もしかしてあなたも「世直しモンスター」!? なぜ怒りを止められないの?

世の中の非常識を目にするとついカッとなってしまうこと、ないだろうか。エクラ世代はなぜ、世直しモンスター化しやすいのか? 精神科医がその理由をズバリ分析!

エクラ世代と「世直しモンスター」の関係

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「私の生き方は正しい」と思いたい。その欲求から、自分とは価値観が異なる人間の言動に違和感を感じ、それが怒りに変わることも

■「怒りの背景には、“私は正しい”と認められたい欲求が存在することも」

 他人に対する配慮がなかったり、公共のマナーに反していたり。非常識な言動に遭遇すると、以前より怒りを強く感じるようになった! いつのまにか世直しモンスターになっていた! というエクラ世代の声をよく聞く。「それには、年齢とともに起こる心身の変化が影響しています」と片田先生。
「アラフィー女性は目上の人間を敬おう、品格をもって行動しようなどの伝統的価値観を両親から受け継いで育っています。その教えに経験が積み重なって人生観や行動の規範が形づくられてきました。ところが今は社会的な思いやりの気持ちが失われ、損得勘定で行動する人が増えている。そういう人たちが読者世代の価値観や人生観とは異なる言動をすると、自分が正しいと信じていること、さらには自分の人生までが否定されたような感覚になり、それが怒りに結びついてモンスター化する場合も。明らかなマナー違反に対する憤りの一方で、『正しいと認められたい』という欲求が怒りを招いていないかと考えてみることも必要です」

 女性ホルモンの分泌が減るという身体面の変化も、感情に影響を及ぼす。「ホルモンのバランスがくずれるとさまざまな不定愁訴が起こります。体調が悪いと誰でもメンタルが不安定になりがちですが、更年期はその症状が長引くのでよけいにイライラしやすくなります。なかでも、冷えのぼせといって、下半身は冷えているのに顔が火照って熱くなる症状が出る人は要注意。ふだんは軽く流せることに、過剰な怒りの反応が出てしまう危険があります」

 ネット社会の発達も、“怒りやすい人”が増える状況を後押ししている。
「問題を起こした人がいるとネットの中でいっせいにその人をたたきはじめる、そうやって黒い感情を吐き出す人が大勢います。それを日々目の当たりにしていると、自分も同じようにしていいのだと、怒ることへのハードルが低くなってしまうのが心配ですね」


■「怒りに任せて感情を爆発させることが、モンスター化を招く」

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世直しの怒りについて「わかるわかる」とアクセルを踏んでくれる友人、「それは違う」とブレーキを踏む友人、どちらの存在も必要だ
 人間だから憤りを感じるのは当然。大切なのは、「怒りの感情といかに向き合うか」だと片田先生はいう。
「怒りはよくない、怒りの感情を消すべきだという意見もあります。しかし、感情を無理に抑え込んだ結果、体調をくずしてうつっぽい症状に悩まされる患者さんもいます。間違ったことをする人間を注意するのは大人としての大事な役目。けれど、感情に任せて憤りをまき散らすモンスターになるのは見苦しく、あとでいいすぎたと自分を責めて落ち込む人も少なくありません」

 怒りの上手なコントロールにはなんでも話し合える友人の存在が不可欠だ。
「あなたに共感して黒い気持ちを思いっきり吐き出させてくれる人と、一歩引いて怒りを分析し、アドバイスをくれる人、両タイプの友人(あるいは両方できる友人)がいるといいですね。『あなたにも悪い点がある』と、冷静に意見されるとムッとするかもしれません。けれど、他人の忠告に耳を傾け、自分の怒りを反省するゆとりをもつことが、美しくキッパリと怒りを表現するための第一歩なんです」

教えてくれるのは…
片田珠美先生
かただ たまみ●精神科医。新刊『すぐ感情的になる人』(PHP新書)や『怒れない人は損をする!』(新潮社)ほか、怒りと上手に付き合う方法を解説する著書多数。

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