“ラングドック”のイメージを一新する、シャトー エグ ヴィヴ【飲むんだったら、イケてるワイン】

“日常消費ワインの地”から“スタイリッシュなワインを生み出す地”へと大きく進化したフランス・ラングドック地方。この地で作られる「シャトー エグ ヴィヴ 2015」は、素材本来のよさを引き立てる奥行きのある味。春の風に吹かれながら楽しみたい、イケてる一本をご紹介。

イケてる理由:“ラングドック”の旧(ふる)いイメージを正々堂々と打ち破る、すじの通ったワイン

Château AIGUES VIVES(シャトー エグ ヴィヴ)

「シャトー エグ ヴィヴ 2015」

“ラングドック”のイメージを一新する、シャトー エグ ヴィヴ【飲むんだったら、イケてるワイン】_1_1
素朴な女の子が、ヘア&メイクを変えただけで美女に変身──。今、ワインの世界において、こんな現象が次々と起こっているのがフランス・ラングドック地方だ。かつては“日常消費ワインの地”だったが、今は“スタイリッシュなワインを生み出す地”へと大きく進化している。
 
注目したいのは「シャトー エグヴィヴ 2015」。シラーやグルナッシュなど、在来品種の果実感がエレガント。南仏品種は、ともすれば“熱っぽい味”になりがちだが、これは、どこかクールで知的な印象だ。
 
造り手はジェラール・ベルトラン氏。フランス・ナショナルチームで活躍した元ラガーマンで、引退後、故郷に戻り、家業に従事した。いち早くビオディナミ農法に取り組み、ラングドックの旗手とも称される。栄光を知る人間が過去にとらわれず、また新たなステージで成功を収めるには、どれだけの勇気と情熱が必要だったのだろう。正々堂々と前に進む姿は“かっこいい大人”そのもの。
 
この一本すじが通ったワインを楽しむなら、さっと焼いたステーキなど、シンプルな料理と一緒に。奥行きのある味が、素材本来のよさを引き立ててくれる。あるいは、少し暖かくなったら、屋外でピクニックもいい。ピュアな果実味を感じながら春の風に吹かれると、気持ちまで真新しくなれそうな予感がする。
“ラングドック”のイメージを一新する、シャトー エグ ヴィヴ【飲むんだったら、イケてるワイン】_1_2
シラー、グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェードルをブレンド。ベルトラン氏が生まれたコルビエールの歴史的な畑のブドウを使用。ブドウはすべて手摘みで、ビオディナミ栽培。豊かな果実味になめらかなタンニンが溶け込み、洗練された味わい。750㎖ ¥3,900/ファインズ
教えてくれたのは……
あんざい きみこ●ライフスタイル誌やワイン専門誌で料理やワイン、旅などの記事を手がける。国内外のワイナリーや醸造家取材も多数。著書に『葡萄酒物語』(小学館)。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

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