歳。まもなく、それからちょうど5年が経つ節目にも当たります。

ジル・ローラン
東日本大震災から3月11日で10年。そしてベルギー・テロから3月22日で5年。

そんなダブルの節目を迎え、ふたつの”象徴的な日付から日付へ”の期間限定で、ベルギー本国や配給会社の厚意を得た上でオンライン無料上映が行わることになったのでした。

そこには「優しさの連鎖に今一度、想いを寄せてもらえたら」という遺族の希望があります。
 日本では、原発事故とテロ、というふたつの不条理に着目したストーリーが2016年8月にNHK「おはよう日本」で紹介されたことをきっかけに、映画プロデューサー・奥山和由氏が日本での配給を指揮しました。全国のミニシアターで2017年春から夏にかけて公開され、静かな感動を呼びました。

 この節目を限定として、約4年ぶりの上映となります。ぜひご覧ください。


<2021年3月11日〜22日 限定! 無料公開>
※下記リンクは、この期間のみ有効になります。
日本公開版「残されし大地」リンクはこちら↓


英語字幕付き・ワールドワイド版 "The Abandonned Landa" リンクはこちら↓


監督の遺族によるストーリーブログ「故ジル・ローランを偲んで」 ↓
映画「残されし大地」Facebookページ↓
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