50代女性にアンケート調査!悲しみ・切なさ・とまどい…「老いた母親の変化」に娘が思うこととは?

50歳ともなると、誰でも気になるのは、「老いたお母さん」のこと。ただただ母親を頼って、甘えていればよかった幼いころと違い、身体も心も以前とは違ってきた母親を見て、心に浮かぶ感情も接し方も変わってくるのは当然のこと。そんな老いてきた母親の変化を目の当たりにして、アラフィー世代が思うこととは? エクラ読者にアンケート調査!

Q1 歳をとった自分の母親を見て、「昔と変わったな」と思うことはありますか?

歳をとった自分の母親を見て昔と変わったなと思うことがあるかの回答グラフ
歳をとった母親に、「以前とは変わったな」と思う人は96%。ほとんどの人が、程度の差こそあれ、自分の母親の姿や振る舞いに「これまでと違う」ものを感じている。

Q2.そんな母親の変化を見て、どう感じますか?

歳をとった母親の変化を見て感じたことの回答グラフ
「いつも元気に飛び回っていた母なのに、年々身体が小さくなり、歩くのもゆっくりになってきているのを見るたびに、ああ、歳をとってしまったな、とホロリ…」(56歳・会社員/母82歳)といった身体能力の変化から、「穏やかで優しかった母なのに、歳を経るごとに性格がキツくなってきているようで、会うたびに小言を言われるのが正直しんどく、同時に、なんでこんなに変わってしまったの? と切ない」(57歳・アルバイト/母83歳)といった性格の変化まで、これまでとは変わってしまった母の姿を見て「悲しくなる、切なくなる」が63%。

そして続く28%は「急に怒り出したり、急に泣き出したり、急にご機嫌になったり、と感情のコントロールが年々不安定になっています。昔はおおらかで安定した性格だった母の激しさに、会うたびとまどうばかりです」(57歳・専業主婦/母81歳)と、母の変化にとまどいやいらだちを覚える、と言うもの。合わせると、実に9割の人がこれまで知っていた母が変わっていくことに、何ともやるせない思いを抱いているよう。

とはいえ、「以前は厳格で口うるさい母が、正直ちょっと苦手だったところがあるのですが、年々、穏やかに、優しくなり、私や妹の子供にとても甘くなっているのを見ると、人って変われるんだなあ、とほっこり嬉しくなります」(55歳・専業主婦/母82歳)というように、1割弱の人は年齢を重ねた母の変化を好ましく思っていることも判明。

そして、良くも悪くも「昔とは違うお母さん」と接することで、それぞれの「娘」が思うことは、以下の3つのタイプに分かれるよう。あなたがいま、自分の母親に感じている思いはどれに近い?

歳をとった母を見て思うこと①

「親孝行したいときに、親はなし、にならないようにしないと!」

●「私が小さな頃から、母は肩こり持ちだったので、よく揉んであげていました。今でも時々揉んであげたりするのですが、昔はもっとふっくらしていた母の背中が、今は小さく、薄くなって、腕もすごく細くなってるのを見るたびに、少し切ない気持ちになります。そしてその度に、親孝行、もっとしなくちゃ、後でもっとこうしてあげたらよかったって思わないようにしなくっちゃ、とひしひしと感じます」(48歳・会社員・母76歳)

●「母は数年前に大きな病気を経験し、その後、体も心もあちこちが辛いせいもあるのか、すぐに悲観的になるようになってしまいました。以前は明るくて、ちょっと楽天的すぎるくらいの愉快な母だったのに、最近は常に何かよくないこと(天変地異が起きるのではないかしら? とか、孫がいじめに遭っているのではないかしら? とか、父が重い病気にかかるんじゃないかしらとか。全て、なんの根拠もないのに……)が起きることを想像しては、心配して私に電話をかけてきます。その度に、あんなにハッピーオーラ満載だった母はどこに行ってしまったのか、と悲しいやら、腹立たしいやらで。でも、母がそんな風になった始めの頃はつい、冷たく当たってしまうこともあったのですが、最近はもやっとくる気持ちを抑えて、親孝行のつもりで話を聞いてあげることにしています。もし母がいなくなってしまったら、そんな話すらもできなくなってしまうのですから。」(54歳・会社員/母88歳)
50代女性にアンケート調査!悲しみ・切なさ・とまどい…「老いた母親の変化」に娘が思うこととは?_1_3
●「今の母を見て思うこと、といえば、『歳を重ねるとこうなるのかぁ』と言う言葉につきるかも。耳が遠くなったり、滑舌が悪くなったり、同じことを何回も報告してきたり、好きだったものもあまりたくさん食べられなくなったり。運転も昔に比べて少し危なげになってきた気がしていて、一緒に車に乗るとヒヤヒヤするので、そろそろ免許を返納するように説得しないといけないな、と思っています。昔はいわゆるキャリアウーマンで、精力的に飛び回っていた母が、すっかり弱々しいおばあちゃんになってしまったようで、切なくなることもあるけれど、でも歳を重ねたら今まで出来た事が出来なくなるのは当たり前。だから母がこれまでと違った姿を見せてきても、特に責めたりキツく言ったりすることはないし、これからもそんな接し方をするつもりはありません。大切な、大好きな母であることは変わらないんだし、自分もいずれ通る道なのだから」(53歳・会社員・母83歳)

歳をとった母を見て思うこと②

「ひどい娘だと思うけど、母のふり見て、我がふり正せと思わずにはいられない!」

●「3年前に大きな病気をした母は、それ以来、心身ともにしんどいせいか、人に対してどんどん攻撃的になってきているような気がします。これまでは温厚そのもので、私や妹が人の悪口を言うと、『そんなこと言わないの!』とたしなめていたくらいなのに……。家族や親しい友人にもすぐに腹を立てて声を荒げる母を見ると、本当に悲しくなります。そして、そんなふうにすぐに怒りを爆発させるせいか、以前はよくお互いの家を行き来していた友人も、最近はどんどん離れていっているようで、3年前に父が亡くなった家で、一人過ごすことが増えているようです。心配なので、なるべく私や妹が顔を出すようにしていますが、行くたびに何かと腹を立て当たられるので、正直行くのが嫌になります。そして自分が母の歳になったとき、こうならないためには、これからどう過ごせばいいのか真剣に考えてしまいます」(56歳・専業主婦/母87歳)
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●「昔は嫌なことがあって落ち込んだり、怒ったりしていても、一晩寝ればけろっと元通りになっていたさっぱりした性格の母を尊敬していました。私はどちらかというと、嫌なことを長めに引きずってしまう性格なので、母を見習わないと、といつも思っていました。でも、父を見送った3年くらい前から、寂しさのせいなのか、人に言われたりされたりされて嫌だったことをしつこく覚えていて、うじうじと文句を言うようになったなと思っていたら、最近は、ものすごく前の過去にあった嫌な思い出まで思い出しては、それを反芻して一人で怒り、怒りが収まらないといって、私にわざわざ電話をかけてくることが増えました……。それも、きまって仕事中など忙しいときなどに電話をしてきて、相手をしないとさらに怒りが倍増するので、本当に困っています。ついイライラして母にきつい言葉を言ってしまう自分に自己嫌悪することもしばしば。さらには、あんなに何も引きずらないタイプだった母ですら歳をとってこんな風になってしまったのを目の当たりにすると、引きずりやすい自分なんて、今後、どんなことになってしまうのか、と想像するだけで、恐怖を覚えてしまいます」(52歳・自営業/母80歳)

●もともと自分が1番正しいと思ってる人だったのですが、歳をとりますます頑固になり、ついには人の意見をまったくきかなくなりました。きちんと母のことを考えている、家族や友人、お医者様のアドバイスにも聞く耳持たずで、「痛い、辛い、しんどい」などと常に愚痴のオンパレード。自分の不幸自慢と人の悪口、ネガティブワードばかりで、会っても電話してもとにかくこちらがしんどくなります。また昔は本当に仲良しだった父(87歳)に対するモラハラのような攻撃もひどくなり、晩年になって激しくいがみ合っている様子を見ると心から悲しくなります。子供は親を見て育つ、といいますし、こんな母と接していると、刷り込みで自分も子供たちも、将来同じことをしてしまいそう……。そんなこともあり、少し前までは大好きだった母が正直苦手になり、距離をおきたくなってしまうのですが、そんな親不孝な自分にも嫌になります。私は、先の短いでであろう母と優しく楽しく過ごしたいのに……。ここ数年、ずっといろんな気持ちでモヤモヤしています。(51歳・会社員・母88歳)

●「若い頃は少し神経質なほどキレイ好きでオシャレだったのが、今では家の中が汚れていても平気で、服装や美容にもどんどん無頓着になってきているようです。子供としてはいつまでも、「オシャレでキレイなお母さんですね」と他人から思われたいし、家の中もキレイにしていて欲しいと思うのですが、まあ、身体も弱くなってきているし、若かったころのようにしゃきしゃきと動け、というほうが酷なのかな……。でもそんな母を見ていると、自分が母の歳になったときは、「変わらずきれいにしているお母さんっていいな」と子供たちから思われたいな、と思う気持ちがどんどん強くなっているので、最近、密かに貯金を始めました。どうしても家事がしたくないときに、ハウスクリーニングを頼む資金として(笑)。誰でも歳をとるのは一緒だから、どうあがいても情けない姿を見せるようになってしまうのは仕方がないことだけど、少しでも見栄をはれるように、なにかしらの準備はしておきたいなと思っています」(57歳・専業主婦。母86歳)

歳をとった母を見て思うこと③

「亀の甲より、年の功、って本当かも⁉ 歳を取るのも悪くない!」

●「いわゆるお受験ママで、私が小学生の頃から塾のテストの成績で一喜一憂し、成績が悪い時には、私を怒鳴りつけたり、酷い時にはたたいたり、と、かなり激しい母でした。中学から大学までの一貫校に入ってからも、常に成績のことでヒステリックになる母が怖すぎて気が抜けず、かなりのトラウマを植え付けられたので、大学を卒業して就職をした瞬間に母と離れたい一心で、一人暮らしを始めたほどです。正直、そんな母を恨む気持ちもあったので、家を出てからは、実家に帰るのも最小限のままずっと暮らしていました。でも結婚して、10年前に長男を出産したころから、あんなにいつも張りつめていた母がどんどん穏やかに。孫に会いたい、と言っては、我が家にもちょくちょくやってくるようになり、息子や娘(8年前に出産)のお世話をかいがいしくしてくれています。それどころか、この前などは、子供たちが持って帰ってきた決して点数がいいとは言えないテストの答案を見ていたので、なんて言うかなと思っていたら、「勉強なんてほどほどでいいのよ、子供は元気が一番だものね!」と! あの怖かった母がここまで変わるなんて、年月の流れって本当にすごい! と本当にびっくりしました。おかげさまで今では私の人生史上、母との関係は一番よく、こんな日がくるなんて! ととても嬉しく思っています」(49歳・会社員/母81歳)
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●「うちの両親はとても仲が良く、専業主婦だった母は、父のお世話をするのが生きがい、のようだったので、5年前に父が他界した際には、これから母はどうなってしまうんだろう、ととても心配しました。ところが、一人で暮らすには広すぎる、と言って実家を売り、私が家族と暮らす家のそばのマンションに引っ越してきてからというもの、同じマンションで次々と新しいお友だちを作り、ランチに行ったり、お互いの家を行き来したり、となんだかとてもアクティブに動き回っている様子。どちらかといえば、インドアでおうちをピカピカに磨き上げて、ゆったりしているのが何よりも楽しそうな母だったので、ちょっとびっくり。この前母にそのことを話してみたところ、『これまでは家族に尽くしてきたから、これからは自分がやりたいことを思う存分やらせてもらおうと思って。来月、お友だちと旅行に行ってくるわね』と。家のことを完璧にこなすのが好き、ではなく、自分のやりたいことを我慢して、私たちのために頑張ってくれてたんだな、と改めて感謝すると同時に、残りの人生を母がもっともっと楽しんでくれるといいな、と心から思いました。そして、人生いくつになっても、やりたいことができるようになるチャンスって巡ってくるんだな、と自分の将来にも希望がもてるようになりました。お母さん、すごい!」(51歳・専業主婦/母79歳)

●「兄や私には〝出されたものは残さずに食べなきゃダメ!”と言いつつも、自分は食べられないものが多く、よく、一人だけ家族とは違うメニューを食べていた母。そっちを食べたい!と言うと、お母さんはアレルギーだから、仕方がないのよ、といつもいなされていました。が!5年ほど前、一緒に食事をしていたら、母が出てくるものを次々と残さずに何でも食べていて! アレルギーはどうしたのよ! と聞いたら、〝ああ、あれは、あなたたちがうるさいから…”と! アレルギーではなく、ただ単に好き嫌いが多い人だっただけのようです(笑)。でも、今は何でももりもり食べている母を見るたびに、歳をとると、好き嫌いって治るんだなあ、と感心したり。小学生の息子が昔の母のように好き嫌いが多すぎて、どうしたらちゃんと食べてくれるのか、とずっと悩んでいましたが、年齢を重ねていけば治るかもしれないし、あまり厳しく言わなくてもいいか、と思えたりして、心が楽になりました」(49歳・派遣社員/母80歳)

イラスト/佐藤ワカナ
※エクラメルマガアンケート69人の回答より
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