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母を頼り、甘えるだけの娘ではいられない、エクラ世代独特の母娘(おやこ)事情。真藤眞榮さん・舞衣子さんの場合はどうだろうか。50歳からの「母との向き合い方」についてお二人にインタビュー。
母はいつだって娘の幸せを願っている!大切な母を亡くしてわかったこと【長野智子さんインタビュー】

長野智子さん(キャスター、ジャーナリスト)
母が老いていく姿を見るのは、つらいことなのか
足腰が弱くなったり、もの忘れがひどくなったり。「しだいに老いていく母親の姿を見るのは悲しいし、つらい」というエクラ世代は少なくない。だが、昨年の12月に92歳の母・敏子さんを老衰で見送った長野智子さんは、母親への思いをこんなふうに語る。
「体が弱っていくのは長く生きた証しだと思うんです。だから私は母に対して、『長生きをしてくれてありがとう。だんだん弱っていく姿を見せてくれてありがとう!』という気持ちでいっぱいでした」
わずか7歳のときに父親を病気で亡くした長野さん。その悲しい体験から、母に対して特別な感情を抱くようになったという。
「私が4歳のころから父の闘病生活が始まり、3年後に他界しました。そのとき私が思ったのは、『ママまでいなくなったらどうしよう!』ということ。父を亡くした悲しみはもちろんありましたが、それよりも母を失う恐怖のほうがずっと大きかったんです」
母と娘の濃密な関係は、長野さんが大学に入学するまで続いた。「子育てに懸命な母と、母なしでは生きていけない私。思春期を迎えたころから、この相互依存の状態を苦しく感じるようになって。夜遅く帰宅した私を、母が真っ暗な部屋の中で待っていたこともありました。ある日、『私は大丈夫だから再婚したら? ママには幸せになってほしい』といってみたんです。すると母が『あなたは何もわかってない。私がどれだけパパを愛していたか!』と声を震わせながら、私の頰をパンッとたたいて……。母が亡くなったあと、父と母が交わした手紙が100通以上出てきましたが、母からの手紙がラブラブで、自分勝手なことをいってしまったと後悔しました」

「思春期を迎えて、母との近すぎる距離感を重く感じたこともありました」
母と距離をとろう、そう考えた長野さんは、フジテレビ入社をきっかけにひとり暮らしを始める。
「ひと言も相談せずに独立を決めました。引っ越し当日、涙を流す母を見て申しわけないと思ったけど、離れて暮らしたことは結果的によかったと思う。そばにいたときより母親のありがたさを実感できたし、もっと親孝行をしたいという気持ちが強くなったんです」
以降、再び同居することはなかったが、一緒にごはんを食べたり旅行をしたり、母の敏子さんが亡くなるまでふたりのいい関係は続く。その後、夫の転勤に同行して、ニューヨークで5年半の駐在生活を送った長野さん。日本に戻った彼女が目にしたのは、加齢がぐっとすすんだ母の姿だった。
「私は遅くに生まれた子供で、帰国したときの母は70歳間近。以前は、テニスを楽しんだりして活発だった母が、すっかり年をとって体調をくずすようになったんです。これからは私が母を守る番だという思いを強くしました」
何かあればすぐに駆けつけたいと、横浜の一戸建てで暮らしていた敏子さんを東京に呼び寄せる。娘夫婦のすぐそばで、母のマンション暮らしが始まった。
「狭い空間になじめなかった母が、しだいに『掃除がラクね』と、新生活を楽しむようになってくれて。母が決断してそばに来てくれたから、亡くなる前の1カ月間、毎日母の世話をして看取(みと)ることができました。それがなによりうれしいし、幸せだったと思います」
旅立っていった母のためにも娘は幸せにならないと!
死の1カ月前、敏子さんは突然寝たきりの状態になる。その1週間前までしっかり食事をして自立生活を送っていただけに、長野さんのショックは大きかった。
「ほとんど飲まず食わずで、まるで植物が枯れてしぼんでいくように小さくなった母が、人生を閉じていく姿をじっと見守っていました。悲しみの一方で、よくぞここまで生きてくれたね、人はどう老いてどう死んでいくのかを私に見せてくれてありがとう!と思ったし、感動すらわいてきて。母自身は80代半ばごろから、『早く死にたい。天国に行ってパパに会いたい』と、想定外に長生きしたことを嘆いてましたが(笑)」
「老いるとは何か、死とは何かを身をもって教えてくれた母に感謝したい」
周囲の人々から「いい死に方でしたね」といわれた母の大往生。長野さんがwebでつづった記事を読んだ読者から、「母親が亡くなったときのことを想像するだけで体が震える。どうしたらその死を乗り越えられますか」と、嘆きと相談のメールが多数届いたという。
「不安でしかたがない気持ち、ほんっとによくわかります。私にいえるのは、旅立っていく母は娘の幸せを必ず願っているし、私たちは毎日笑顔で過ごして幸せにならないと、ということ。それから、悔いをまったく残さずに親を送り出すのはむずかしいことですが、それでも、ベストをつくして納得がいくお別れをしてほしいですね」
母の死から5カ月。天国のお母さんにもし声をかけるとしたら?
「父は47歳で亡くなりました。『年をとりすぎて、パパには私だとわからないかも』と心配する母に、お寺のかたが『亡くなったらちょうどよい年格好になりますよ』といってくださったんです。だから、『パパにちゃんと会えた?』と聞いてみたいですね(笑)」
母から譲り受けた大切なもの

中央の粒が大きなネックレスは母から娘への結婚祝い。ほかはミキモトで働いていた敏子さんが自分用に購入したもので、死の数カ月前に譲り受けた。

亡き父愛用のオメガの時計は65年前につくられたアンティーク。ベルトを替えて、敏子さんが肌身離さずつけていた
母との思い出アルバム

母と伊勢志摩を旅したときのひとコマ。「小学3年生のころ、父の死から1年たち、やっと、日常を取り戻そうという気持ちになったのかもしれませんね」

還暦祝いにNY旅行をプレゼント。「父の転勤で過ごしたニュージャージー州の街を訪れたときの、母の幸せそうな顔が忘れられません」

「母は私が馬に乗る姿を見るのが好きでした。のちにわかったんですが、母も旅先で父と乗馬を楽しむことがあったようです」

母の卒寿(90歳)のお祝いで、フレンチレストランへ。「体が丈夫で死のひと月前まで食欲旺盛だった母。この日もフレンチのフルコースをぺろりと平らげました」
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