パンツ ¥41,800/テラ(ティースクエア プレスルーム 03-5770-7068)
ピアス ¥41,800、ネックレス 上¥46,200・下¥66,000、リング 右手/中指¥69,300・薬指¥24,200、左手/人差し指¥44,000・薬指¥38,500/ブランイリス(ブランイリス トーキョー 03-6434-0210)
※右耳のパールのピアスはスタイリスト私物
『ピエタ』(大島真寿美 著)の舞台は、18世紀のイタリア・ヴェネツィア。孤児の養育施設で出会った少女たちが、長い年月を経て、かつて音楽の指導をしてくれた作曲家ヴィヴァルディの死を機に再び引き寄せられるところから始まる物語。今作と出会った当時、登場人物たちと年代が近かったこともあり、小泉さんはこの物語にすぐに心をつかまれた。
「私が最初に『ピエタ』を読んだのは40代のころで、ちょうど自分がこれから向き合っていく、年齢であったり、老いみたいなことへの不安が暗雲のように頭の中に生まれ始めたときでした。この物語は、ヴェロニカという貴族の女性が少女時代に自作の詩を書き込んだ楽譜を探すところから展開していくんですけど、ヴェロニカが探し求めた「楽譜」のようなものって、みんな何かしらあると思うんです。それは子どもの頃に見た、きれいな空かもしれないし、きれいなお花かもしれないし、あの曲、あの映画、あの風景みたいなものかもしれないけれど、そこがすごくすとんと納得できて。私ももう一度、自分の核となっている少女のときの気持ちみたいなものを探し出して、きれいに磨いたりメンテナンスしてあげたら、ここから先を生きられるような気がしたんです」
『ピエタ』に登場する女性たちの多くは、ちょうどエクラ世代。思わず誰かと気持ちを重ね合わせながら読んでしまう小説でもある。
「私が最初に『ピエタ』を読んだときは、ヴェロニカが自分の気持ちと一番近いかなと思っていたんですけど、最近ではコルティジャーナ(高級娼婦)のクラウディアさんの気持ちもすごくわかるし、プロデューサーみたいな立場で動いているとエミーリアの気持ちもわかる、そうやって自分がどんどん増えてきています(笑)。『ピエタ』って、そのときの自分の年齢や状況によって誰と重ね合わせるかが変わっていくんですよね」
確かに『ピエタ』を舞台化するために事務所を立ち上げ、プロデューサー的な立場も担う小泉さんは、運命に引き寄せられた女性たちをやさしく結びつけていくエミーリアの姿に重なる。人を率いる立場において大事にしていることをたずねてみると、組織の中でリーダーとしての自分のあり方に迷うエクラ世代へのヒントになるような答えが返ってきた。
「やっぱり一緒に何かを作る人たちのことをよく見て、得意なことと不得意なことを見つけてあげるというのが大事なのかなと思います。それは自分に対しても同じで、私がやると3時間かかることも、得意な人がやると30分でできちゃったりするので、そういう部分を見抜いていくというか。やっぱり苦手なことをさせられるのってすごく苦しいから(笑)。逆に得意なことをやっているときって楽しいし、みんなも笑顔になるから、そこを把握するということは割と心がけています」
今作は女性たちが過去からのさまざまな思いを抱えながらも、身分や立場を超えた強い結びつきでひとつの答えに向かっていくという、まさにシスターフッドの物語。時を経て、それぞれにいろいろな経験をした同年代の仲間たちと再び集まるという経験は、小泉さんにもあるようで。
「10代、20代、30代、40代と、そのときそのときでいろんなお友だちと出会ってきました。20代のころは横のつながりで、いろんな面白いことを考えて形にした時期もあって、それもすごく楽しかったけれど、それぞれが自分の道を歩いていって、今また集まり始めたという感じがあって。それは仕事の仲間に限ったことではなくて、私は高校を中退しているので中学までの同級生しかいないんですけど、その同級生たちも次のフェーズに入って時間ができたことで、会ってごはんを食べたり、舞台やライブを見に来てくれたりということが最近また始まっている気がしますね」
かつての同級生たちも見に来てくれた舞台『ピエタ』での経験は、今回のAudibleの朗読でも生きているという。
「声だけですべての役を演じ分けなければいけないというときに、舞台で演じてくださったみなさんの姿が浮かんで、そのときの表現にすごく助けられました。あと、女性の登場人物もですけど、男性の部分を読むのが意外と楽しくて、ゴンドリエーレ(ゴンドラの漕ぎ手)のロドヴィーゴさんは自分でもよかったと思う(笑)。著者の大島真寿美さんにも褒められました(笑)」
本を愛し、表現を愛する小泉さんにとって、Audibleは大事にしたい作品を多くの人に届けられる新たな手段だ。
「さっきの得意、不得意で言うと、本を読むのが苦手で音楽みたいに小説を楽しみたいという人もいるかもしれないし。家事とかやるべきことに追われて、ゆっくり本を読む時間がなかったり、老眼で文字が読みにくくなったり、目の病気で視力を失われていたり、病気で伏せっていたり、いろんな事情の人がいると思うので、選んでもらえる選択肢がひとつ増えたというのはすごくうれしいことですね。Audibleって私たちがやっていること自体はあまり変わらないけれど、受け取る人の環境が変わるじゃないですか。お家で家事をしながら、車を運転しながら、通勤のときにヘッドホンでとか、もしかしたら公園で空を見上げながら聞く人もいたり、聞く人の生活圏内にその物語が入ってくるので、そういうことを想像するとすごく楽しいなと思います。諦めずにいろんな方法で、いろんなことを表現したいと思っている私としては、好きなものを選んで楽しんでね、といつも思っています」
読書家として知られる小泉さん。本を読むことは日常であると同時に、特別な体験をもたらしてくれるものだったようだ。
「今というより10代、20代のときにとても大きな影響を与えてくれたなと思います。読書をしているときって、まわりの人からしたら、ただ椅子に座ってページをめくる、すごく静かな時間に見えるけれど、本を読んでいる私は宇宙とかにまで行っているんですよね。すごく忙しい時間を過ごしていた当時、テレビ局の中での待ち時間の最中でも、本はその環境から私をサッと引き離してくれるものだったから、すごく助けられたし。本を読むことで、自分が知らない言葉や出来事などたくさんのことを知ることができて、心の中の森がモニョモニョモニョ〜って大きく広がっていくような感覚があったので、勝手に飛び出す絵本みたいですごく楽しい体験だったんですよね。だから、私は本に出会えて、本を読むことが好きになれて本当によかったなと思います」
『ピエタ』もまさに小泉さんの心の中の森を大いに豊かにしてくれた一冊だろう。物語の終盤には「むすめたち、よりよく生きよ」という、読む人の心に直接語りかけてくるようなメッセージが登場する。自身もそのような感覚を抱いたという小泉さんに“よりよく生きる”ために大切にしていることを聞いてみると、軽く上を見上げ、少しの思索の後にこう答えてくれた。
「自分の核にある、少女だったころに世界を見ていた疑いのない目みたいなものを基準に判断するというのはずっと大事にしていることかもしれないです。やっぱり大人になるにつれて、外から入ってくる知識や情報で心がブレそうになるじゃないですか。そんなときに唯一支えてくれるのは自分の記憶とかだと思うので。5歳の私、16歳の私、20歳の私みたいに、70代ぐらいまでの私が横に並んでいて、そのひとりひとりが私の“セルフシスターフッド”だと思うんです。だからもし今、踏み出そうとしている一歩が結構苦しい一歩だとしても、“ここで私がズルをしないで頑張って一歩踏み出せば、70代の私、きっと笑えるよな”とか“16歳の私もよくやったって言ってくれるよな”という感覚が自分の中にあるんです。もちろんそこには、本当の友だちとか仕事仲間とか家族とかファンの人とか、いろんな人がまわりにいて、巨大なシスターフッドになっているイメージがあります。でも自分の中で、“この言動は16歳の私に恥ずかしくないか”“この行動は70歳の私を支えるのか”と考えると、割と納得して動けるし、ずっとそうやって生きてきたので、そこはすごく大事にしています」
小泉今日子
『ピエタ』
18世紀、爛熟の時を迎えた水の都ヴェネツィア。『四季』の作曲家ヴィヴァルディは、孤児を養育するピエタ慈善院で音楽的な才能に秀でた女性だけで構成される〈合奏・合唱の娘たち〉を指導していた。ある日、教え子のエミーリアのもとに、恩師の訃報が届く。一枚の楽譜の謎に導かれ、物語の扉が開かれる――
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