美しいものを求めて アートに触れる白金の散歩スポット五選

趣のある古くからの商店街がちらほら残る、白金エリア。美術館を中心に、ギャラリーや工芸店、レストラン、焼き菓子屋さんと、魅力が詰まった秋のアート鑑賞に適した散策スポットをご紹介。

3.複数のギャラリーが入る白金のアートスポット 白金アートコンプレックス

美しいものを求めて アートに触れる白金の散歩スポット五選_3_1
たまたま登場したネコの御影くん(京都出身)と、じっくり作品を鑑賞する。アルベール・マルケのような、柔らかいトーンに包まれる
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四の橋のあたりまで足をのばす「目的」になる、素敵なギャラリーが入ったビル。ここでの眼福のあとは、ちょっと昭和な「白金商店街」の散策も楽しんで。
1F キラリと光る才能に出会える現代アートのギャラリー

児玉画廊

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’04年より、関西と東京の2拠点で新進アーティストの魅力を発信してきた伝統ある現代美術ギャラリー。現在は、白金と天王洲の2つのスペースで、1カ月ペースでの個展を開催している。取材時の展示は、芸術大学を卒業したばかりで初の個展という太中ゆうきの『発端』(10/1終了)。柔らかい色調によるどこかうつろな風景や筆触の蓄積のような画面は、「最初の一筆」からのプロセスを大事にした結果だそう。才能を応援するのも、大人のアートの楽しみ方のひとつ。
●11:00~19:00 
㊡日・月曜、祝日 
観覧無料 
東京都港区白金3の1の15 1F 
☎03・5449・1559

4F 選びぬかれた古美術の、清らかなオーラに満ちる場所

ロンドンギャラリー 白金

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取材時は、常滑、備前、信楽などの中世の焼締陶を生んだ「六古窯」の展示(展示は終了)。奥の軸は狩野元信筆『松梅に小禽図』。巨大な無垢材を光学ガラスで支えたテーブルは杉本博司によるもの
こちらのギャラリーが主に扱うのは、東洋の古美術品(現代作家は橋本雅也、鈴鹿哲生ほか)。美術館クラスの作品を惜しみなく、ショーケースなし、自然光も交えた空間で1カ月ごとにテーマ展示している。「好みのデザイナーを基準にして服を選ぶように、古美術も自分の好きな時代や作家など手がかりをひとつ見つけるといいですよ」と語るのは店主の田島整さん。現代美術家の杉本博司が手がけた空間に溶け込む、見せ方や表具のセンスも学びたい。

『信楽檜垣文壺』 室町時代

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戦後、数寄者に愛された大壺の代表格が信楽。白い珪石が飛び出した土肌の明るい緋色、底部から雲のように立ち上がる白い斑など、窯で焼かれた際の変化も多彩。

『猿投灰釉共蓋薬壺』 平安時代

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薄づくりながら豊かな張りのある薬壺。柔和な造形に時代性が感じられる。流れ落ちる緑色の釉薬は、窯の中で自然に生じたもの。1000年以上を経て、蓋とも伝わった優品。
●11:00~18:00 
㊡日・月曜、祝日 
観覧無料 
東京都港区白金3の1の15 4F 
☎03・6459・3308

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