世界に誇る鯖江のメガネは、200以上の工程を経て完成される。それらのひとつひとつは専門の工場・職人たちによる分業で成り立っていて、そのような産地内分業の中での厳しい品質確認・管理により、良質なメガネが生み出されている。現在では、生産効率化のために機械設備が取り入れられている企業もあるが、「どんなに優れた機械を導入しても、重要な工程は今でも職人たちの目と手で丹念に行われています。精度が高く使い心地のいいメガネは機械だけではつくることができない」とシャルマンの岩堀専務は語る。
鯖江では’81年、世界で初めて軽くて丈夫なチタン製メガネを開発し、国際的な産地として地位を確立。近年では産地が培ったチタン加工の技術を、医療や電子機器などに生かす企業も登場。メガネづくりに懸ける熱い思いが、さらに幅広い分野へと広がっている。