【退職金&年金の疑問 Q&A】退職後にもらえるお金を増やす方法は?

「退職したらもらえるお金を今から増やしたい」「金利が高い退職金専用預金は利用したほうがいい?」など、リタイア後のお金の質問や悩みに、専門家が回答!
教えてくれた人
マネージャーナリスト、税理士 板倉 京さん

マネージャーナリスト、税理士 板倉 京さん

いたくら みやこ●女性税理士の組織、ウーマン・タックス代表。相続や資産運用などシニア世代を中心に年間100人以上の相談を受け、メディアでも活躍するエクラ世代。『定年前後のお金の正解』(ダイヤモンド社)ほか、著書多数。

Q.退職したらもらえるお金、今からでも増やせる?

A.年金の見直しとともにiDeCoをうまく活用して

将来もらえるお金は少しでも増やしたいところ。あらかじめ給付額が決まっている確定給付金や退職一時金は、自分ではどうしようもないけれど、自分で増やせるものはある?

「企業型確定拠出年金には、会社が拠出する掛け金に社員が自分の給与からの天引きで上乗せできる“マッチング拠出”という制度があります。掛け金は、会社の拠出額以下かつ拠出限度額(勤務先が企業型確定拠出年金のみ導入している場合は5万5000円、ほかの企業年金がある場合は2万7500円)という条件はありますが、掛け金は全額所得控除といったメリットもあるので、勤務先が導入しているなら一考の価値あり。勤務先が確定拠出年金制度そのものを導入していないなら、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入を。掛け金が全額所得控除など、将来だけでなく“今”のお得にもつながります」。

フリーランスなど個人事業主は、個人型確定拠出年金のほか、国民年金基金、小規模企業共済の検討を。いずれも掛け金は全額所得控除となるうえに、リタイア後のお金への備えとなる。

なお、老齢年金は、20歳から60歳までの40年間保険料を納入しないと満額受給できない。「ねんきんネット」などで未納入の期間がないかをチェックし、あるようなら、60歳以降も国民年金の任意加入制度を利用して保険料を納めて。

「民間保険会社が展開している個人年金に加入するという手もありますが、昔と違って今は利率がよくないので、それほどお得感がないかもしれません」

お金の疑問

Q.金利が高い退職金専用預金、利用したほうがお得?

A.リスクの高い投資商品との抱き合わせは要注意

多くの金融機関が展開している退職金専用の金融商品、利用したほうがお得?

「“退職金専用定期預金”という、退職時期に限って高い金利がつき、ノーリスクの商品などは、検討してもいいと思います。もっとも、利用できるのは退職後3カ月以内など限定している金融機関もありますし、金利が優遇されている期間が1カ月~6カ月程度と短いケースも少なくありません。各金融機関の商品を、しっかり比較検討してから選びましょう」。

注意したいのは、そうした定期預金と投資信託やラップファンドなどを抱き合わせたセット商品。「抱き合わせになっている投資信託の種類が限定的なうえに、手数料が高めのものが多いので、安易に契約しないよう注意を」。

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