【コロナ禍で急増!イラッとしたときの大人のマナー】イラッとしたときの言葉の選び方【実践編】

イラッとしたとき、伝えるべきは“怒り”そのものではなく、あなたからの“リクエスト”。そう話すのは、日本アンガーマネジメント協会代表理事・安藤俊介さん。相手への上手な伝え方をシーン別に教えていただきました。
日本アンガーマネジメント協会代表理事 安藤俊介さん

日本アンガーマネジメント協会代表理事 安藤俊介さん

怒りの感情と上手に向き合うためのトレーニング「アンガーマネジメント」をアメリカから導入した日本における第一人者。教育現場から企業まで、幅広く普及に努めている。

Situation 1

夫に「何、食べたい?」と聞くと、「なんでもいい」との答え。というわけで、こちらで勝手に献立を決めて食事を出すと、「ええ? こういうんじゃないんだけどなあ」と勝手に不機嫌になる。だったら、自分で作れば!

Advice▶クローズクエスチョンでたずねる

「何がいい?」というオープンクエスチョンだと、答えの範囲が広すぎて、考えるのが面倒になる人も。こういったタイプの相手には、2択、3択などの、答えを深く考える必要がない“選ぶだけ”のクローズクエスチョンで。

× なんでいつもそうなの? だったらいってよ!

〇 〇〇と××、どっちが食べたい?(最初に希望を聞くときに)

クローズクエスチョンでたずねる

Situation 2

上司がいる前では仕事をしているふり。同僚や後輩しかいない状態になると、ずっと私用スマホやおしゃべりばかり。仕事のしわ寄せはこちらにくるし、上司も彼女の上っ面にだまされているし、腹が立つ。

Advice▶相手がやるべきことを具体的に伝える

しわ寄せがくるなら、具体的に仕事の指示を出す。改善しない場合は相手を非難するのではなく、主語を“私”に変え、「私は●時から予定があるので」など、自分主体で状況を説明し、必要以上にサポートしなくてもOK。

× 仕事中は仕事に集中したらどうですか?

〇 私は●時から打ち合わせなので、企画書お願いします

怒りよりも素直な気持ちを伝えてみる

《Situation 3》

友人が待ち合わせに大幅に遅刻。しかも、「ごめんごめん!」と謝罪も軽めなところも腹立たしい。遅刻の理由も、「なんだか出がけにバタバタしちゃって……」と特に大きな理由もない様子。

Advice▶怒りの前にわき上がった感情を伝えてみる

友人が遅れたときにイラッとした、そもそもの理由を思い出して。「見ようと思った映画に遅れそうでイヤだった」「自分がないがしろにされたようで悲しくなってしまった」など、怒りよりも素直な気持ちを伝えてみて。

× ちょっと! 遅れるなら遅れるで連絡してよ!

〇 私、心配症だから、なんかあったのかと思って心配したよー

言い訳ができない、明確なルールをつくる

《Situation 4》

仕事から帰ると、子供は勉強もしないでゲーム中。叱ると「今、やろうと思っていたのに」と言い返してきて、機嫌を損ねて結局やらない。テストの点は下がる一方……。

Advice▶言い訳ができない、明確なルールをつくる

「ゲームの前に」という明確な言葉があるため、「今、やろうと思っていた」の言い訳ができなくなる。ここで大切なのは、程度言葉を使わないことと怒る側の一貫性。「今日は私も疲れているし、面倒だから叱らない」はNG。

× もっとちゃんと勉強しなさい

 ゲームをする前に宿題する約束でしょ

【アンケートで一番多かった】スーパーのレジでのイラッにはどう伝えたらいい?

スーパーのレジでのイラッにはどう伝えたらいい?
「イラッとする気持ちはわかりますが、面識のない人に怒りを伝えるのは難易度が高いもの。かかわらなくていいことにはかかわらなくていいのでは」と安藤先生。無用のトラブルを避けるのもまた、怒りに対する大人のふるまい。
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