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冬のボディケア、他人に見えない場所こそ意識的にお手入れを【大人美が目覚めるとき vol.10】

あのころより、かっこよく着こなせる服があると気づいているはず。あのころより、エフォートレスになじむジュエリーがあると気づいているはず。それなのになぜ、肌に対しては「あのころ」を求めるのだろう？ 今こそ考えたい、美容の新視点。
松本千登世（Chitose Matsumoto）

松本千登世（Chitose Matsumoto）

まつもと　ちとせ●雑誌や単行本など、美容やインタビューを中心に活動。『「ファンデーション」より「口紅」を先に塗ると誰でも美人になれる』（講談社刊）ほか、著書多数。

ハルノブムラタのケープコートを購入。シンプルでクリーンでマニッシュで。ボブスタイルや赤口紅との相性もよく、どんな着こなしに合わせようかと、ときめき中。

「服も肌も、他人が見ていない＝自分だけが見ている」

「時間のコントラストを楽しめる、そんな大人がまわりを惹きつける」
タンクトップ￥8,250・レギンス￥11,000／ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店（トゥ ユナイテッドアローズ）
「次号のテーマ、どうする？」。この連載ページを担当してくれているHさんと雑談していたときのこと。彼女から、こんな言葉が飛び出しました。「特に冬になると、足の『爪』が気になるんです。誰にも見られないのをいいことに、この季節はケアをさぼるんですが、ときどき、みすぼらしいなあ、と悲しくなることがあるんですよね……。だから、私にとって素敵な大人とは、冬なのにフットケア＆ペディキュアをしている人」。

ああ、わかる！ 心の隅の隅にずっとねじ伏せてきた「後ろめたさ」が、図らずもふわんと浮き上がってきたような気がしました。私の場合、冬だからだけじゃない。足の爪だけでもないのです。自分の中に、「誰にも見られない」「きっと見られていないに違いない」パーツがしだいに増え、面積が広がって、今。このかさつき、このゴワつき、確かに誰の目にも触れていないかもしれないけれど、自分は見ている、触れている……。自分だけが知っているからこそ、よけいに「悲しくなる」のだと、改めてその表現に共感しました。

だから、今月は、誰にも見られない季節に、誰にも見られないパーツをケアしましょう、という提案。そして、義務ではなく、楽しみに格上げをして、続けたくなる大人のケアを始めたいと思うのです。乾燥や硬さが気になる肌にも、するんっ、ぬめーっと官能的に溶け込むような使い心地。ケアをしている間、ケアを終えたあとも、穏やかに広がって、本能までまっすぐに届く香り。そして、瞬時にツヤやハリが生まれ、すっきりと整うような見た目、続けるほどに静かに変化をしていくさわり心地……。ボディの肌が変わると、見ている自分、触れている自分の気持ちが変わり、表情が変わる。ボディケアの本当の効果は、ここにあるのかもしれません。

実は最近、私は、家でパソコンに向かって原稿を書いているときによく、リングやブレスレットをしています。締め切りに追われているとき、思うように進まないときは、絶対に。ジュエリーの力を借りると、手や指の雑な動きが少しだけエレガントになる。自分の手もとを見ている自分が、意志をもって背すじをのばし、脚をそろえる。眉間のシワや口角の下がりをやわらげる。服も肌も、誰より自分が自分を見ている、そう意識し直すことが大人の輝きにつながるはずです。

カシミヤやシルクを纏うようにそろそろボディの肌に贅沢を

それぞれの「コントラスト」を重視した 朝夜ケアが美肌を目覚めさせる

カシミヤやシルクなど上質な素材の服は、着心地も発色もシルエットも極上。ボディの肌もまさにそう。10枚を1枚にしてでも、ワンランク上の服を選び、ていねいに着たいと思うように、ワンランク上のボディケアで贅沢なケアを始めたい。今シーズン、マイナスをゼロにするボディケアを大きく超えて、ゼロをプラスにし、プラスをプラスにする、洗練されたアイテムが目白押し。好みの質感、好みの香りを選んで、今日も明日もケア。

ITEM LIST

〈右から〉するする→こっくり→しっとり→さらりと、肌の上で心地よく変化。マッサージすることでむくみや滞りがすーっとほぐされ、ラインがすっきりと整うよう。デュアルエッセンス ボディオイル 01 100ml ￥6,600／アスレティア　ホルモンバランスの乱れをはじめ、揺らぎがちな大人のリズムに着目。厚みのあるオイルがボディの肌に溶け込みハリや弾力をアップ。エミング ボディセラム 97ml ￥8,800／ THREE　こだわりのオーガニック成分をたっぷと配合し、マルチな効果を発揮するフィンランド発ブランドのボディローション。シルクのようになめらかでハリのある肌に。ヘヌア ボディローション 150ml ￥12,200／キャンドルウィック

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    極上の感触と、心まで届く香り、そしてなにより、先進科学に裏づけされた渾身の技術。それらすべてをぎゅっと詰め込んだプレミアムクリームが肌に心に与えてくれる「感動」こそ、悩み多き大人の肌の救世主。そんな「感動」クリームが豊作の今季。心から感動した、極上の一品を美容賢者たちに熱く語っていただいた。あなたはどのクリームにこの冬の肌をゆだねる？

撮影／大原敏政（aosora/物）　資人導（Vale./人物）　ヘア＆メイク／中台朱美　スタイリスト／斉藤くみ　モデル／水越日麻　原文／松本千登世　※エクラ2023年1月号掲載
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