<10年後に向けて投資をする>一括購入や株に投資できる「NISA」

定年まであと10年前後のアラフィー世代。「投資」をはじめれば元本が大きく殖える可能性も!? アラフィーの中にも実際に利用している人がちらほらいた『NISA』について、社会保険労務士の井戸美枝さんが詳しくご紹介。
教えてくれたのは…
ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士 井戸美枝さん

ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士 井戸美枝さん

わかりやすい解説でメディアで活躍。著書に『100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!』(集英社)、『5年後ではもう遅い! 45歳からのお金を作るコツ』(ビジネス社)など。

一括購入や株に投資したいなら利用したい【NISA】

NISA

毎月10万円を5年間投資しつづけた場合、投資元本は600万円。5%で運用できたとすると、5年で合計681万円に。ロールオーバーして10年間運用したと仮定すると、総額1501万円になる。

エクラ世代の雇用は今後ますます増えていくはず

NISAに投資する
つみたてNISAに先んじること4年、'14年に始まったNISA。専用の口座を開設すれば、1年当たり120万円、最高600万円までの投資元本に対して、配当金や分配金、値上がり益といった運用益が非課税になるという制度で、政府の投資推進策の起爆剤として大きな話題になった。実際、読者アンケートでも、すでに利用している人がちらほらと。

「ちょっと複雑な話になりますが、5年間の非課税期間が終了した時点でもう一度、翌年の非課税枠に乗り換える(=ロールオーバーする)こともできるので、最長10年は、非課税で運用できます。この期間内に運用益を上げる自信がある人は、こちらを利用してもよいかもしれません」

つみたてNISAとの大きな違いは、好きな時期に、好きな額(限度内)を一括で投資できる点と、運用商品の品ぞろえ。投資信託やETFだけでなく、株式の個別銘柄や上場REIT(不動産中心の投資信託)など、ほぼすべての金融商品が対象に(扱う商品は、金融機関によって異なる)。

「確定拠出年金では投資できないような商品があるのも魅力。確定拠出年金は、ローリスク&ローリターンのもので運用しているとしたら、こちらは、少しリスクをとった商品を、など、投資対象を広げる意味で利用するのもありですね。運用期間も短いし、どの金融商品を選べばいいか迷ってしまうかもしれません。その点では、投資経験がある人に向いている制度だといえるでしょう」 

NISAの口座開設が可能なのは、'23年まで。それ以降継続されるかどうかは不明なので、検討するならお早めに。

《 積立投資をすると 》

下のような値動きの場合に、投資信託を最初に4万円分買ったときと、4カ月間、毎月1万円ずつ定額で買ったときを比べると…
積立投資をすると
投資金額が同じ4万円でも、毎月1万円ずつ購入する場合、価格が2万円のときは購入口数が5000口になり、価格が5000円なら2万口になるため、平均購入単価は9000円、購入口数は4万5000口に。
税制優遇制度
投資限度額が高く、非課税期間が短いNISAは、短期で好成績をあげられそうな投資に自信がある人向き。初心者&10年以上投資できるなら、つみたてNISAが安心。
図表の出典は井戸美枝著『100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!』『ズボラな人のための確定拠出年金入門』ほか、井戸美枝氏作成資料より。

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