社会をよくするためにアラフィー世代ができることとは?

「子育てや仕事が一段落したらボランティアをやりたい」、そう思っている人は少なくない。でも、いつ「一段落」する? いつかじゃなくて、今できることはたくさんある! アラフィー世代に関心が高いテーマを中心に、ボランティアや社会貢献について考えてみた。

 

 
①ボランティアや社会貢献とは何か?

教えてくれたのは

筑波君枝さん

筑波君枝さん

AllAboutボランティアガイド。ライターとして、自らのボランティア体験をもとにwebや雑誌で執筆を行う。著書『わたしにできること。』(メディアファクトリー)など。

できる人ができるときにできることをする

私たちが暮らす社会にはさまざまな問題が山積している。きっと誰の心の中にも、「自分も何かをしたい」という気持ちはあるはず。ただ、「どこで何をすればいいかわからない」「寄付をしてもそれがちゃんと生かされるか不安」などと思うのが正直なところ。

ボランティアや社会貢献とは何か? 何のためにやるのか? どんなことをすればいいのか? そんな疑問を、ボランティアをテーマに取材を続け、AllAboutボランティアガイドを務めるライターの筑波君枝さんに聞いた。

筑波さんがボランティアにかかわるようになったのは20代のころ。在日外国人支援団体での活動が始まりだ。

「当時はオーバーステイで違法に働く外国人が多く、なぜ日本に大勢の外国人が来ているのかと興味をもったのが、活動に参加したきっかけでした」

当時、オーバーステイの外国人を悪条件で働かせ、労災隠しや賃金未払いなども多発していた。そこで筑波さんが感じたのは、「当事者は外国人だけど、これは日本の問題」ということ。

「近年、日本でもいわゆる“ブラック企業”についてよくいわれるようになりましたが、弱い立場の日本人が同じように苦しんでいます。社会問題とは、めぐりめぐってどこかで自分にもかかわってくる問題なのではと思いました。弱い立場の人が生きづらい社会は、中間層も生きやすくないもの。逆に弱い人が幸せで生きやすくなれば、社会全体も生きやすくなるはず。みんなが少しでも意識することで、よりよい社会を形成できると思うのです」

日本でボランティアに注目が集まったのは、1995年の阪神・淡路大震災。ボランティアとは無縁だった人々が災害支援にかかわるようになり、“ボランティア元年”といわれている。そもそもボランティアの語源は、「自由意思・自ら進んでやること」という意味をもつラテン語の「ボランタス(voluntas)」というもの。

「強制ではなく、自分が主体性をもって行うのがボランティア。そして大切にしたいのは、できる人ができるときにできることをする、ということ。使命感も大切ですが、楽しく参加できることをやったほうがいいですから」

筑波さんは、インターネットの普及もボランティアの広がりに大きな影響力をもっていると考えている。

「インターネットによってボランティア情報が格段に集めやすくなりました。『ワンクリックで1円寄付』など、インターネットを活用した募金や、途上国と先進国が対等な立場で貿易を行うフェアトレード商品のネット通販なども活発化しました」

ワンクリック募金のように、家に居ながらにして貢献できるのはインターネットならでは。活動に参加するにしても、団体を検索したり、活動内容をチェックしたりするためにはインターネットが欠かせない。

「サイトで活動内容を明記し、毎年の活動報告書や会計報告書を掲示しているかどうかで、しっかりした団体かどうかをチェックできます。また、サイトから問い合わせをしてみて、ていねいな返事が速やかにくるかどうかも判断基準のひとつになります」

どんな活動に参加するかについては、やはり「興味のあること」「好きなこと」「得意なこと」などから探すのがいいと筑波さんはいう。

イラスト1

「社会貢献というのは、結局は、私たちが住みやすい社会を作ることにつながっているんです」

「好きじゃないと続かないので。メイクが好きなら高齢者施設を訪問し、高齢者にメイクを施すメイクボランティア、園芸が好きなら緑化活動に参加してみるとか。お試し的にその活動に参加して、『違うかも』と思ったらすぐやめていい。参加すると約束しておいて行かないのは論外ですが、ボランティアはあくまで自主的な活動なので、無理してまで続けなくてもいいんです」

ボランティアの内容によっては研修費用などが発生する場合もある。それも、自分がその負担に納得ができるかどうかで決めればいいという。

「メイクボランティアは人の肌に触れるので、それなりの知識が必要です。高齢者の話に耳を傾け、熱心に聞く傾聴ボランティアも人の話を聞くための技術があります。お金を払ってまでボランティアをやれるかどうかは自分で判断するしかありません」

ボランティア団体探しは、インターネット上だけではない。筑波さんは、地域のボランティアセンターや社会福祉協議会の活用をすすめている。

「こういうところは地元の情報をたくさんもっています。担当者が相談に乗ってくれますし、どんな団体かも第三者の立場から教えてくれます。参加する側も地元のほうが、近くて参加しやすいというメリットもあります」

よりよい社会の実現のために、できることをやるボランティアだが、参加する側にとってもプラスになることがたくさんあるという。

「『誰かのために何かをしていたつもりが、結局は自分が助けられていた』と思われる人はすごく多いですね。活動を通しての新たな発見、豊かな気持ちなど“心の報酬”がたくさんあるからと、長く続けている人もいます」

自分が何かをしたいと思ったら、選択肢は無数にある。家に居ながらにしてできることもたくさんある。あとは自分が実際に行動に移すのみ。「いつか落ち着いたら……」ではなく、今、できることを何かしてみては?

イラスト2

[ボランティア4原則]

1.自主性、主体性
2.社会性、連帯性
3.創造性、開拓性、先駆性
4.無償性、無給性


①は自分の意思に基づいているか。②はみんなが暮らしやすい社会を築くためのものか。③は時代ごとに求められるものが変わるため、創造性も必要。④は基本は報酬を目的としない。これらに則ったものがボランティア。

アラフィー世代が関心のある社会貢献

1位 「自然や環境のこと」
2位 「子供のこと」
3位 「地域社会のこと」
4位 「被災地ボランティア」
5位 「世界の貧困問題」

“チームJマダム”に社会貢献に関するアンケートをとったところ、一番関心が高かったのは「自然や環境のこと」。自然由来の洗剤を使う、ゴミを減らす、衣類をリサイクルする、食材をたくさん買わない、ヴィーガンコスメに切り替えるなど、日々の生活で実践している人も少なくなかった。「地域社会」に関しては、孤立しがちな子育て世代の女性支援、高齢者や障害者サポートに関心が集まった。ランク外では、保護犬・保護猫活動や動物福祉があがった。ペットとして迎えるだけでなく、餌や使用済みのタオルなどを保護団体に寄付している人もいた。

イラスト3

私たちができること、ネットでも探せます

Yahoo! ボランティア
https://volunteer.yahoo.co.jp/
Yahoo! JAPANが社会貢献事業の一環として提供しているwebサイト。ボランティア活動をしたい人、人手を求める人を結ぶ場になっている。自分に合ったボランティア探しに役立つ情報も掲載している。


activo
https://activo.jp/
国内最大級のNPOや社会的企業のボランティア、職員、アルバイト、インターンなどの情報サイト。社会問題や活動テーマが幅広いのが特徴で、チャリティイベント、物品寄付などの情報も多数紹介している。

サービスグラント
https://www.servicegrant.or.jp/
仕事で培った経験やスキルを生かした社会貢献活動「プロボノ」への参加を希望するビジネスパーソンやクリエイターと、そのサポートを求めるNPOや地域活動団体をつなぎ、社会問題の解決に取り組んでいる。

 
②自然や環境のためにできること

森林ボランティア

教えてくれたのは
山岸貴生さん

山岸貴生さん

大学時代に環境問題に関心をもち、「緑のふるさと協力隊」で群馬県上野村に1年間滞在。現在は事務局で協力隊員やボランティアのバックアップを行っている。

【特定非営利活動法人 地球緑化センター】

森林ボランティアから、持続可能な生活を学ぶ

1993年に中国の砂漠に植林を行う「緑の親善大使」から始まった地球緑化センター。翌年からは日本での森林保全活動もスタート。下草刈りや間伐などを行う「山と緑の協力隊」、子供に自然環境の大切さを伝える「緑の学校」、過疎化や少子化に悩む地方自治体に18〜40歳の若者を1年間ボランティアとして派遣する「緑のふるさと協力隊」を実施している。

「国土の約7割が森林の日本は、人間の手による維持管理ができていないところが多いのが現状。現在、5カ所の国有林や公有林で、週末に日帰りや1泊で気軽に参加できるボランティア活動などを行っています」(山岸さん)

そのうちのひとつ、湘南海岸林(神奈川)は首都圏に近いこともあり、学生からシニア層まで毎回多くの参加者が集まるという。新型コロナウイルスの影響で中止した活動も多かったが、状況を見ながら少しずつ再開している。

「東日本大震災で被災した高田松原(岩手)や2000年に噴火があった三宅島(東京)に『ただの旅行ではなく、意味のあることをやりたい』という人や、『植林をしてみたくて』という人などが参加されています」

山岸さんは20代のころに環境問題に興味をもち、「緑のふるさと協力隊」で群馬県上野村に1年間滞在したことがあり、自然の中で暮らした経験からも、自然から得るものの大きさを実感している。

「持続可能な生活って、昔から受け継がれている暮らしや、自然に寄り添った暮らしの中にたくさんヒントがあると思います。森林ボランティアなどを通して、そんなことも学ぶことができるのではないでしょうか」

特定非営利活動法人 地球緑化センター
写真提供/地球緑化センター
下の写真は、中国・河北省豊寧県の植林前(’01年)と緑が広がる15年後の様子。「山と緑の協力隊」の活動スケジュールはwebサイトで確認、申し込み可。子供に環境の大切さを伝える「緑の学校」もボランティアが活躍。
Before
森林ボランティアから、持続可能な生活を学ぶ
写真提供/地球緑化センター
After
森林ボランティアから、持続可能な生活を学ぶ
写真提供/地球緑化センター

やりたい! 始めてます!
Jマダムの社会貢献


Etsuさん
ゆうちょ銀行に「ゆうちょボランティア貯金」というのがあり、約20年前から続けています。通常貯金(または通常貯蓄貯金)の利子のうち、税引後の20%相当額(時期により変動はありました)が、支援を求めている世界の人々や自然保護に寄付されます。

美容業界のゴミ問題を解決

教えてくれた人
大澤美保さん

大澤美保さん

コスメメーカーなどを経て、’18年にフリーランスの美容PRとして独立。「COSME no IPPO」や、リサイクル可能なガラスびんブランドの活動に力を入れている。

家でもできる!【COSME no IPPO】

使いきれないコスメが、カラフルなクレヨンに

気に入って買ったけど、最後まで使いきれなかったアイシャドウやリップが家に眠っている人は多いはず。そんなカラーコスメの中身をカラフルなクレヨンに生まれ変わらせるプロジェクト「COSME no IPPO」がある。

美容PRとして活動する大澤美保さんは、コスメを使いきれずに罪悪感を覚えながら捨てる人や、店頭のテスターやシーズナルコスメの売れ残ったものを廃棄している化粧品メーカーの現状をなんとかしたいと思っていた。

「深刻な環境問題をどうにかしたいという思いは以前からあり、まずは自分がかかわっている美容業界のゴミ問題を解決しようと考えました。ワクワクして買ったコスメを楽しく生まれ変わらせるなら、画材にすると素敵なんじゃないかと思ったんです」(大澤さん)

自ら何軒もの工場にかけ合う中、カラーコスメをクレヨンに作り変える活動をしている団体を見つけ、依頼できることになった。昨年夏、ヘアメイクさんや知人などに声をかけて集めたカラーコスメを300本のクレヨンに作り変えることができた。

クレヨンの色はそのとき集まったカラーコスメの色に左右されるため、既存のクレヨンにはない個性的な色みが特徴。昨年10月に開催されたイベントで初披露したところ、賛同する人が多く、手応えを感じたという大澤さん。

「カラーコスメのケースの再利用、作ったクレヨンの販売、商業施設での回収箱の設置、化粧品メーカーとの提携などまだまだやることはたくさん。いつかやりたいと思うだけでなく、とりあえず動いてみることで協力者や賛同者に恵まれました。この取り組みをもっと大きな活動にしていきたいです」

使いきれないコスメが、カラフルなクレヨンに
アイシャドウ、チーク、リップ、フェイスカラーなどを回収
アイシャドウ、チーク、リップ、フェイスカラーなどを回収。公式インスタグラムのDM経由で受け付けている。

やりたい! 始めてます!
Jマダムの社会貢献


はなのこさん
ゴミをとにかく出さないようにしています。生ゴミの目標は毎日握り拳ひとつ分。水切りは、これでもかってくらいしっかりやり、ゴミはコンパクトに。小さなことですが、コツコツと。

ErikoTさん
水に流れても土や海などに影響が少ない、自然由来の洗剤を使っていたり、化粧品も環境に配慮して作られたオーガニック製品やヴィーガンコスメに変えているところ。プラ問題に関しても、ラップにかわるビーラップ(ミツロウ)を使ったり、ゴミ袋も土に還るものだったり、洋服もリサイクル素材を使っているものを選ぶようにしています。

使い捨てコンタクトのリサイクル

家でもできる!【アイシティecoプロジェクト】

使い捨てコンタクトの空ケースをリサイクル

日々ゴミとして捨てられる使い捨てコンタクトレンズの空ケース。ポリプロピレンという素材で作られており、リサイクルしやすいことからコンタクトレンズ販売のアイシティが2010年からメーカーを問わず回収をスタート。使用済み空ケースはアルミシールを完全にはがした状態にして集め、アイシティ店舗の専用ボックスに入れるだけ(アイシティ以外で購入したものも受け付けている)。空ケースは再資源化され、さまざまなリサイクル製品に生まれ変わる。また、リサイクル業者から得た収益は全額、日本アイバンク協会に寄付している。今まで約432tの空ケースが回収され、数にすると4億3200個分(’21年11月現在)。それでもリサイクル率は全体の1%未満という。
使い捨てコンタクトの空ケースをリサイクル
コンタクトレンズの空ケースを再生して作った蛍光ペン
写真提供/アイシティ
コンタクトレンズの空ケースを再生して作った蛍光ペン。アイシティでは、個人だけでなく自治体や企業、学校にも働きかけ、使い捨てコンタクトレンズの空ケースリサイクル活動をより多くの人に広めようとしている。

フィールドワークを支える

【認定特定非営利活動法人 アースウォッチ・ジャパン】

海や山で研究者のフィールドワークを支える

環境問題では、具体的にどのような現象が起こっていて、将来どうなるかといったことを、科学的に知る機会はそう多くはない。そこで、アースウォッチ・ジャパンは環境問題について実証的な研究を行っている研究者の調査に、一般市民が参加する場を提供する活動を行っている。webサイトで国内外の調査を紹介しており、参加者を募集している。毎年夏の時期に、水に含まれる魚類の環境DNA調査のために、自分が行ける海岸に出向いて海水を採取する「環境DNA調査」や、四季を通じて植物と昆虫の関係性や多様性を調査するために、静岡の里山で昆虫採集を行う「ふじのくにの里山」など、さまざまなプログラムがある(調査に参加するには会員資格が必要。日程や募集人数、参加費などはwebサイトで発表)。ふだん、なかなか見ることができない研究者のフィールドワークを間近に見ることができる、貴重な機会でもある。活動支援の寄付も随時募集している。
海や山で研究者のフィールドワークを支える
写真提供/アースウォッチ・ジャパン
気仙沼湾の支湾のひとつである舞根湾(宮城県)で、森、川、干潟、湿地、海の機能をモニタリングする調査「気仙沼・舞根湾の生きもの」。震災を経て自然がどこに向かうかを中長期的に調べ、それらのつながりを科学的に解明することを目的としている。

 
③子供のためにできること

子供や地域住民に食事を提供する

教えてくれた人
釜池雄高さん

釜池雄高さん

こども食堂ネットワーク事務局長、全国こども食堂支援センター・むすびえ理事。カタログハウス『通販生活』編集部に所属し、社会貢献活動の一貫でこども食堂に携わる。

【こども食堂 ネットワーク】

子供の貧困以外に、多くの役割を担う

無料か低価格で子供や地域住民に食事を提供する「こども食堂」。2012年に東京で自然食品店を営む女性が始めたのがきっかけで、今や全国に約6000カ所に。こども食堂ネットワークは、情報共有や横のつながりづくり、こども食堂を全国に広げるために2015年に設立された。

「こども食堂のボランティアで一番多いのは50〜60代の女性。次に子育て世代の30〜40代、シニア男性もたくさんいます。全国の小学校の校区に1つ以上ある状態になるといいですね」(釜池さん)

こども食堂は子供の貧困対策の印象が強いが、誰にでも門戸を開いていることから、地域交流拠点としての役割も担っている。

「多世代の人たちとの交流、高齢者の孤食対策、子育てに忙しい保護者の負担軽減、地域活性化などさまざま。ボランティアで参加する側にも『おいしかったといわれるのが生きがい』『子供との交流が刺激になる』といった喜びがあります。だからこそ全国に広がったのではないでしょうか」

こども食堂を手伝いたい、自分で作りたい人は、インターネットで「こども食堂+地域名」で検索するのが第一歩だという。

「その地域のこども食堂で必要としている人材は千差万別なので、まずはそこに行って話を聞いてみてください。社会福祉協議会などがこども食堂の作り方講座を開いているところもあるので、参加するのもひとつの方法です」

こども食堂の誕生から、今年で10年。賛同する企業も増え、ますます活動の輪が広がっている。

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
写真提供/認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
大勢が集まって食事するこども食堂は、新型コロナウイルスの影響を多大に受けている。弁当や食材配布に切り替える拠点も少なくなく、コスト増が問題となっている。

入院中の病児に付き添う母を支える

【特定非営利活動法人 キープ・ママ・スマイリング】

病気の子供を育てる母とその家族を支援する活動を行う。理事長の光原ゆきさん自身が病児の母となり、厳しい状況に置かれる付き添い入院体験が活動のきっかけに。現在は長期入院中の子供に付き添うお母さんに届ける「付き添い生活応援パック」の無償配布が活動の中心。事務所(東京・銀座)での梱包作業でボランティアを随時募集中。
キープ・ママ・スマイリング
写真提供/キープ・ママ・スマイリング
長期付き添い生活に必須の食品やマスク、消毒薬などがセットの「付き添い生活応援パック」。毎月約150箱を付き添い入院中の家族に提供。

震災遺児を含む児童養護施設の子供たちへの支援

【特定非営利活動法人 BLUE FOR JAPAN】

子供たちの教育や就労を支援

東日本大震災の被災者支援のために設立され、’12年からは震災遺児を含む児童養護施設の子供たちへの支援をしている。寄付総額の90%を子供たちへの支援に当て、子供たちの就労につながる具体的な支援活動と低学年の教育プログラムなどを行っている。個人からは寄付を受け付けるほか、イベント企画時のボランティアを募集することもある。
さまざまな職種のメンバーがアイデアを出し合いながら活動している。Facebookで随時活動を報告しており、興味がある人はwebサイトから問い合わせを。

アフリカ・アジアの子供たちに学校給食を

家でもできる!【特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO】

おにぎりを作って撮って投稿しよう!

先進国でヘルシーな1食をとるごとに開発途上国に1食が贈られるTABLE FOR TWOプログラムを行う同法人が、10月16日の世界食料デーに合わせて「おにぎりアクション」を毎秋開催。おにぎりにまつわる写真を特設サイト、またはハッシュタグ「#OnigiriAction」をつけてSNSに投稿すると、アフリカ・アジアの子供たちに学校給食が届けられる。
基本的に写真1枚当たり給食5食が贈られ、費用は賛同企業や団体が負担。2015年から累計127万枚の写真が投稿され、約680万食が贈られた。

貧困、虐待、発達障害など困難を抱える子供たちを支援

【特定非営利活動法人 Learning for All】

困難を抱える子供をサポート

2010年から「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションステートメントに活動。現在は貧困、虐待、発達障害など困難を抱える小学生から高校生を対象に教育支援、居場所や食事の提供などを行い、日々の生活に寄り添う。子供の貧困に関心がある社会人を対象としたオンライン活動説明会も開催。月額1,000円からの寄付も受け付けている。
貧困、虐待、発達障害など困難を抱える子供たちを支援
写真提供/Learning for All
代表理事の李炯植さんの「可能性があるにもかかわらず、生まれた地域や家庭環境で人生が制限されている人がいる」という気づきから始まった。

 
④地域と地域の人のためにできること

街のそうじ

【特定非営利活動法人 green bird】

2002年に、「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに誕生した原宿表参道発信のプロジェクト。人々が多く集まり、ゴミが多かった同地で、「これ以上街を汚したくない」と危惧した若者たちがゴミ拾いを始めたのがきっかけ。合言葉は“KEEP CLEAN, KEEP GREEN.”で、全国各地で有志が集まってみんなでゴミ拾いをしている。オリジナルのビブスを着用し、かっこよく、楽しく、参加したくなる活動を目ざしている。現在は全国各地に65のチームがあり、webで各チームの活動スケジュールを確認し、事前に参加チームに申し込みすれば誰でも参加できる。
街のそうじ
写真提供/green bird
おそろいのビブスを着用し、軍手着用でトングを使って街のゴミを拾う。活動頻度や時間帯はチームによって異なる。海外にも拠点があり、アメリカ・ボストン、フランス・パリなどでも定期的に開催している。

頭髪の悩みをもつ子供にウィッグを

家でもできる!【JHD&C(ジャーダック)】

2009年に日本初の「ヘアドネーション」を専門に行う団体として設立。31cm以上の寄付された髪の毛だけを使って製作した医療用ウィッグ『Onewig(JIS規格取得)』を、頭髪に悩みをもつ18歳以下の子供に無償提供している。31cm以上の長さがあればカラーやパーマをした髪でもOK。全国約2300店の賛同サロンでカットすればスムーズだが、ドネーションカットの詳細を記した「ヘアドネーションの方法」に沿ってカットしてもらえるなら行きつけのサロンでのカットも可能。提供者には「デジタル受領証」を発行。累計500個以上を提供した一方で待機者は約300人もいるため、常時ドナーを募集している。
頭髪の悩みをもつ子供にウィッグを
写真提供/JHD&C
頭髪の悩みをもつ子供にウィッグを
写真提供/JHD&C
髪の毛は長さによって仕分けされ、工場でトリートメント処理を行う。その後、協力企業アデランス・タイ社の工場に送られてウィッグが作られる。ヘアケア製品などのチャリティプロダクト購入でも支援できる。

障害のある人が作った商品を買って応援

家でもできる!【TOMO市】

全国各地の障害者の働く場である作業所・施設の自主製品を集めたネットショッピングモール。障害者団体「きょうされん(旧称:共同作業所全国連絡会)」が運営し、現在は全国70の事業所が出店している。障害のある人々に対する理解を深めることができ、作業所で働く彼らの給料アップにも貢献できる。人気がある商品は、就労継続支援事業所ないすらいふ(青森県弘前市)の、津軽のりんご4個分が詰まった「こだわりのアップルパイ18cm」や、東京ソテリアエンプロイメント(東京都江戸川区)の、東京産はちみつを使った「ソテリアグラノーラ」など。各地の特産品なども販売している。

新型コロナウイルスの影響で、イベントの中止などにより作業所で製造・販売している商品の販路がなくなる事態が相次いでいる。サイトでは「コロナ不況に負けるな! 作業所応援ショップ」を立ち上げている。
やりたい! 始めてます! Jマダムの社会貢献

やりたい! 始めてます!
Jマダムの社会貢献

芍薬ちゃんさん
高齢化社会で認知症のかたが増えているそうです。それによって、家族の知らない間に外出し、徘徊してしまうケースがあって、最悪の場合、行方不明になり発見されないそう。自治体や地元の警察によっては、そういった情報を出しているところもあるようなので、情報を受け取れるように登録し、発見のために近所を探してみるなどの活動をしようと思っています。

haruさん
視覚に障害のあるかたのために、書籍や雑誌、広報誌、新聞などの内容を音声にして伝える「音訳ボランティア」。以前話す仕事をしていたので、少しでも役に立てればと思い、3年前に勉強を始めました。1年弱学び、試験にも合格して、やっと本格的に活動できるというときに体調をくずし、さらにコロナ禍に。落ち着いたら活動をしたいと思っています。

グラさん
クラウドファンディングに協力してみたい。せっかくおもしろいアイデアや人々の生活が豊かになりえる物や事があるのに、それを資金が足りなくて形にできずにいるのはもったいないと考えます。協力することによってできた商品などは、社会貢献につながるのではないかと思っています。

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