おうちでもっともっと!アートを楽しもう

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて休館中だったアート施設が、ようやく再開し始めた昨今。実際に見に行くのがベストではあるけれど、家にいながらアートをじっくりたっぷり楽しめるオンライン企画も増えてきた。王道からユニークなものまで厳選してご紹介!

1.やっぱり最強! 「Google Arts & Culture」で世界の美術館を旅しよう

google arts & culture
世界的美術館が並ぶトップ画面。選んだ館にストリートビューの表示があれば、館内のバーチャル散策が可能(出典=Google Arts & Culture) 下は印象派の殿堂・オルセー美術館内のストリートビューから。エリアは限られるが名作も多く登場し、記憶をよみがえらせるには十分な解像度
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「もうすでにがっつり楽しんでます!」という人も多そうだが、やはり外すことができないこのサイト。世界80か国にわたる2000超もの美術館・博物館の収蔵品を楽しめるなど、他の追随を許さぬベラボウなコンテンツ量を誇る。エンタメ系機能も増えていて、名画の塗り絵をダウンロードできたり、ZOOM用・自撮り背景用の壁紙の提供も。”世界的名画とワタシ”の画像をSNSにアップしたり、待ち受け画面に使うのも楽しいかも。とはいえ白眉はやはり、ストリートビュー機能を駆使し、家にいながら世界の美術館を探訪できること。さて今宵はどの国のどの美術館を訪れちゃいましょうか?

2.ジグソーパズルに間違い探し。作品で遊べる「ヨーロピアナ」

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(上)ヤン・ファン・ケッセル 『若い果物売りのいる青果市場』 1650-60年ごろ 油彩・キャンバス 120×70cm デンマーク国立美術館蔵  (下)上の作品の間違い版。"絵作り"がとても巧妙なので、大人も子供もつい真剣になってしまう。ヒント:画面下のお猿さんの周辺は同じです。
「ヨーロピアナ」は、ヨーロッパの文化遺産を集めたEUの”電子図書館”。美術にとどまらず、音楽や映像なども収集対象となっている。そのサイト内のブログにはエンタメ系コンテンツもあり、絵画の間違い探しゲームやジグソーパズルが楽しめる。画像はルーベンスを曾祖父に持つアントワープの画家、ヤン・ファン・ケッセルの17世紀中ごろの風俗画。上が本物で、下には8つの”間違い”があるのですが、わかりますか?(異様に細かいので全部わかったらすごい) 実際のサイトの大きな画像でぜひお試しを。こうしたコンテンツは、楽しみながら”アートのディテールを見る”という感覚が養えるので、教育機関でも活用されているそう。

3.見逃した展覧会もここで。資生堂ギャラリー【#おうちで美術鑑賞】

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2019年に行われた「荒木悠展 : LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ」会場風景
1919年にオープンし、日本に現存する最古の画廊といわれる「資生堂ギャラリー」。ここをデビューの場として、後にアートシーンに大きな足跡を残した作家も数多くいるなど、近現代の日本美術史を語るうえでも欠かせない存在だ。そんなギャラリーも残念ながら新型コロナウイルスの影響で臨時休館中(2020年6月10日現在)。しかしオンラインで美術を楽しめるようにと、2015年以降の展覧会の動画コンテンツを随時更新中だ。見逃してしまった展覧会の様子はもちろん、なかには1日しか行われなかったパフォーマンスやイベントの動画もあるので、あの時行けなかった悔しさが解消される!という意外な喜びも。

4.作家の"今"に触れられる、KYOTOGRAPHIEの「VISION from Home」

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早朝の森に漂う霧をとらえた作品は何を物語るのか。撮影者のエルサ・レイダーはフランス出身でリオデジャネイロ在住。©Elsa Leydier 
開催が今年4月から9月に延期となった写真イベント「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2020」。その公式サイトでは、この状況を逆手にとった素敵なプロジェクトが5月末まで続けられた。それが「VISION from Home」。それぞれの国や地域で外出禁止状態にある参加作家たちと、視点そして想いを共有しようという試みで、作家が撮影した写真とそのストーリーを掲載。国籍や立場は違えど、みんな同じ状況下で悩んだり立ち止まったり考えたりしていることがわかり、会ったことのない作家がぐっと身近に感じられる。あの作家はどんな作品を出すんだろうと期待感も膨らみ、来る秋の写真祭が待ち遠しくなること間違いなし。
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