企画展から足を伸ばして行きたいスポットも少なくない、魅力あふれる松山。なかでも、昨年オープンした石本藤雄氏がプロデュースするギャラリー&茶房「MUSTAKIVI(ムスタキビ)」は必見だ。松山城の麓に位置する、ファンには嬉しい存在。お土産探しも楽しく、石本氏デザインの日常の器TOBEYAKIシリーズはシンプルで、美しい色のグラデーションと形は料理を選ばない。ほかにも、西日本最高峰・石鎚山脈の麓にある新宮町、久万高原町などは茶どころとして知られるそうで、その茶をカフェでも楽しめるほか、カラフルな石本デザインのパッケージで販売もしている。また、地下一階のギャラリーでは、石本藤雄展とのコラボレーション展示をしていて、一部販売も。
「実家があるという感じ」と、この空間に馴染んでいる石本氏が、自身の名前と「石繋がり」という、松山城の石の城壁を眺めながらカフェで一息つくのも良い。MUSTAKIVIのギャラリーには、花畑のように「壁の花」シリーズが展示されているが、もともとフィンランドの芸術村の催しのために15点ほど作ったのがその始まりなのだと聞いた。ひとつあるだけでもそこに花が咲いたようだ、と人気が高く、のちに果実のモチーフも加わった。
企画展のオープニングに合わせてここでもトークイベントがあり、フィギュアスケートの羽生結弦選手と坂本花織選手を「アートの域」と応援しているというこぼれ話も楽しかった。