「男性の場合、性ホルモンがガクンと減ることはあまりありません。それでもストレスなどがトリガーとなり、男性ホルモンが大きく減ってしまうと、心身に深刻な影響が出てきます。朝起きられなかったり、うつ病のようになったり、突然冷え症になったり。これこそが、男性にもある更年期障害、LOH症候群です」と小林一広先生。
男性ホルモンは、性機能だけでなく、骨や筋肉の維持、肥満の抑制、動脈硬化予防、うつ症状の抑制など、全身の健康に関与していることが、近年わかってきた。
「充実した人生を送るためにも、男性は男性ホルモンを高く維持することを目ざすべき。まずは男性更年期にも治療法があることや、どうしたら男性ホルモンが増えやすく、減りやすいのかなど正しい情報を知ることが大切です。ただし、不調のすべてが更年期の症状とはかぎりません。検診など、健康チェックを欠かさないことも大切ですね」