「結婚して二十数年、残りの人生を夫と過ごすことに疑問…どうしたら?」アンミカさんが50代女性のお悩みを解決!

日常に暗雲をもたらすモヤモヤをコミュニケーションの達人・アンミカさんが豊富な経験と知識でスパッと解決!時に厳しく、時に優しい、アンミカさんならではのアドバイスを全力で受け止めて。

 

お悩みに答えてくれたのは
モデル、タレント アン ミカさん

モデル、タレント アン ミカさん

韓国出身、大阪育ち。’93年パリコレ初参加後、モデル・タレントとしてテレビやラジオ、CMなどで活躍。漢方養生指導士中級、プロトコールマナー講師などの資格ももつ。強運を引き寄せる『ポジティブ手帳2023』(小学館)も好評発売中。

Q1.古いものや着ないものを捨てることができない

もったいない精神が強すぎて、古いものや着ないものを捨てることができません。

おかげで狭い家がものであふれています。気持ちよく処分するコツが知りたい。(51歳・主婦)

Answer
わかります! 私も昔、貧しかったので、ものを捨てられないの。特に洋服には思い出もつまっているから処分は簡単ではないですよね。

とはいえ家の中を片づけられないとイライラが増えるから、心のゴミも捨てるつもりで、感謝をしながら整理してみて。

私は、一年着なかった服は倉庫に預け、定期的にネット上で倉庫内を確認し、いらないと感じたらリセールできるシステムを利用。洋服を売ることで倉庫代を相殺できて経済的です。

ものとの距離ができると執着も薄くなるので、しばらく倉庫に預けてまとめて処分する方法、ぜひやってみて。

アンミカさん
シャツ¥57,200/サン・フレール(PINKO) ピアス¥3,300,000・リング¥1,980,000/京屋(アジュテ ア ケイ)

Q2.いまだにコンプレックスだらけ。どうしたら自信が持てる?

見た目も性格も人生もコンプレックスだらけ。ほめられても社交辞令だと思ってしまいます。

もうアラフィーなのに……。どうすれば自分に自信がもてるのでしょうか。(51歳・会社員)

Answer
いつどんなときも自分を愛してあげられるのは、自分だけ。そこは絶対に忘れないでほしいのです。

そして、ほめられたのに社交辞令だと思ってしまうのは、その言葉にエネルギーを注いでくれた人を否定することになります。だから、ほめられたらまずは「うれしい」「ありがとうございます」と、素直に受け入れて感謝をしてみて。落ち着かないなら謙遜はそのあとに。「じゃあチャームポイントにしちゃおうかな」とお茶目に返すのもかわいい。

私はセミナーなどで、隣同士の他人を3分間3つずつほめあうという課題を出すことがあります。すると多くの人が、自分ではコンプレックスだと思ってた部分を他人にほめられるんです。あなたの感じるコンプレックスは親からもらった最高の個性。それを自信に転換してほしい。コンプレックスがあって前向きになれない人は、自分の魅力に気づいていない人。むしろ伸びしろがあるってことです。

アンミカさん

「コンプレックスのある人には、自分の魅力に気づく“伸びしろ”があるってことよ」

Q3.SNSのキラキラした投稿に心がざわつく人へ

誰かのキラキラした毎日と自分の平凡な日々を比べてへこんでしまいます。

SNSで旅先や食事などの素敵な写真を見ては、心がざわついてしまいます。(50歳・主婦)

Answer
今よく聞くお悩みですよね。SNSは“劇場”だと思ったほうがいい。自分の素敵なところだけを見せる、キラキラの魔法にかかった人のショートフィルム。エンターテインメントを楽しむように、事前にフィルターをかけてからチェックすると気持ちが楽に。

見えているのは360度の中のごく一場面で、リアルではありません。美しい花が生けられたダイニングも、レストランのようなテーブルセッティングも、蓋が閉まらなそうなお弁当も、よく見たら4日に1回くらいでは?

それより、毎日家事や仕事をしているあなたも立派ですよ。見る角度を変えてみて。比べるのではなく、各自が見せたい世界を見せているのだと思って、楽しみましょう。

「SNSはみんなが素敵なところを見せるショートフィルムだと思って」

Q4.友人からの誘いにのれません。解決策は?

久しぶりの友人からの誘いに、フットワーク軽く返事ができません。

メイクや洋服で老いをどうカバーしようとか、話しべたな自分はその場で共通の話題があるかなと心配したりして、面倒くさくなり後ろ向きな気持ちに。(56歳・フリーランス)

Answer
友人から誘いがあるということは、自分が思う以上に求められている人だということでは? 華があったり、和やかだったり、その場にいてほしい理由がある。だからぜひこれを、若々しく生きるチャンスにしてほしいですね。

会話に関しては、聞く力があれば、無理して話し上手にならなくていいと思います。世の中には、話を聞いてほしい人、教えたい人がたくさんいるから。会話は「うなずき」「共感」「質問」から生まれるもの。素敵な人を見つけたら声をかけて、おしゃれのヒントをもらってもいいですよね。

ちなみにファッションはシンプルが一番。年齢なりの存在感のあるジュエリーとバッグを持っているだけで、いざというときに困りません。安定感抜群のパールのピアスや、エッジの効いたゴールドのネックレスなど。シンプルなジャケットやシャツに合わせるだけで様になりますよ。

「人の話を聞き、共感し、質問するのが会話上手への一歩」

Q5.お酒を飲む人と飲まない人が割り勘なのは、納得がいきません!

たくさんお酒を飲む人と、まったく飲まない私が、割り勘なのが納得いきません。

食事の会計で同じ金額を払うことが多々。空気を悪くしないで伝える方法はありますか?(49歳・主婦)

Answer
これは、支払い時に飲む人側が気をつけなければならないことですよね。飲まない人にとっては、一歩間違えると「ケチと思われるかも」と悩み、伝え方がとてもむずかしい。

以前外国の友人に「お店が決まったよ」と連絡したときに「私はお酒を飲まないから、お会計が不平等になっちゃうけど大丈夫かな?」と先にいってもらえて、「伝え方がスマートだな」と感じたことがありました。先に宣言してもらえることで、「割り勘にすると、飲めない人には不平等だ」と脳内変換するので助かりましたね。ぜひ実践してみてください。

そもそも飲めない人にはコンプレックスがあるのに、乾杯のシャンパンを並々注がれたり、おいしいからひと口だけといわれたりすることも。ハラスメントにも配慮が必要ですよね。

Q6.本音を言えない人の対処法は?

“いい人に見えたい”病をそろそろ卒業したい。

まわりからいい人と思われたくて、本音をいえず、なんでも優しく受け入れる人を演じて疲れてしまいます。(48歳・主婦)

Answer
完璧に演じ続けてこられたということは、あなたにそれだけの器があるということ。まずはそのポテンシャルに自信をもって。自分では気づいていないようですが、演じなくてももともと素敵な人の要素をかなりお持ちなのでは?

急なキャラ変は、まわりが驚いて副反応が出てしまいます。今までのいい人キャラを残しながら、小さい本音をユーモアに包んで少しずつ出していく作戦はどうでしょうか?

いつもニコニコ、心が広く優しいあなたは、人から信頼されているのだから、みんなもあなたの話ならちゃんと聞いてくれるはず。だからこそ、笑いを交えながらチクッと、上手な蜂のひと刺しの伝え方が効果的。「いつも穏やかな人がいうんだから、しっかり耳を傾けないと」と思ってもらえて一石二鳥ですね。

Q7.夫からの老後の誘いを回避できる方法は?

好みがまったく異なる夫が「老後は一緒に旅行したりゴルフをしたりして楽しもう」といいます。私は友人と楽しみたいのですが……。

離婚をするほどいやではないのですが、夫を傷つけずに回避する方法はありますか?(53歳・主婦)

Answer
夫は妻を愛している。仕事が落ち着いたらふたりで一緒にいたい。でも妻は友人といるほうが楽しい。熟年夫婦によくある状態だと思います。ましてや「家事と子供のことでいっぱいいっぱいなのに、ゴルフで疲れるなんてありえない!」という愚痴をよく聞きます。

男性は、仕事以外の仲間をつくるのが得意じゃない人が多いのか、熟年になると妻への依存度が増す傾向に。

一番いい解決法は、夫婦単位で付き合えるグループをつくることです。旅行先でも、夫たちはゴルフ、妻たちはランチやスパ、と別行動がとれるから。

趣味が合わないのに一緒に楽しみたいという旦那さん、かわいいじゃないですか。たまにはちょっと歩み寄り、付き合ってあげましょう。

Q8.友人がSNSに気をとられすぎてイライラ!対処法は?

行く先々で、SNS用の写真を撮ったり、SNSに投稿する友人にイライラ。

一緒に食事や旅行をする友人が、ずっとSNSに気をとられていて腹がたってしまいます。(47歳・契約社員)

Answer
心のアイシャッターで見たい人にとっては、横でパシャパシャされるだけでも気になるもの。食事や旅先の撮影はマナーの問題。

特に食事中、お鍋などあつあつで食べたいのに止められるのは気になるし、人数が多いと待ち時間も長くなります。全員で撮ると時間がかかるので「撮影が上手な△△さんにお任せして、あとでシェアしてもらわない?」と撮る人を決めて、まわりにも負担をかけない、大人な配慮をグループ内で習慣づけたいものですね。

一番困るのは、自撮りしたあげく、さらに「私を撮って」といい出す人。しかもそういう人にかぎってダメ出しする(笑)。私は「撮影がへただから自撮り棒を用意してね」と伝えたり、まわりにいる若い人に頼んでのりきります。

そして、デジタルデトックスの旅を一度提案してみるのもいいかもしれませんね。

Q9.同じ趣味の友人とマウントの取り合い。どうしたらいい?

趣味趣向が似ている友人が、最近なにかとマウントをとってくるのがストレスです。

同じ趣味をもっているからか、気がつくとどちらが知っているか自慢に。(49歳・会社員)

Answer
おそらくその友人、昔なら、「リーダーシップがあり、情報をシェアしたいお世話好きな人」と思われていたはず。“マウントという流行言葉のせいで、どうしても加害者と被害者の立場に立たされやすくなっていると感じます。

ただ、同じ趣味、同じ情報をもち、関係性が濃くなるとよくあることです。アラフィーにもなると、みんなが専門知識をもつその道のプロになり、経験のジェンガ状態に。誰かが聞き役に回る必要があります。「すごいね」「知らなかった」と上手に受け流したり、「私たち、みんな先生になってるね。アハハ」と笑い飛ばしたりしてみましょう。

それがむずかしいなら、よほど空気が煮詰まっているのかもしれないので、少し距離をおいてみて。久しぶりに会えば、改めて友人のおもしろさが見えてくることも。まったく違う発想ですが、書道や茶道など“道”のつくお稽古を始めるのもいいでしょう。心も豊かになり、自分が圧倒的に至らないと思わせてくれる世界で、新たな景色が見えてきますよ。

アンミカさん

「茶道、華道、書道など、道のりが長く、至らないと思わせてくれる“道”のつくお稽古を習っては?」

Q10.仲のいい友人から悪口を言われている

友人が陰で私の悪口をいっているらしいのですが、本人にはいえず悶々としています。

その人は仲のいいグループのひとり。とてもショックを受けています。(55歳・主婦)

Answer
まず、メンバーの誰かがそれを伝えてくれたのなら、あなたの味方がいるということ。もしかすると、みんながちょっとずつ困っているのかもしれません。ささいなことであれば、どっしり構えて相手にせず、今までどおりメンバーとの信頼を築いていく。そのスタンスを続けることで、いつか相手の立場がなくなり、人の悪口をいえなくなります。

ただし、妬みで事実無根のことをいいふらされてダメージを受けた場合は、はっきり意思表示をしてみることをおすすめします。ストレートに攻めると火に油を注いで面倒になるので、第三者のたとえ話として「私はそういうのを許さない、断固として戦うタイプなの」と話してみる。あなたの強さが見えると、怯んでやめていくと思いますよ。

Q11.夫の加齢臭。どう伝えたらいい?

夫の加齢臭がすごい。どうやって伝えれば?

本人はまったく気がついていない様子です。(49歳・契約社員)

Answer
ニオイ問題は他人はなかなか注意してくれませんよね。指摘できるのは関係の近い家族だけ。嗅覚は、命にかかわる危険なものを判別するために発達した本能に近い生理的な感覚で、印象に大きく影響するため、遠回しにいうより、はっきり伝えるほうがいいと思います。へたしたら、営業成績など仕事のパフォーマンスにもかかわりますからね。

もしとても傷つきやすい夫なら、消臭グッズなどをそろえてあげつつ、「あなた最近、アレッ?ていうときあるよ、だからこれを使ってみたら」と優しく伝えてみて。

それでも気にしないようならデータとともに伝えましょう。男性はイメージより数で説明したほうが理解しやすいので、「第一印象は3秒で決まって、そのあと6カ月も頭にこびりつくんだって」とかね。

Q12.残りの人生を夫と過ごすことに疑問がある

結婚して二十数年ですが、このまま結婚生活を続けていくことに疑問が……。

夫は結婚当初から自分本位の考えで、実親を優先する人。この前は実親の介護に私のお金を使おうとしました。私にも実家には年老いた父がいるので、そちらに帰省して残り少ない人生を送るほうがいいのかなと考えることも。パートで働いてはいますが、心が揺れ動いています。(55歳・主婦)

Answer
そもそも自分本位な夫に長い間ストレスを抱え、十分我慢されたと感じます。私たち世代は親の介護問題に直面する年齢です。妻を大切にする謙虚な夫ならば彼の親も一緒に愛せるかもしれないけれど、あなたのお金を勝手に使おうとするほど、信頼のない相手ならむずかしい。このままだと将来その夫の介護もないとはかぎりません。残りの人生、自分の稼いだお金を自分で使い、自分の親の面倒も悔いなく見られる自由な道を選んでもいいのではないでしょうか?

「自分はどんなときに喜び、怒り、哀しみ、楽しいのか。まずは自分のことを知るのが、幸せへの近道」

Q13.決断力の高め方は?

年々、優柔不断に。「どっちでもいい」といってまわりをイラつかせてしまうことも。

いつまでたっても、決断力がありません。ランチのメニューを選ぶのも焼き魚なのかハンバーグなのかで迷い続けることがあり、自己嫌悪に陥ります。(49歳・フリーランス)

Answer
誰にでも合わせられる優しい性格なのかもしれません。でもいつも“なんでもいい””おまかせ”では、責任感がなく思われたり、人間像がモヤッとしたりすることも。

今自分が何を求めているのかわからないから起こることだと思います。なのでまずは、自分への興味をもってみて。幸せになるためには自分を知る必要があります。最初は「心地いい・心地悪い」「好き・嫌い」から。心地いい感覚がわかれば環境を自分好みに整えられるし、心地悪さを知るとストレスを遠ざけることができます。嫌いは思い込みも多く、意識しすぎると視野を狭めるので、見方を変えて好きに近づけましょう。

そして自分の「喜怒哀楽」を知る。自分はどんなことに、怒り、哀(かな)しみ、楽しみ、喜ぶのか、本質的な性格に向き合う作業です。

「季節による体調の変化」も重要。どの季節に体が弱くなるかがわかると、おのずと健康で健全なものを選べるように。自分を知ると選択肢が狭まって、決断力も高まるはずです。

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