【「日帰り京都」まとめ】素敵な大人ほど“日帰り”で京都を楽しむ
いつ、何度訪れてもアップデートされ、「深い新しさ」を発見できる京都で、静かに心身をリセットして、明日への活力にする――そんな優雅なネクストステージの旅のかたち「日帰り京都」を、どうぞ。
パサンド バイ ヌキテパ代表 神 真美さんのおすすめスポット
建築とアート、そしてナチュラルワイン。自転車で駆ける一日
美術館やギャラリーで作品を鑑賞するのも、実際に購入して自宅に飾るのも好きというアート通の神真美さん。京都旅は本当は泊まりたい派だが、見たい展覧会や気になるアートフェアがあると、強行スケジュールで日帰りで訪れることも多いという。なかでも、ACK(Art Collaboration Kyoto)は毎年必ず訪れているアートフェア。「2年前、ACKの内覧会の日に京都で六本木のギャラリーのかたに偶然会って、その流れで内覧会に行くことになり、その場でライアン・ガンダーの作品を買ったのが始まりです」。その際、初めて訪れた国立京都国際会館にも心を動かされたそう。「建築はモダンなんですが、庭はトラディショナルで、自然に包まれていて、その取り合わせがなんとも京都らしくて」。
『kōjin kyoto』もアーティストと出会えることもある貴重な場所。在廊期間中に作家と出会い、その後アトリエを訪ねるというよき出会いも京都ならでは。
「京都でナチュラルワイン、というのも旅の楽しみにひとつ。『Chrome natural wine life』の店主はナチュラルワインの知識が深く、料理もおいしい。ワインバーなので早い時間は意外と空いてることがあり、ディナーにも穴場です」
そして最後に、神さんの日帰り京都旅に欠かせないのがレンタサイクルの電動自転車だそう。「タクシーと違って、自転車なら移動中も、京都の街を感じることができます」。
国立京都国際会館
’66年、日本で最初の国立の会議施設として開設。会議や催事、イベント時以外は非公開だが、大谷幸夫が設計した日本を代表するモダニズム建築を見学したいという声に応え、月に2、3回、一般公開日が設けられている。

コンクリートの壁や柱が印象的な館内。特に吹き抜けのロビーに3つのV字の柱が並ぶ姿は圧巻

六角椅子は日本を代表するインテリアデザイナー、剣持勇デザイン

庭園に面した開放的なラウンジ。一般公開日は、庭園やロビーの一部を自由に見学できるほか、ラウンジをカフェ利用できる。そのほか、月に1度、抽選予約制の特別見学会を開催。案内つきでふだん見られない会場やホール内を見学できる

周辺の山々や木立を借景にした回遊式日本庭園

幸ヶ池にかかる橋からは建物全体が見渡せる。約68度に傾斜した鉄筋コンクリートの壁や柱と水平の梁が幾重にも重なり合う力強い建物

館内外にアート作品が飾られている

電動自転車レンタルの御用達は『100 BIKES KYOTO』。ワインを飲む前に返却
kōjin kyoto
鴨川のほとりに立つ、建物と自然がシームレスにつながるエキシビションスペース。’22年、杮落(こけらおとし)に、アート界の重鎮、南條史生のキュレーションによる展覧会を開催したのを皮切りにさまざまな展示やイベントを行っている。

DATA
京都市上京区上生洲町248の6
企画展やイベント開催時のみ開館
☎非公開 問info@kojin-kyoto.com
2024/9/13~10/8は『京都 花政 藤田修作展 花を花と見て 花と見ず』を開催。11:00~19:00(最終入館は18:30まで)
Art Collaboration Kyoto
今年で4年目を迎える、現代アートに特化した日本最大級の国際的なアートフェア。国内のギャラリーが、海外のギャラリーをゲストに迎え、ひとつのブースをシェアして作品の展示・販売を行う「ギャラリーコラボレーション」セクションも話題。

昨年の「キョウト ミーティング」会場風景

昨年の会場風景。京都『Imura Art Gallery』とトリノ『A Pick Gallery』によるシェアブース

『kōjin kyoto』の過去に開催された展覧会風景。地下1階から3階までの4フロア構成。3フロアは一面ガラス張りで、鴨川を望めるナイスビュー
DATA
11/1~3、国立京都国際会館にて開催(11/1~2は12:00~19:00、11/3は11:00~17:00、いずれも入場は閉場の1時間前) 入場料/未定
Chrome natural wine life《クローム ナチュラル ワイン ライフ》
ナチュラルワイン愛に満ちたソムリエ・関谷英之さんが営むワインバー。自然派の名手や経験豊富なワイナリー、小規模生産者のワインを最高の飲み時に提供。長期熟成することも多く、セラーのワインは5000本を数える。

ガラス張りのセラーにはワインがぎっしり

グラスは、カジュアルなものから希少な銘柄まで幅広く、赤・白各10種類以上から選べる。¥1,000~¥3,000

厚切り自家製タスマニアスモークサーモン 山わさび」¥1,800

DATA
京都市中京区大炊町201の3
☎090・8537・2104
18:00~24:00最終入店 ㊡月曜(不定休あり)
神 真美(Mami Jin)●青山「パサンド バイ ヌキテパ」の代表。ヌキテパ、サラマリカ、ウパラの3ブランドのディレクターも務める。国内外問わず旅好き。
スタイリスト・西﨑弥沙さんのおすすめスポット
京都に器の先生と慕うかたがいるという西﨑弥沙さん。大徳寺の近くに先生の店があるそうで、旅の始まりは大徳寺からが多いという。「朝早い新幹線に乗って京都に着いたら、まずは大徳寺に向かいます。歩くだけでも気持ちがよくて。塔頭の真珠庵も先生に教えてもらいました」。
関東で育った西﨑さんにとって京都は非日常であり、自分のチャンネルを変えられる場所なのだそう。
「東京にいたら、お寺を散歩することはありませんが、京都に行くとしたくなります。散歩だけじゃなく、美術館に行ったり、器を見にいったり、京都にいると、自分の好きなものを確認できます」
西﨑さんの好きな現代作家の器を多く扱っている『essence kyoto(エッセンス キョウト)』にも京セラ美術館の帰りに寄ることが多いという。「森本仁さんの作品が好きですが、『essence kyoto』では多く扱っているのもうれしい」。『観山堂(かんざんどう)』で骨董を見たり、『清課堂(せいかどう)』で錫(すず)製品を買ったり、京都では、古いものや伝統工芸から学ぶことも多いという。「東京で出会うものは端正だけど遊びがないイメージですが、京都は色があったり、華やかなものがあふれています」。
器ざんまいな一日の締めは『実伶(みれい)』で新幹線用のお弁当を受け取り、『居雨(きょ)』へ。「蔵というロケーションを生かし、照明も暗め。静かな闇の中でお茶やお酒が楽しめ、落ち着きます」。
大徳寺 真珠庵
大徳寺の塔頭(たっちゅう)のひとつである真珠庵は、とんちで有名な一休宗純禅師を開祖とする。ふだんは非公開だが、今秋は3年ぶりに一般特別公開を予定(’24年9/20~12/8)。このためだけに行きたい知る人ぞ知る名刹。

書院「通僊院」。正親町(おおぎまち)天皇の女御の化粧殿を移築したもの。土佐光起筆の金碧花鳥画が収まる

初公開となる『源氏物語図屏風』も展示予定。17世紀の作。真珠庵境内には紫式部の産湯として使用したと伝わる井戸が現存しており、紫式部ゆかりの地としても有名

わび茶の祖とされる村田珠光作と伝わる「七五三の庭」


宗和流の始祖・金森宗和が作った茶室「庭玉軒」
DATA
京都市北区紫野大徳寺町52
9:30~15:30受付終了 拝観料/大人¥2,000 ※10/21、11/24〜26は拝観休止
清課堂
天保9(1838)年創業。神社仏閣や煎茶道家元御用達の錫製品を手がける金属工芸品の専門店。磨き仕上げで光沢を出したり、金鎚跡を装飾として生かしたり、表情もさまざまに、ふだんの暮らしに取り入れたい錫製品が見つかる。

酸化、腐食に強い錫製の箸置き。(上から時計回りに)波¥2,200・流水紋¥2,200・わさび¥2,420・さやえんどう¥2,200・八方折敷(はっぽうおしき)3寸5分¥11,000/清課堂


DATA
京都市中京区妙満寺前町462
☎075・231・3661
10:00~18:00 ㊡月曜
essence kyoto
現代作家の器や生活道具、シングルオリジンのオリジナル茶を扱う美しいギャラリー。西﨑さんがお気に入りの督田昌巳さんや森本仁さんをはじめ、シンプルながら作家の独自性を感じる、存在感たっぷりな器が見つかる。

木地に漆や砥粉(とのこ)を使って表情豊かに仕上げた、木工作家・督田昌巳(とくだまさみ)さんのリム皿¥33,000/essence kyoto


DATA
京都市左京区岡崎円勝寺町36の1 2F
☎075・744・0680
11:00~18:00 ㊡月曜(不定休あり)
実伶
お品書きには、旬を感じる割烹料理が50品も並び、目移りしっぱなし。持ち帰りのお弁当には、実伶風ポテトサラダをアレンジしたコロッケや変わりごはんが入っていたり、店で人気のメニューがギュッと詰まっている。

お弁当はできるだけ作りたてを渡せるように、受け取り時間は2部制に(12:00~13:30、17:00~19:00。夏期はお休み、9/20~販売開始)。¥5,400 /実伶


DATA
京都市中京区竹屋町通室町東入亀屋町143の2
☎075・251・2007 17:00~22:30
㊡水曜
居雨
器や工芸を扱う『KYO AMAHARE』の店奥に誕生した蔵の茶房。福岡『万yorozu』の茶司・德淵卓氏が空間や品書等を監修。福井『昆布屋孫兵衛』菓匠・昆布智成氏が菓子を担う。雨音を聞きながらお酒も楽しめる。

(左)ラムベースのアールグレイリキュールが甘く飲みやすい、「和紅茶と黒蜜アールグレイ」・(右)山椒とカモミールが香るかりがね茶を漬け込んだジンを使用。「山椒とカモミールのジントニック」各¥1,650/居雨


西﨑弥沙(Misa Nishizaki)●スタイリスト。本物でありながらも現代のセンスを感じさせるスタイリングは大御所料理家から編集者まで厚い信頼を得る。
徳ハ本也《とくはもとなり》
最新・最旬の京都の美食処。料理、空間、器で満たされる
’23年12月にオープンした『徳ハ本也』は『和久傳』に19年勤めた松本進也さんのもてなしが評判のお店。
「和久傳での経験を生かしつつ、これまでにやったことのないことにも挑戦し、うちらしさを極めたい」と高みを目ざす。なかでも注力しているのは焼き物。カウンターの奥に設けた囲炉裏のような焼き台に炭火をおこし、魚介やジビエを絶妙な火入れでライブ感たっぷりに焼き上げる。食材のポテンシャルも別格で、オープン前に出向いて交流を深めた氷見漁港の仲買人から直送される魚介など、極上の食材がふんだんに使われる。
さらにおいしさを底上げしているのが、こだわりの水で仕立てる「だし」。京都中の湧き水を試して行きついた梨木神社の染井の水を使って、素材を尊重しながらだしを引き、味を研ぎすませる。器やしつらえにも眼福があり、心地よい空間で五感が満たされる。
日帰り旅なら昼を予約し、食後は近所の上御霊神社へ。鴨川沿いを散策するのもいい。

建築美を楽しめるのも魅力。建物は数寄屋の匠「三角屋」によるもの

地下鉄鞍馬口駅から徒歩6分。街中から距離をおく閑静な地にひっそりたたずむ

昼の¥25,000のコースから。囲炉裏で焼き上げる、先付の伊勢海老の蓬莱焼き。

お客さまの前で切り分け、しめじとマッシュルームのソースがかかる。器は尾形乾山作

椀種の銀杏豆腐と調和するように仕立てた菊花の煮物椀

外の景色を楽しめる開放的なテーブル個室

野趣味を味わう琵琶湖産の子持ち鮎のうるか焼き。夜は¥30,000

DATA
京都市上京区新御霊口町287の5
☎075・708・7425
12:00と18:00一斉スタート ㊡日曜
HOTEL DE OGAWA《オテル ドゥ オガワ》
『食堂おがわ』の新展開。予約はとらず、旬の味を一品で
京都で最も予約困難といわれる人気店『食堂おがわ』が今年5月にオープンした2軒目は、予約をとらないスタイルで営業。おがわと同じ通りにあり、店の看板はなく、外灯だけ。並ぶことや、店前で待つのは禁止だが、タイミングさえ合えば誰でも入れ、ひとりであれば入れる確率はさらに上がる。
メニューはアラカルトのみで、おがわの人気メニューの唐揚げやだし巻き、焼き物やお造りに加え、しゅうまいやパスタといったここだけのメニューもそろえる。「好きなものを好きなだけ食べてもらうスタイルは『食堂おがわ』の原点。14時から営業しているので、ビール一杯の昼飲みでも、ワインとパスタで遅いランチでも、気軽に使ってもらいたい」と話すのは店長の羽尾宏斗さん。主人・小川真太郎さんのもとで7年間修業し、リラックスできる空間で嘘のない素材と仕事、値段を大事とするおがわイズムを引き継ぐ。
店の立地は、高瀬川の西に位置する西木屋町。河原町に近く、時間に余裕があれば、髙島屋の食品売り場や祇園界隈で京都限定品をゲットするとよい。

だしに漬けた白ずいきに、クリーミーで口当たりなめらかなごま酢がかかるひと品。¥1,100。なすでも楽しめる

締めにもアテにもなる、新メニューの「おれのペスカトーレ」。まかないから格上げした魚介たっぷりのパスタ。¥1,100

風干しにした手羽先を素揚げしている、シンプルだけどハイクオリティな唐揚げ。4本¥1,100。料理のボリュームは相談にのってくれるので、ひとりでもいろいろ楽しめる。ハイボール¥660

注文を受けてから焼き上げる、ふるふるのだし巻き。¥550。予算10000円〜、カード不可

オガワ限定のいかしゅうまい。ミンサーでひいたイカと粗く切ったイカゲソでうま味と食感を生んでいる。4個¥1,100

壁面にかかる横書きの黒板メニュー。『食堂おがわ』はおまかせだが、ここでは好きなものを好きなだけアラカルトで楽しめる。シンプルだけどハイクオリティな料理を20種類ほどそろえ、お酒も充実

水屋簞笥に並ぶ器を眺めながら飲めるカウンターは8席。気軽な割烹、上質な居酒屋として楽しめる

DATA
京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町230 ☎なし
14:00~21:00LO ㊡月曜(不定休あり)
POUYUENJI KYOTO《ポウエンジ キョウト》
庭園を有する美しい京町家で奥深い茶の世界に誘われる
グローバルティーブランド「POUYUENJI」が今年6月にオープンしたブティック。ファウンダーを務める蔡其建(チー・チェン・ツァイ)さんは、世界有数の茶コレクターとしても知られる存在であり、台湾茶や中国茶を中心に、世界中から選びぬかれた茶葉を販売。蔡さんのコレクションから希少なヴィンテージ茶が登場することもあるという。
同じプーアル茶でも、どこの茶畑でとれ、どのように発酵させ、さらに何年熟成させたかによって味や香りが変わるなど、中国茶にはワインに通じるおもしろさがある。一般的なプーアル茶は人工的に短期間で発酵させた「熟茶」と呼ばれるものだが、自然の中でじっくり発酵させた生プーアル茶を飲めるのも希少。発酵茶ながら緑茶のニュアンスを感じることができる。
町家を改装し、伝統とモダニズムをシームレスに融合させた空間も心地よく、日本庭園を望むティールームもゆったり。周辺には高台寺や清水寺といった名所も点在し、東山の散策とセットで訪れたい場所だ。

雪見障子からヒントを得て、お茶をいれる所作を手元だけ見ることができるしつらえに

岩茶の1種である水仙2023。¥7,200。茶は3煎まで楽しめる。水仙には店舗をもたずイベントなどで活躍の人気菓子工房『御菓子丸』の菓子をペアリング

一面ガラス窓で、池や灯籠を備えた日本庭園を望むティールーム

八坂の塔の東側。NYを拠点に世界的に活躍する「tonychi studios」ディレクションのもと、リノベーションされた京町家

希少なヴィンテージ茶の販売もあり。金達摩 生プーアル茶2005・円盤形の餅茶¥112,300

香りを参考に茶葉を選べる

茶葉は8gの小袋で販売も。凍頂烏龍茶や元紀 熟プーアル茶など。¥1,200~

7~8時間煮出すことで、まろやかな味わいに。土っぽいニュアンスはなく、プーアル茶のイメージが変わる。元紀 熟プーアル茶2012と菓子¥4,200

DATA
京都市東山区八坂通下河原東入ル八坂上町374
☎075・533・8826
10:00~18:00(ティールームは16:00LO)
㊡月・火曜 ティールームは要予約
Six Senses
日常からエスケープし、心身をメンテナンス
今年4月、世界のウェルネス界を牽引してきた『シックスセンシズ スパ』が、ついに東山に誕生。卓越した手技とハイテクを組み合わせた健康へのアプローチは、日帰りでも訪れる価値がある。エクラ世代におすすめなプログラムは「レスト&リカバー」。ホルモンバランスの乱れによる不調など、女性特有の症状がやわらぐ。
「ウェルネス スクリーニング」では、心身に関連する約40の主要なバイオマーカーが提示され、バランスがくずれている部分が明確になる。そこに着目し心身を整えるので、回復も早い。聖なる音と振動に癒される「サウンドジャーニー&メディテーション」、感情まで解放される「ワッツ」、一人ひとりに最適なボディトリートメント、短時間でリフレッシュできる「バイオハック リカバリー セッション」を通し、心身が蘇っていく。朝食または昼食も含まれ、地の食材を使った滋味あふれる料理を味わえるのも魅力だ。宿泊して体験するのがベストだが、その効果は日帰りでも絶大。

京都で唯一の専用プールで、セラピストに身を任せ、筋肉を伸ばしながら浮遊することでエネルギーが循環する「ワッツ(水中ボディワーク)」(60分)

シンギング&クリスタルボウルなどの快音が全身に響き癒される「サウンドジャーニー&メディテーション」(45分)

数分で心身の情報がデータ化される「ウェルネス スクリーニング」(30分)

オーガニックコスメ作りを体験できる「アルケミバー」(別料金)

服を着たまま気軽に利用できる「バイオハック リカバリー ラウンジ」

スパのあとのおすすめオプション。99%国産の酒類をそろえるバー「ナインテイルズ」。「麴マンダリン」をはじめ発酵食品や和草を使ったカクテルが人気

スパのあとのおすすめオプション。24節気に合わせて内容が変化する「暦アフタヌーンティー」。グルテン&シュガーフリーなど、体に優しいスイーツやセイボリーを堪能できる
DATA
京都市東山区妙法院前側町431
☎075・531・0712(スパ直通)
10:00~20:00 レスト&リカバー 1日 1名¥90,450、2名¥158,100(税・サ込)
https://www.sixsenses.com/kyoto
じんぐうみち
京都の食や文化のカリスマに学べるプレミアムなレッスン
レストラン&学びの空間『じんぐうみち』では、京都の食文化やアートを体験できるレッスンを開催。そのひとつが、台湾に精通する料理研究家でジュエリーデザイナーの松永智美さんによる「美素食」の教室。動物性の食材をいっさい使わない中華版の菜食料理「素食(スーシー)」をモダンにブラッシュアップした独自の世界観があり、食材の基礎知識から下ごしらえの創意工夫、見立ての妙までをていねいなレクチャーと試食で学べる。

米に生ピーナッツ、蓮の実、しいたけ、にんじん、ピーナッツ油を合わせて蓮の葉に包んで蒸したおこわなど、3品をレッスン

台湾の素食の第一人者・洪銀龍(ホンインロン)氏に師事し、素食の基本を学んだ松永さん。「素材の色、形、味わい、滋養を備えた、体を内側から清めてくれるお料理です」

具だくさんなので素材の味が感じられ、食べ応えがあって後味すっきり

平安神宮の参道沿いにあるマンションのカウンターキッチンで開催。「松永智美の美素食教室」は10月16日、講習料¥12,000。問い合わせ、予約はメールかInstagramにて

食道具 竹上《しょくどうぐ たけがみ》
研ぎを通じて包丁の真価を知り、料理や食のあり方を見直す
本物の包丁とそのメンテナンスを手がける『食道具 竹上』のオーナー・廣瀬康二さんが定期的に開催している包丁研ぎの講習。基本的な研ぎ方の説明を受けたあと、持参した包丁を実際に砥石を使って研ぎ、その体験を通じて切れ味の変化や、日本の伝統的な料理道具との上手な付き合い方を知ることができる。講習は1回制か2回制を選択。2回目以降は自分で研いだ包丁を見て研ぎぐせを修正してもらえ、より深いアドバイスを受けられる。

研ぐことで包丁の切れ味は蘇り、純粋に研ぐ楽しさも体験できる。1回制コース¥3,300

「包丁は更生することで刃の食材への当たりが優しくなり、使い勝手のいい道具になります」と話す廣瀬さん。プロの料理人からも信頼が厚く、庖丁コーディネーターとしても活躍

熟練の鍛冶職人が手仕事で仕上げたオリジナル包丁を展示。まな板や砥石もそろえ、販売や修理も対応

ギャラリーのような外観。ショップ、ラボ、キッチンからなる店内は、道具と食をつなぐ思いが伝わってくる空間
DATA
京都市下京区黒門通高辻下ル杉蛭子町238の2
☎075・802・3378
10:00 ~17:00 ㊡日曜
花政
京都の暮らしや歳時に寄り添う 花の世界を老舗で学ぶ
文久元(1861)年創業の花司『花政』が、今年から年間6回の花レッスンを店の2階でスタート(本年度分は受付終了)。京都の名だたる日本料理店やレストラン、道具商の花の生け込みを任されているスタッフが講師となり、毎回異なるテーマでレッスンが行われる。和花の投げ入れや山野草の寄せ植えなど、京都という土地で育まれた花の世界を体験でき、四季を通じて生息する花や木々の姿を愛(め)で、その命を感じることができる。

ふだん、手にする機会が少ない山野草を思い思いにアレンジ

経験豊富なスタッフの実演と説明を受けたあと、寄せ植えを実践


店内の一角に置かれた山野草の苗木を自由に選び、鉢に植え込み、苔を敷き詰めて仕上げる

モダンな空間にも映える和のグリーン。持ち帰ってわが家で楽しめるのも魅力。来年度の講座はHPにて告知。講習料6回¥66,000
DATA
京都市中京区河原町通三条上ル東入恵比須町443
☎075・231・2621 9:00~18:00
無休(年始を除く)
POJ STUDIO
日本古来の修繕技術、漆を使った本金継ぎを学ぶ
代表・小山ティナさんは、シリコンバレーのIT業界を経て、「これからは日本の代々受け継がれる技術や手のぬくもりがある製品に携わりたい」と、海外向けに日本の伝統工芸を紹介するオンラインショップをスタート。’22年にオープンした実店舗の2階では、金継ぎ師による教室を開催している。合成樹脂の接着剤を使用した簡易金継ぎが増える中、天然の本漆を使った伝統的かつサステイナブルな本金継ぎを広めている。

金継ぎ修復の最終段階である絵漆を塗り、真鍮粉を蒔いて仕上げる工程を体験。所要時間1時間のリハーサル¥12,000、体験した器は持ち帰れる。基本は英語でのレッスンだが、日本語での開催もあり

真鍮粉を蒔く前に、ヒビに見立てた黒いラインに沿って絵漆を塗っていく

漆は時間をかけて硬化するため、本金継ぎは完成までに最低1カ月半~3カ月を要する。教室では本金継ぎの流れについても教えてもらえる

1階は現代の暮らしに溶け込むモダンな伝統工芸品をセレクト

器の欠けや割れを自宅で修復できる金継ぎセット。¥14,000
煌《こう》
京都の街のど真ん中。ビルの最上階に上がり、オフィスフロアのような廊下を抜け、扉を開けると2面ガラス張りの絶景が広がる空間に。店主の納谷直(なやただし)さんはバーテンダー歴30年弱を数え、季節のカクテルも絶品。

(左から)リンゴのブランデー・カルバドスをベースにしたショートカクテル、ジャックローズ¥2,200。ジンが青々としたシャインマスカットの風味をきわだたせる、シャインマスカットのカクテル¥1,980

カウンター席のほか、テーブルやテラスもあり

西から南、南東まで望め、空がピンクに染まるマジックアワーは最高

大人が落ち着けるインテリア
DATA
京都市下京区貞安前之町589 TM四条寺町ビル8F
☎080・7991・4285 15:00~22:30LO
不定休 チャージ¥1,100
éperon《エプロン》
祇園のレストラン出身のソムリエ、松浦優喜さんが昨年開いたワインバー。「散歩がてら来てほしい」と、陽光射し込む店内にテーブルを配し、喫茶店のような雰囲気に。料理も野菜優勢で、ナチュラルワインに寄り添う味わい。

経験豊富な造り手のワインや熟成させたワインをグラスで気軽に味わえる。グラスは常時10種類以上。¥1,000~

本棚を備え、本を読みながらワインを飲むひとり客も多いそう

マスカルポーネと奈良漬けをのせたマフィンや焼きれんこんの白バルサミコマリネなど、前菜5種盛り¥1,100

1500本のワインをストックしているという松浦さん
DATA
京都市左京区川端通二条下ル孫橋町18の4
☎075・600・9200
15:00~22:00LO ㊡水曜、第1・3火曜
幾星(いくせい) 京都蒸溜室
祇園の薬草系リキュールバー『喫酒幾星』が2年前に開いたノンアルコールスピリッツ専門の蒸留所。現在、昼はノンアルコールスピリッツの販売と3種の飲み比べができ、夜はモクテルを得意とするバーとして営業している。

ノンアコールスピリッツmiatinaは、神代杉をメインにした然仙をはじめ、3種類あり。500㎖ 各¥4,180

築140年の町家をリノベーション。10月からは昼のバー営業が再開される予定
DATA
京都市下京区早尾町164の2
☎075・708・2091
販売14:00~18:00、バー19:30~22:00
㊡水・木曜
バーチャージ¥500
ここ数年、京都では昼からお酒が飲める店が増えている。もともと、自営業や自由業が多い街なのに加え、コロナ禍以降、飲みはじめる時間が早まったことや、旅先で昼から飲みたい旅行者が増えたことも要因に。
ナチュラルワインに特化した店も多く、喫茶店感覚で立ち寄れる『éperon』や昼飲みにぴったりなロゼやペティアンを一杯から楽しめるフランス料理店『d’or』は大人の女性ひとりでも居心地抜群だ。
昼ということもあり、飲める人も飲めない人も一緒に楽しめる店も人気が高く、『SUMI WINE COFFEE』は、ナチュラルワインとコーヒーをスタンディングで飲め、2階にはワインショップを備えている。『幾星 京都蒸溜室』は、日本初となるノンアルコールスピリッツに特化した蒸留所。バー営業では、モクテルのレパートリーも豊富。現在、昼のバー営業はお休み中だが、秋に再開されるのが楽しみだ。
ザ・ホテル青龍 京都清水の『K36Rooftop』ができて以降、『CICON ROOTOP BAR by NOHGA HOTEL』や『UE』など、ルーフトップバーも登場。そのほか、テナントビル最上階の『煌』や吹き抜けの中庭で飲めるシックスセンシズ京都の『ナインテイルズ』など、屋外テラスを備えた店もいろいろ。今からは特に屋外飲みが気持ちいい季節となるので、日帰り旅の締めの夕景飲みにぜひ。(文/天野準子)
“日帰りで優雅に京都をめぐる新しい知恵”
タクシーがつかまらない、観光客でどこも混み混み……そんな状況でも楽しめる新たな京都の楽しみ方をご紹介。
1.京都駅からはタクシーに乗らず、幹線駅まで地下鉄で移動
京都旅で一番頭を悩ますのが交通アクセス。これまでならJR京都駅からタクシーに乗ってお目当ての場所に直行できたのに、タクシー乗り場は長蛇の列で、まったく時間が読めない! ならば、JR京都駅から地下鉄烏丸線に乗って他線に接続している四条駅や烏丸御池駅、あるいは目的地の最寄駅へ。さらに叡山電車、嵐電を駆使すればローカルに溶け込め、ストレスなく遠方まで移動できる。
2.鴨川沿いを歩く。 おすすめは御池大橋より北

行楽シーズンの京都は、どこに行っても人が多く、車道は大渋滞。効率を重視するのもいいが、ちょっと京都気分を味わいたい人におすすめなのが鴨川沿い歩き。御池大橋や二条大橋あたりから北は人もまばらで、ベンチでひと休みするのもよし、橋の上から景色を楽しむのもよし。観光地では味わえない、ふだんの京都をさらりと感じられる。
3.日帰り新幹線でお得に旅を
JR東海ツアーズでは、旅先での目的に合わせ自由に選んで、体験できるクーポンつきの「ずらし旅」や「そうだ 京都、行こう。」30周年特別企画・JR東海限定オリジナルお守り&拝観券つきの「日帰り 1day 京都」などお得なプランを提供。詳しくは、https://travel.jr-central.co.jp/plan/area/kyoto/

4.大人の女性にも人気な、自転車 de KYOTO
大混雑のバスを避け、タクシーに乗っても渋滞で進まない……なんてことも多い京都では、レンタサイクルを活用するのも手。明治創業の老舗自転車店が手がける『100 BIKES KYOTO』は、街中にあり、アクセス抜群。自転車の種類も豊富で、通常よりバッテリーが長持ちし、約120㎞も走れる電動自転車「BRUNO BIKE」が大人気。

DATA
100 BIKES KYOTO
京都市中京区三文字町226の1
☎075・221・5732
9:00~18:00 無休
5.新幹線まであと1時間。 駅近BAR
混んでいて直近のチケットが買えないこともしばしば。予約時間までどこか行くには余裕がないけれど、駅で待つには長すぎる……というときにはラストの一杯を! 並んでいなければ八条口の『イノダコーヒ』や、和久傳が手がける『はしたて』(JR京都伊勢丹 JR西口改札前イートパラダイス内)もおすすめ。
ALKAA《アルカー》
JR京都駅八条口から徒歩2分の位置にあるワインバー。グラスワイン常時10種類以上、ボトルワインは2500本ほど。ドリンクはワインのみ。手作りの焼き菓子とのマリアージュもおすすめ。旅の締めくくりに素敵な一杯を。

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