威厳を示せるのは妻にだけ⁉“がんこオヤジ化”した夫を受け流す方法

あれ……?こんな人だったっけ?気がつけば、夫が“がんこオヤジ”に。そんな夫に対してどのように対応したらよいのか、心理学の専門家が受け流すコツを教えます。
教えてくれたのは…

本田りえさん(臨床心理士・公認心理士)

武蔵野大学非常勤講師。専門はトラウマケア、被害者学。武蔵野大学心理臨床センターで相談員を務め、多くの女性や家族の相談にあたる。著書に『みんな「夫婦」で病んでいる』(主婦の友社)がある。

“安心して”威厳を示せるのは一番身近な妻にだけ

夫のがんこオヤジ化

「“がんこオヤジ化”には、同情の余地も。特にこの10年、社会の変化のスピードはすさまじく、エクラの夫世代の若いころとは仕事の仕方から社会通念まで大きく変わっています。会社では若者に気を使いながらも、デジタル知識ではかなわず……と体面を保つことがむずかしく、家に帰れば成長した子供を前に、父親の威厳をアピールすることも厳しい。となると、強がれる相手は妻しかいないんですね。

だからといって、がんこオヤジに耐えしのぶ必要はありません。してほしくない言動があったときは『反応しない』=評価しないことがポイントです。その場で反応→応戦してしまうと、存在意義を示したい夫にとっては火に油。少し時間をおいて落ち着いたら『なぜあんなこといったの?』『私はこういう気持ちになった』と伝えましょう。同時に、好ましい言動にはすぐ反応して承認・賞賛のご褒美を。それを繰り返すうちに、少しずつ妻の気持ちを慮れるようになることを期待したいですね」

【こう考えてみよう】

● まだがんばれる!との思いと現実とのギャップ

体は衰えても記憶は衰えていないので、脳内では「若いころのまま」でいる男性も多い。女性のような柔軟なアップデートがむずかしい性質ゆえ。

● 社会の変化で自分の存在価値が揺らいでいる!

存在意義を示せる場所がなく、実は内心しょんぼりながんこオヤジ。「せめて妻の前では強くありたい」といういじらしさと見てあげられたら。

● ネガティブ夫には関心を示すと変わる可能性も

自分が関心をもたれていると感じると、批判的な発言が減ることも。「ありがとう」やあいさつ、できごとの報告など小さなことでも潤滑油に。

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