50代が行くべきホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」の美食イベントへ【ウェブエクラ編集長シオヤの「あら、素敵☆ 手帖」#21】

2020年にオープンした「ザ・リッツ・カールトン日光」。中禅寺湖畔に佇む、新しいのに落ち着いた素敵なホテルです。こちらで美食家のための素敵なコラボイベントが開催されると聞き、春の奥日光へ行ってきました。
ウェブエクラ編集長 シオヤ

ウェブエクラ編集長 シオヤ

50代女性のための雑誌&ウェブメディア「エクラ」のウェブ担当編集長。155cmのアラフィー。ビューティ・小柄担当多め。鈍感肌。盛ってます。
コロナ禍が一段落し、この春の連休は旅に出かけた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そして長かったこの3年の間には、実は注目すべきホテルがたくさんオープンしていました。ザ・リッツ・カールトン日光もその一つ。新しいザ・リッツ・カールトン、しかも日光に!と聞けば、それは素敵に決まっています。シオヤにとって日光の旅といえば、40年近く前の小学校の修学旅行で止まっており、東照宮と華厳の滝の記憶も遥か彼方……。

そんな中「奥日光カリナリージャーニー」と題する特別イベントへのお誘いをいただきました。ザ・リッツ・カールトン日光が、国内外のトップシェフを招いて栃木の食材を存分に使ってコラボレートするもので、2回目となる今回は「ARMANI / RISTORANTE」のエグゼクティブシェフ、カルミネ・アマランテ氏による2日間の限定イベント。新しい噂のホテルと、新進気鋭のシェフとのコラボレーション……聞くだけでワクワクします。電車とバスと乗り継ぎ、新緑の美しい中禅寺湖畔へと向かいました。
ザ・リッツ・カールトン日光の外観
ザ・リッツ・カールトン日光のロビーラウンジ
到着すると、迎えられたのは木の質感が落ち着いた空間「ザ・ライブラリー」。新しいホテルならではの輝きや清潔感がありつつ、ゆったりとくつろげる空間です。ホテル自体、低層で奥日光の自然にとけ込んだ佇まいですが、聞けば地元の石や銅などの材質も取り入れた意匠が凝らされ、歴史ある栃木という土地へのリスペクトが感じられます。
全94室ある客室は「奥日光の自然と調和する邸宅」というコンセプトなのだそう。すべてのお部屋にプライベートバルコニーがあり、日光国立公園内という立地の贅沢さを感じられます。今回は中禅寺湖ビューのキングルームにご案内いただきました。
ザ・リッツ・カールトン日光のベッドルーム
こちらのキングルームは57㎡あり、窓の外には中禅寺湖と男体山をのぞむプライベートバルコニーが。写真中央にある木製のキャビネット、分かりますでしょうか? 美しい工芸品のような木のキャビネットの中に、冷蔵庫とグラスセットなどの一式が美しく備えられていて、ちょっと感動しました。
ザ・リッツ・カールトン日光のバスルーム
ザ・リッツ・カールトン日光のウォークインクローゼット
右手奥には、景色を楽しめるバスルーム。そしてその手前には、広々としたウォークインクローゼットが。アガります……。ヨガマットもありました。そしてバスローブと共に用意されているのは、浴衣です。なんでもザ・リッツ・カールトンとして、初めて温泉が取り入れられたそうで、大浴場へ行くのにも着用可(レストラン「レークハウス」以外の場所ではOK)の浴衣なんです。日光といえば、硫黄の香りが思い出される温泉の地。大浴場では日光湯元温泉を源泉とした、硫黄泉が楽しめるそう。
ザ・リッツ・カールトン日光のアメニティ「ディプティック」
お部屋の中で、うれしい発見! アメニティは「ディプティック」です。バスルームには、ボディウオッシュやシャンプー、コンディショナーもディプティックが備え付けられていました。
ザ・リッツ・カールトン日光から見えた夕陽
チェックインのあと、しばらくお部屋でくつろいでいると、窓の外には大きな夕陽が。今まさに中禅寺湖の向こうに沈まんとしており、湖上には光の道が広がっています。前にこんなに美しい夕陽を見たのは、いったいいつのことでしょう……。広いバルコニーで風に吹かれながら「……なんだかもう、ずっとお部屋の中で過ごしてもいいかも……」という思いがよぎります。

しかし、お部屋の外にはきっと、まだまだ素敵なスペースが待っているはず。
1階のラウンジフロアにある、「ザ・バー」へ行ってみました。
ザ・リッツ・カールトン日光のバーラウンジ
ザ・リッツ・カールトン日光のバーラウンジのモクテル
壁一面に並んだボトルが圧巻! でもオープンで、女性ひとりでも座りやすいバーです。100種類以上のウイスキーが揃い、氷が有名な日光だけあって、天然氷を使ったドリンクが楽しめます。眺めているだけで楽しいメニューの中から、シオヤは「レモン牛乳?」という名のモクテルをお願いしてみました。目の前に置かれたのが、こちらのグラスです。レモン牛乳って、たしかあの紙パックに入っているヤツですよね……? 栃木名物の……と思いつついただくと、サッパリとレモンの風味のきいた、とっても美味しいドリンクです。もちろんそこにはレモンだけでなく、ハーブの香りや、そこはかとなくミルキーなテイストもあり、透明なのに「レモン牛乳?」なムードが感じられるのでした。
さて、今回の旅のメインイベントのディナータイムが近づいてきました。レストラン「レークハウス」へ向かいます。
ザ・リッツ・カールトン日光のレストラン「レークハウス」の外観
ザ・リッツ・カールトン日光のレストラン「レークハウス」のメニュー
木のコリドーを通って向かった先は「レークハウス」。湖畔に佇むボートハウスのようなクラシックな雰囲気のレストランです。ふだんから、ランチ、ディナーともに栃木の食材を取り入れた洋食が提供されるそうです。この日はイベントのための、カルミネ氏による特別メニュー。春らしい食材が並び、メニューの最初から最後まで、期待が膨らみます。

ARMANI / RISTORANTE エグゼクティブシェフのカルミネ・アマランテ氏はイタリア・ナポリ出身で、5年前に来日。ザ・リッツ・カールトン日光は、栃木の食材と実力派シェフたちとのコラボレーションを今後も展開していくとのことなので、ぜひ今後の取り組みにも注目したいです。
この日の「奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI / RISTORANTE」の概要です。

栃木県産食材と伝統的なイタリア料理の手法を融合させたコース。
・アミューズ、お料理5品、デザート2品
・1名様 35,000円(グラススパークリングワイン、税金・サービス料込み)
・ワインペアリングメニュー 1名様12,000円
奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI/RISTORANTEのアミューズ
さて、スパークリングワインとともに、アミューズから始まりました。
左のかわいいものは、のり巻き? 中にはハマチのタタキが巻かれているそう。右手はキャビアですが、間に薄くバターが見えます。……どちらも、泡にぴったり!
奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI/RISTORANTEの料理「卵、ペコリーノのエスプーマ、ドライキャビア」
お次は「卵 ペコリーノのエスプーマ ドライキャビア」とメニューにあります。これが、なんとも美味しかったです! 卵とペコリーノチーズの相性の良さはもちろんですが、さらにドライキャビアが相まって、どうしてもワインが進みます。シオヤはワインはとても好きなのですが、そもそもお酒があまり強くなく、この日も「少しずつ、少しずつ……」と心していたのに、ペアリングでご用意いただいたワインが、どれもとても美味しくて……そこは想定外でした(笑)。
奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI/RISTORANTEの料理「パスタのリゾット」
印象的だったのが、こちらの「パスタのリゾット」。まるでお米のように細かいパスタを、サフランと共にリゾットのように仕立ててあります。サフランの風味がとてもよく、これまでに食べたことのない美味しさでした。
奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI/RISTORANTEの料理「足利のマール牛」
メインは「足利マール牛」という、栃木・足利産のビーフでした。足利のワイナリーで使われたブドウの搾りかす(マール)など、地元でとれた飼料を食べて育った牛なのだそうです。未知の美味しいものを食べられることももちろんですが、その場所で、こういった大事に取り組まれている事柄を知ることができるのも、旅の大きな力ですね。
奥日光カリナリージャーニー vol.2 ARMANI/RISTORANTEのデザート

見目麗しいスイーツが運ばれてきました。「いちご」は、有名な栃木の名産ですよね。そしてこの赤いいちごに隠されているのは、なんと「酒粕」。日光の片山酒造さんの酒粕を使い、いちごとのかわいらしいスイーツに仕上げたとのこと。いちごのフレッシュさと、ほのかな甘さと、とても上品で気分の上がるスイーツでした。

こちらでご紹介したのはコースの一部、なのですが実はほかにも、ホタルイカに山椒、鰆(サワラ)……と、字面だけ見ていると和食?と思ってしまいそうな、季節の和の食材をシェフはふんだんに取り入れていらっしゃいました。

折にふれテーブルに来ては、メニューや食材について語ってくれたカルミネ氏。ご出身のイタリア・ナポリの食材や、日本の食への深い関心など興味深いお話を伺うことができ、美味しいだけでなく、心身共に豊かになれたディナーとなりました。

さて、大充実のディナーを終えて、シオヤは悩みました。
「大浴場へ行くべきか。お部屋のお風呂にトライするか」。
しばし考えて、お部屋の立派なお風呂にお湯をはり、ディプティックのアメニティでケアをして、この日はゆっくりとお部屋で休みました。
ザ・リッツ・カールトン日光から見える湖
翌朝は快晴でした! 青い空に、湖面も青く輝いています。
頑張って5時半から開いている大浴場へ向かいました。日光湯元温泉が源泉の硫黄泉とのことですが、硫黄の香りは強くなく、いつまでも入っていられる心地よさです。
「ああ~朝ごはんを遅めにしておいて、良かった」
と、このときは思っていたのですが……。
50代が行くべきホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」の美食イベントへ【ウェブエクラ編集長シオヤの「あら、素敵☆ 手帖」#21】_1_19
日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光の朝食メニュー
朝食をいただく「日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光」へと向かいます。
木の細工が美しい廊下をぬけ席に着くと、なんだかたっぷりとしたメニューが。既に前日に「洋朝食で」とお願いしておいたのに、和洋二つのメニューを眺めていると、どちらも食べてみたくなります。昨晩あれだけ充実のディナーをいただいたというのに、我ながら呆れるほどの食欲です。そうこうしているうちに、美味しそうなパンとサラダが運ばれてきました。
日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光の朝食のサラダとパン
このパンがどれも美味しくて……。サラダは栃木・下野の「海老原ファーム」の野菜です。都内の多くの有名レストランでひっぱりだこの野菜ときけば、完食したくもなりますよね……。
日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光の朝食
次に出てきた大きな木箱を開けると、このとおり! たっぷりメニューの正体が現れました。
ここでシオヤは、心の底から後悔をしました。
「……時間がない!」
実はギリギリまで眠っていたため、朝ごはんに時間をあまり残していなかったのです。
この素晴らしい朝食を楽しむには、余裕をもった時間設定が必要でした。
写真に映っていないのですが、このほかにもヨーグルトやレモン牛乳など、テーブルにあれこれ載せてしまい、巻き巻きでいただきました。
この色とりどりの洋朝食にも、栃木の食材がふんだんに使われており、どれも本当に美味しくて、贅沢で得難い食体験でした。
  • 中禅寺

  • 華厳の滝

朝食後は、ホテルの方に中禅寺まで案内していただきました。中禅寺は784年に建立されたそうで、改めて日光の古い歴史を感じます。そしてホテルのすぐ近くには、有名な華厳の滝が。40年ぶりに見ましたが、滝の高さと水量は圧巻。やっぱりここまで来たら、見ない手はありませんね。
東照宮の「見ざる」「聞かざる」「言わざる」の“三猿”モチーフのリッツライオン
ホテルに戻ると、お土産にぴったりな、かわいいぬいぐるみを見つけました。
実はこちら、以前エクラ本誌でも紹介されていたのですが、東照宮の「見ざる」「聞かざる」「言わざる」の“三猿”モチーフのリッツライオン。ザ・リッツ・カールトン日光だけの限定バージョンです。1体ずつの販売(各¥5,000)だそうですが、これはやはり3体そろえたい!
ザ・リッツ・カールトン日光のエントランス
初めて訪れたザ・リッツ・カールトン日光には、海外からのお客様も多く見かけました。
おそらくそれぞれの方々が、日本のみならず、栃木という土地の魅力を実感して帰国されていくのだと思いますが、これは国内外を問わず訪れた誰もがここで感じることなのだろうと思います。

長く関東に住んでいながら40年ぶりに日光を訪れたシオヤにとって、今回のザ・リッツ・カールトン日光での滞在は、主に食を通して歴史ある場所の未知の面を知ることができた、新しい体験でした。エクラ世代の、知的な大人にぴったりの素敵なホテルに、またぜひ伺ってみたいです。

<ザ・リッツ・カールトン日光> 

321-1661 栃木県日光市中宮祠2482

TEL: 0288-25-6666

▶︎公式サイトはこちら

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