秋晴れの清々しい10月。うらやすランイベント『RUN伴うらやす』に参加してきました。

『RUN伴(ランとも)』ってご存知ですか?全国で開催されている、『非日常の体験が、認知症の人々の日常を変える』がキャッチフレーズのランイベント。認知症の方々の日常だけでなく、そのご家族、垣根を越えて、私たちみんなの日常がハッピーに変わる、魔法のタスキリレー。
真っ青な高い空、まだまだ暑さの残る10月の3連休初日。浦安公園周辺は綺麗なオレンジ色(柿色)一色に。
オレンジ色は、毎年9月21日『世界アルツハイマーデー』のシンボルカラー。このオレンジ色は夕日に映える柿の色なんだそうです。優しい気持ちになれる、あったかい色。

『RUN伴(ランとも)は、今まで認知症の人と接点がなかった地域の住民や企業、商店などが 
認知症を生きる本人や家族、医療福祉関係者などと一緒にタスキをつなぎながら走る、まちづくりのイベントです。』---RUN伴(ランとも)ホームページより

今回、以前より親交のあった『RUN伴うらやす2023』の実行委員長、前田さんより紹介いただいで、参加させていただきました。最初は結構、なんか失敗したらどうしよう、などと緊張しましたが、とにかく、人の心のあったかさに触れながら終始ニコニコ、楽しい時間でした。

有志のランナーと包括センターのみなさんと、担当するコースをゆったり走りながら、特養やデイサービス施設などを回りながら、認知症の方々やそのご家族とふれあい、時には一緒にタスキをかけて、他愛ない話をしながら歩いたり、走ったり。

『優しい時間』でした。
みんなニコニコ。この日のひだまりの暖かさのように、ほんとにニコニコしていました。

『優しさに勝る武器はない』と言いますよね。

こうやって、特別な時間を設けて『自分の中に優しい気持ちを作る』イベントってすごく大切だな、と思いました。







私の母も89歳。ちょうど現在、上京して生活を共にしていますが、年齢相応に軽度認知障害も出てきました。

先日も、お薬の小袋(あらかじめ薬局で日にちごとに分けられている)を自分で3日ごと(なぜ3日ごと?)にホッチキスで留めたいと言うのでを貸してあげると、ホッチキスの使い方を忘れて愕然としていたり。
もう私が小さかった頃のエピソードなどはほとんど忘れている。
でも、これって、『今を生きてる』ってことですよね。

禅でいう『今ここ』ってこと。
だから、以前は、私にとって大事な寂しいとか楽しいとか、嬉しかった家族との思い出を忘れられてしまうことに、寂しい思いはあったけれど、今は『今を生きる』ことに一生懸命な母の姿に、面白いな〜、すごいな〜、と関心しています。
父と出会った頃は、二人でむちゃくちゃな事をやってきた人らしいけど大切な人。大好きです。
もちろんね、腹が立つこともいっぱいです。

でもこのイベントのように、
『自分の中に優しい気持ちを一生懸命作る』作業を、時間を作ってちゃんとやるべきだと思いました。



昨日、神奈川に住んでいる母の弟(私の叔父)があまり長くないかもと、もう何十年ぶりに従兄弟から連絡があり、このタイミングでの連絡は、仏様が母の味方をしてくれているとしか思えず、もちろん、母が東京に滞在している間に面会にいく予定です。
叔父はコロナを患い、回復はしたものの障害が残り、数年前から認知症の症状もあり、悪化したとの事。

母に話すと、悲しいし、寂しいんだけど、『ふわっ』と笑っています。
笑っているし、自分の事に精一杯だし、お腹が空いたり、眠かったりしています。
これって実はすごく幸せな事で、長生きの醍醐味って『これ』なんだと、母の姿を見ていて、
そう感じています。

何とステキなことではないか。
母よ、近日中に面会に連れていくからね。




1、2年前の。
1、2年前の。
祥子

祥子

東京都在住。薬膳師。夫と二人暮らし。金魚のチビ助達も一緒。趣味はマラソン。自称『走る薬膳師』。ゴルフをたまに。旅行。鹿児島の自然農法農家さんの支援はライフワーク。

Instagram:shoko_suaylife

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